コンディションの高さは折り紙付き特別なカマロIROC-Z

クーペ

シボレー

アメマガ2024年6月号

カマロ

カマロ IROC-Z

THE PICK UP TEST DRIVE

90年代の車両を中心に高品質の車両を扱うガレージジョーカー。近頃入庫したのは、10年前に新車状態に仕上げ販売した89年カマロ・IROC-Zの買い取り車。オーナーが大事に保管していたこともあり、状態は驚くほどハイレベルだ。

THE PICK UP TEST DRIVE


3rdカマロの中でも希少モデルパフォーマンスマシン「IROC-Z」

'89 CHEVROLET CAMARO IROC-Z

ダッジ・マグナムをベースにチャレンジャー&チャージャーのフェイスを移植し大きな注目を浴びる、千葉県のガレージジョーカー。職人の鈑金塗装技術があってこそのモディファイではあるが、同ショップの肝は高品質の車両販売だ。再び人気上昇中の気配がある90年代の車両はショップの中心的な存在で、新車を目指した鈑金塗装はもちろん、装飾モールやウェザーストリップといった細かいパーツを新品交換することにより、まさに新車状態の車両が展示場に並ぶ。

そして今回注目する車両は、89年型シボレー・カマロ・IROC-Z。もはやビンテージカーの領域に入った3rdカマロ(82~92年)は、11年間に及び販売された人気モデル。登場時のグレードはスポーツクーペ、ベルリネッタ、Z28で構成され(後にRS追加)、Z28はサーキットレースのトランザムシリーズにシボレーがワークス参戦するために開発されたモデルの市販化グレード。

 

85年にはシボレーがIROCレースシリーズのオフィシャルカーとなったため、Z28にパフォーマンスサスペンションや大径スタビライザーなどのオプションパッケージを加えたIROC-Zが追加される。88年にはZ28が廃止されスポーツクーペとIROC-Zのみになったが、91年にはZ28が復活しIROC-Zが消滅する。

今回ガレージジョーカーに入庫したカマロ・IROC-Zは、約10年前に新車同然に仕上げ販売しそれを買い取ったもの。5年前にはオールペンし、オーナーは完全車庫保管&雨天未走行。さらに定期整備は欠かさずに行なっていたということで、コンディションは抜群。経年劣化でヒビ割れしやすいダッシュボードもヒビ一つなく、不動のことが多いトランクのイージークロージャーモーターも正常作動。また、天井張り替え、マーカーなどのランプ類、ウェザーストリップ、ゲートダンパーも新品交換済みで、年式を思わせない状態に仕上がっている。

 

純正から変更されているのは、カウルインダクションボンネット、MOZZER17インチホイール、4本出しボーラマフラー、MOMOステアリング、社外オーディオ。

 

走行距離は約10万kmで、年式を考えればかなりの低走行。アメ車らしいOHVエンジンのサウンドは、やはり運転をワクワクさせる。中古市場には数少ないIROC-Zだけに、これは本当に注目だ。

ちょっとだけIMPRESSIONS

エンジンを掛けると、体が震えるほどの振動と重低音のエンジン音。これにワクワクしないアメ車乗りはいない。「ズドドドドッ!」っと、今どきのクルマからは感じられない独特のスタート加速に、ザ・アメ車を感じてしまう。年代的にはビンテージの領域に入りつつあるが、まだまだ走りの面で楽しめるのが3rdカマロだ。

維持費がリーズナブル8ナンバー取得済みのカマロ

前オーナーの要望により、ガレージジョーカーでランボルギーニ・ディアブロのパープル・パールでオールペンし、ガラスコーティングも施工。マフラーは4本出しボーラマフラー。

純正から変更されているのが、MOZZERの17インチ、カウルインダクションボンネット(ゲートダンパー新品交換)。また、マーカーレンズなどのライト類も新品交換済み。

当時、GMの上級モデルだけに設定された5.7ℓV8 TP(I チューンド・ポート・インジェクション)エンジン。Z28及びIROCK-Zに搭載される。スタンダードモデルは5.0ℓTBIエンジン。

MOMOステアリング、社外オーディオに変更されているインテリア。同世代のカマロでよくあるのがダッシュボードのヒビ割れだが、今回の車両はヒビもなく綺麗な状態。天井も張り替え済み。本革シフトノブはIROC-Zならではの装備。

驚くことにこのカマロ、事務室登録の8ナンバー。後部座席には机が設置されトランク内には棚が置かれている。積載する荷物は限られるが、年間維持費はかなり抑えられる。


'89 CHEVROLET CAMARO IROC-Z

全長×全幅×全高●4875×1860×1285mm ホイールベース●2565mm エンジン●V8 TPI 排気量●5.7ℓ
 最高出力●245hp/4400rpm 最大トルク●47.7kg-m/3200 トランスミッション●4AT


GARAGE JOKER【ガレージジョーカー】
所在地:千葉県銚子市四日市場町238
TEL:0479-25-7740
URL:https://www.garage-joker.com/
営業時間:10:00~19:00
定休日:火曜日


写真&文/相馬一丈
アメ車マガジン 2024年6月号掲載


関連記事

RELATED


普通に快適に乗れるカマロか頑張って乗るマスタングか…

「ヒトもクルマも中身が肝心!」と声を大にして語る東海カーズの細井さん。確かにクルマは乗ってみないと、それぞれのキャラクターが分からない。ということで、同じ1969年型のカマロとマスタングを乗って比較してみよう!

ザク・グリーンに似合うマフラーを手に入れる【シボレーカマロ】

ノーマルで購入した念願のカマロ。ドライブで視線を感じることに快感を覚え、もっともっと注目を浴びるために着手したのがカスタムだ。大胆に変化を遂げたカマロだが、オーナーさんは更なる快感を得るためにジェットシティを訪れる。

学生時代に黄色いバンブルビーの活躍を見てカマロに憧れた

「自分みたいなアメ車初心者が行っても大丈夫?」。敷居が高いと思い、行くことを躊躇していたジェットシティ。だが勇気をもって訪れたショップは、とてもフレンドリー。徐々にカスタムにも目覚め、パーツオーダーして意気揚々な矢先、オーナーさんに悲劇が訪れる。

サービスカーとプロジェクトカーどちらも思い入れの強い一生モノ!【6DEGREES】

「旧車になればなるほど部品で困るのは致命傷。そんな部品の供給が未だに充実していることがGM車の魅力だ」と語る6ディグリーズの石堂さん。若かりし頃の想い出が詰まった愛車と一緒に時を刻める喜びは格別だ。

カマロと出会ったことで人生がより鮮やかになった【カマロLT RS】

クルマを選ぶ時に、エクステリアデザインは一番気になるところ。もちろんそれも重要だけど、カマロの名前の由来を知ったことで、俄然愛着が湧いたという心尋(みひろ)さん。クルマは移動手段でなく「相棒」のような存在だと語る。

 

最新記事


2025/12/18

若い世代にも手が届くチャレンジャーR/Tをベースにカスタム

クーペ

ダッジ

独創的なボディパーツを提案し、唯一無二の世界観を創造するLUXZのEDGE CUSTOMS。13年間掛けて現在の境地に辿り着いたが、その始まりとなるのがこのM-LINE となる。

2025/12/16

【キングオブカスタム2025】2日間に及ぶ大イベント!北海道最大級のカスタムショー!

イベントレポート

KING OF CUSTOM 2025
北海道 えべつRVパーク
2025.08.23.24

2025/12/11

【ジープオーナーズミーティング】Jeepがあるから楽しい。仲間といればもっと楽しい!

イベントレポート

Jeep owner's meeting in SAGA vol.3
佐賀空港グランド

2025/12/09

【WHAコーポレーション】ユーザーと一緒になって、ジープを楽しむ専門店!

SUV

ジープ

ショップ

日本国内でジープは正規販売されているが、アメリカ仕様は日本にないボディ色やエンジンなどがラインナップされる。正規輸入車は確かに乗りやすいが、それを差し引いてもUSモデルに乗りたい人たちが、WHAコーポレーションの扉を叩く。

ランキング


2025/12/18

若い世代にも手が届くチャレンジャーR/Tをベースにカスタム

クーペ

ダッジ

独創的なボディパーツを提案し、唯一無二の世界観を創造するLUXZのEDGE CUSTOMS。13年間掛けて現在の境地に辿り着いたが、その始まりとなるのがこのM-LINE となる。

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger

2025/12/16

【キングオブカスタム2025】2日間に及ぶ大イベント!北海道最大級のカスタムショー!

イベントレポート

KING OF CUSTOM 2025
北海道 えべつRVパーク
2025.08.23.24

2024/12/31

【FORD F-150 LIGHTNING】公道は走行できないですがビジネスのために投入!

ピックアップトラック

フォード

チャレンジャー専門店のラグジ・島澤社長から「F-150のライトニングを、ディスプレイ用として購入したお客様がいますよ」と連絡が。展示するためのクルマってどういうこと? とモヤモヤしながら取材に向かった。