AMERICAN DAILY VINTAGE CAR
気軽に、楽しく、毎日乗れるアメリカンビンテージカー
クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。
憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。
クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。
憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。
オイルショックやマスキー法の成立など、時代の流れに翻弄されたのが、この時代。クルマ作りにおいても大きな変革期を迎えることになる。
頻繁に渡米し、現地で実車を見てビンテージ・アメリカンを仕入れている愛知県の「KG ベース」。同店の車両は高品質なものばかりだが、その上、驚くほど希少な1台が入荷することもある。例えばこのチャレンジャー・コンバーチブルは、新車当時の生産台数が167台だけというレア車だ。
1960年代中盤~後半にかけて隆盛を極めたポニーカーブームの波に、遅ればせながら参戦したモデルがチャレンジャーだ。そのデビューは1970年モデルからで、1974年までに生産されたものが第一世代に相当する。なお、ライバルのマスタングやカマロは、同時期には第二世代に移行している。チャレンジャーは登場が遅かったため、ブームの波に乗り切れなかったと分析される傾向が強い。
初代チャレンジャーのシャシーは、クライスラーのBプラットホームを採用した、プリムス・バラクーダのEボディをベースとしているが、ホイールベースの延長など大胆な変更を施してある。
ボディタイプは2ドアクーペと2ドアコンバーチブルの2種類が設定され、さらにレース用のホモロゲーションモデルも登場した。
エンジンは3.7L直6、5.2LのV8、5.6LのV8、6.3LのV8、7LのV8、7.2LのV8が用意されていたが、生産年によってラインナップにバラつきがある。
ボディカラーは伝統のプラムクレイジー。美しい色合いが残り、ヤレや傷みは見当たらない。
ホイールもオリジナルテイストが残されている14インチ。BFグッドリッチのタイヤサイズは245/60R14 98Sがインストールされている。
搭載されるエンジンは、440エンジンに3つの2バレルキャブレターを追加した「シックスパック」。撮影時もスムーズに始動して快音を鳴らしており、コンディションの良さが感じられる。このオリジナルを残しているのも貴重な証と言える。
ガングリップのシフトレバーはオリジナル。ステアリングやインパネまわりは各部がウッドとレザーで飾られており、オリジナルテイストが残っている。年式と希少性から考えれば、破格のグッドコンディションである。
2ヶ月に1度以上の頻度で渡米するKGベースが見ても「おそらく2度と入らない」と表現する希少な1台。
最低でも1度は張り替えられていると見えるインテリアは、ブラックレザーでオリジナルのテイストが感じられる。オープンカーはインテリアが見える機会も多いため、この自然な仕上がりとコンディションの良さは自慢できるポイントだ。
幌のカラーはブラック。幌は電動開閉が可能で、その可動もバッチリ。せっかくだから基本的には開けて走りたいが、閉めてもクール!
ビンテージ・チャレンジャーは高い人気を維持しているが、満足できるカーライフを送るためには、上質なコンディションが残っているものを選ばなければならない。
その点で、KGベースというショップは非常に頼もしい。2ヶ月に1度以上もの頻度で渡米し、現地で現車を確認してからでしか仕入れないというスタイルを徹底している。そのため、本当に良いものだけを見つけられるし、ときには希少な1台を見つけることもできる。このコンバーチブルは新車当時の生産台数が少ないという希少性に加えて、それが美しく残されているという、まさに「お宝」と呼ぶにふさわしい存在だ。
頻繁に渡米する同店代表が「これほどのクルマは、おそらくもう2度と入らないでしょう」と言うほどの掘り出し物である。
■取材協力:K.G. BASE
所在地:愛知県春日井市味美町1-55-1 A棟
TEL:0568-29-9929
http://kg-base.com/
■Text & Photos|アメリカンビンテージカーマガジン
アメリカンビンテージカーマガジン VOL.4
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