アストロを通じて娘の旦那との距離感がグッと縮まる
愛する娘もいつかは嫁ぐ。娘を持つ父親なら、その時平然とした顔をしながらも内心複雑な心境であることを察する。コレは娘を持つ父親誰しもが通る道であり、避けては通れない。しかし、アメ車という共通項があれば上手くいく!?
Wonderful VAN Life -素晴らしきバン生活-
結婚相手の父親は生粋のアメ車好き!それも運命♡
2000 & 2000 CHEVROLET ASTRO
2022年11月に開催されたナオキモータービルド×スターキーズ主催の滝畑ダムBBQツーリングで親子のアストロ写真を撮った記憶を辿り、今回のバン特集で「ぜひ登場してみませんか?」とオファーしたのが紹介するATSUSHIさんと佑里さん。2人は義理の親と娘婿という関係性。世間一般的に新婚で妻の父親と言えば、会社の上司よりもビビる存在。粗相のない様にご機嫌をうかがいながら接する者なんて考える筆者は昭和生まれの古い考え方かもしれないが、彼らの距離感は親子というよりもアメ車仲間。もっと言えばアストロ先輩としてアメ車道楽の楽しみ方をエスコートしてくれる兄貴的なポジションに見える。

実はATSUSHIさん、過去に同色の2ドアタホでも本誌に登場したことがあり、関西近郊のアメ車ミーティングやイベントでも度々お会いする生粋のアメ車フリーク。この旧マスクに関してはブルーリバーに在庫していた現車を見た瞬間“若かりし頃に憧れたアストロそのものだ!”と絶賛。タホを下取りに出して即乗り換えを決意。決め手は94年以前のいわゆる旧マスクで、内装やエンジン、足回りは後期型というフェイスコンバートだ。外観に至ってはグリルやフェンダーのみならずエンブレム類まで当時物でコーディネートする徹底ぶりで、内装を覗かなければ前期型その物。

一方、佑里さんのアストロは奥様のマイちゃんと同い年の00年型。ATSUSHIさんのアストロに乗せてもらったことをキッカケに「アストロめっちゃ良いやん!」と初めてのアメ車、そして夫婦のファーストカーとして迎え入れた。購入してからの会話は専らアストロ談義。セカンドシートを取り去ってリムジン仕様にした時、ペール缶にウッドを乗せてテーブルにしたらイイ感じだったとATSUSHIが話すと、即同仕様に仕立てる佑里さん。わざわざ2世帯でアストロを2台出して淡路島にキャンプへ出かけるなど、アストロライフを2世代で謳歌する理想的なファミリーだ。
嫁姑問題に婿舅問題、何だかんだ言われがちではあるが、令和の時代にそんな話はナンセンス。一緒にアストロに乗って楽しめば無理しなくても勝手に絆が深まる。彼らにとっての最終目標は、この11月に産まれる予定の孫が免許を取得して3世代でアメ車を楽しむこと。18年後にそれが叶ったらまたぜひ本誌に登場して欲しい!
2000 CHEVROLET ASTRO
ロワード×ビレットホイールが正統派
アストロカスタムを色濃く演出!

アストロと同い年の妻、そして1歳年下の佑里さんが愛用する2000年型のアストロ。生まれた年に製造されたアメ車に乗る粋な計らいも去ることながら、これから歩んで行く子育てをも見据えてのアストロはマストな選択肢。結婚、子育てと段階を踏んでアメ車から遠ざかり国産ミニバンへと乗り換えることの多い昨今、ミレニアムベビーと言われた世代が既に成人を迎え、そしてミレニアムなアストロを好き好んで乗ってくれる日が来るなんて、当時のアストロブーム全盛期にアメ車に憧れたATSUSHIさんも、ほぼ同年代の筆者も感慨深い。その子供がアストロに乗る頃には立派なビンテージバンとして熟成されていることだろう。


クリスタルヘッドライト& パークシグナル、ビレットグリルにビレットホイールとノンエアロスタイルながら定番のカスタムをサラッとこなす佑里さんのアストロ。ステンレスでサイド出しにレイアウトするワンオフマフラーやマイルドな乗り味を実現させるカヤバのショックアブソーバーも特筆物。


インテリアは追加メーター以外ほぼオリジナルをストック。セカンドシートはATSUSHIさんの内装に影響を受けて取り去り、ペール缶のテーブルも完全にアイデアを継承。この足もと広々リビング的な使い方ができることもバンライフならではの魅力。車内に常時ストックしているアメ車マガジンはアメ車の教科書として重宝。本誌が発売されたらぜひ車内に数冊ストックをお願いします(笑)。
2000 CHEVROLET ASTRO
アストロ全盛期ドストライク世代が今乗りたいアストロの理想形!

1990年代一世を風靡したシボレー・アストロ。このボンネットを有する3列シートミニバンというスタイルの登場がキッカケで、各メーカーが挙ってミニバンモデルをリリースしたと言っても過言ではないほど、ミニバンブームの火付け役として一時代を築いたことは記憶に新しい。そんな時代に20代を謳歌したATSUSHIさんにとってアストロは若かりし頃の憧れ。フルエアロに内外装ビレットパーツを山盛りにして最新の顔とロワードフォルムにビレットホイールの定番スタイルが旬だった当時とは裏腹に、令和の今乗るならあえての旧マスク、しかしベースは後期型の良いとこ取りな仕様だ。


ルーフレールにサーフボードパットを加え、メッキバンパーにはハワイの登録ステッカーをさり気なく張り付けた本国の香りを色濃く感じさせる仕様。念入りに磨きをかけた16インチボイドのホイールも1990年代当時のトレンドとして旧マスクにマッチ。エンブレムまで当時物に拘っている点も特筆物だ。



グアムやハワイ、南国リゾートの雰囲気を好むATSUSHIさんらしいオーシャンなインテリアは、アロハシャツの様なシートカバーにオーダーした特注の青いカーペット。そして佑里さんが真似したと専ら噂のセカンドシートレス化とペール缶のサイドテーブルのアレンジ。グレーに塗ってステッカーで個性を際立たせる一枚上手なアクセントがベテランアメ車オーナーらしいアレンジ!

OWNER:ATSUSHI & 佑里
THANKS:BLUE RIVER
TEL:0725-56-6400
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン2023年12月号掲載
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