K5でなく、あえてのGMCジミー【1987 GMC JIMMY】

SUV

GMC

GMC

TBIエンジン

F.A.S.T

ジミー

レースランナー

RECARAステアリング

フルサイズトラックからSUVへと進化を遂げる中で、ブロンコやK-5のキャノピーほど分かりやすいものはない。「荷台をキャビンに!」という大胆なアレンジから始まったのがアメリカンSUVの起源。


80s-90sBeat 1987 GMC JIMMY

DSC_4597

フルサイズトラックからSUVへと進化を遂げる中で、ブロンコやK-5のキャノピーほど分かりやすいものはない。「荷台をキャビンに!」という大胆なアレンジから始まったのがアメリカンSUVの起源。その歴史を色濃く感じさせる個体の魅力に迫る!

アメリカはもちろん、日本国内でも70年代、80年代のC10、K5ブレイザーの価格が高騰中の昨今、程度の良い個体は高値で取引される。ここではアメリカンビンテージのネクストジェネレーションとして期待の高まる87年型GMCジミーを紹介しよう。

「K5ブレイザーと何が違うの?」と言った疑問の多いジミーではあるが大きな違いはグリルとエンブレムだけであり、パワートレインやパッケージに大きな違いはない。それでもジミー顔のK5ブレイザーではなく、正真正銘のGMCジミーに限定して探すユーザーが多いのも事実だ。これはアストロよりもサファリ、タホよりもユーコンとGMCブランドを好む流れと、共通の話である。

紹介する車両は縦目2灯から4灯へとコンバートした最終モデルフェイスの87年型。キャブレターからTBIフューエルインジェクションへと進化した直後のモデルだ。足回りは本来前後リーフスプリングだが、この個体はレースランナーのコイル式車高調へと換装。

10年以上前に仕上げた足回りなので若干のヘタリは出てきているものの、街乗りからオフロードまでシーン毎にセッティングができる点も魅力の一つだ。さらにボトムスへと目をやるとこの手のクルマには珍しいディックシーペックへと換装。オーナーさんは、は一通り手を加えたそうで、ある意味集大成と呼ぶべきカタチとなっているそう。長く楽しめるのも流行に左右されない80年代SUVの魅力と言えるだろう。

DSC_4483

レースランナーによる約6インチのリフトアップに最終モデルフェイスコンバート、ヘダースから後ろをワンオフで制作する両サイド出しマフラーに必要最小限のサイドステップ、インナーフェンダーのステッカーチューンで手を入れつつも、エンブレムなどの装飾などは当時物をストック。この曖昧さが独特の味として魅力を増している。

DSC_4568

インパネを見て全塗装したな…と見抜く人は玄人。実はこの個体はブルー×ホワイトのオリジナルカラーからエクステリアのみブラックへ全塗装しているのだ。その名残がこのインテリアであり、オーナーさんはいずれはオリジナルカラーへ戻したいとのこと。ダッシュにレイアウトされたタコメーターやRECARAステアリング以外はほぼオリジナルをストック。

DSC_4494

90年代を代表する名車、C/Kやタホ、サバーバンの95年モデルまでに搭載されるユニット、TBIエンジンがベースとなる同車。見た目とは裏腹に快適なフィーリングで、コンピューター制御の多いボーテックに比べてチューニングが容易なのも魅力の一つのエンジンなのだ。

DSC_4537DSC_4514

レースランナーの前後コイル式車高調でリフトアップ。ショックアブソーバーの取り付け位置が変更され、リーフスプリングとは異なる横方向へのねじれ対策が必要となったため各部を補正している。リフトアップされて位置関係がずれたデフの角度を斜めに調整しファイナルを変更するなど、走りに対する真面目な取り組みが随所から感じ取れる。


Special Thanks ◆ F.A.S.T
Phone ◆ 06-6784-1976
URL ◆ http://fast1976.jp/


Photo & Report ◆ Akira Ishii
2018年 アメ車マガジン 2月号掲載


関連記事

RELATED


魅力溢れる80~90年代のアメ車たち【C3 Corvette/Camaro IROC-Z/GMC Jimmy】

80年代~90年代のアメ車が熱いという。今回は82年型コルベットと89年型カマロ、87年型ジミーの3台を紹介しよう

一筋縄ではいかないリフトアップ計画が一歩前進!GMC・ジミー!

仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

エスカレードに引けを取らないラグジュアリーさがウリ GMCユーコンXLデナーリ【BUBU横浜】

アメリカンラグジュアリーSUVの代名詞といえばキャデラック・エスカレードであり、リンカーン・ナビゲーターである。この二強の牙城はなかなか崩せないが、この二車に匹敵するほどに高級感を醸し出すSUVがある。それがGMC・ユーコンXLデナーリだ!!

アメ車らしさを現代に甦らせるオリジナルボディペイント GMCサバーバン【ピットインアクツ】

ボディメイクには様々な「見せ方」があるが、往年のアメ車ならではの手段として、80年代当時に存在した、今となっては斬新に見えるボディペイントを再現することもそのひとつだ。紹介するサバーバンも、当時の姿へ甦った!

骨太で頑丈そうに見えて、意外と脆いジミーの足事情

仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

 

最新記事


2025/11/25

【クアートFAB】アメ車のカスタムは超得意だけどストックやベース車両も販売中!

クーペ

SUV

ダッジ

リンカーン

アメ車が欲しいけれど、専門店は敷居が高そう…。そんな心配を抱く人におすすめしたいのが、岐阜のクアートだ。代表の酒向さんは30歳代と非常に若いが、オープンして10年のキャリアを持ち、カスタムだけでなくメンテナンスにも精通しているので、頼もしいお店だ。

2025/11/22

【クアートFAB】創業から10年目という節目の年に広くてスタイリッシュな店舗に移転

ショップ

2025/11/20

【1970 ダッジ チャレンジャー】オリジナルストックがそそるモパーマッスルの大本命!

クーペ

ビンテージ

ダッジ

バニシングポイントなど、劇中車としてもその人気を博する1970年型ダッジ・チャレンジャー。半世紀以上の時を経て、コンディションの良い個体は激レアとなりつつある昨今、バーニーズでお宝を発掘!

2025/11/18

【シボレーファンデイ2025】モータースポーツの聖地「FSW」シボレー派が大集合!

イベントレポート

CHEVROLET FAN DAY 2025
富士スピードウェイ

ランキング


2025/11/25

【クアートFAB】アメ車のカスタムは超得意だけどストックやベース車両も販売中!

クーペ

SUV

ダッジ

リンカーン

アメ車が欲しいけれど、専門店は敷居が高そう…。そんな心配を抱く人におすすめしたいのが、岐阜のクアートだ。代表の酒向さんは30歳代と非常に若いが、オープンして10年のキャリアを持ち、カスタムだけでなくメンテナンスにも精通しているので、頼もしいお店だ。

2016/11/04

超レアなマスタング、1969年モデルのBOSS429!

クーペ

ビンテージ

フォード

1969y FORD MUSTANG BOSS 429
マッドネスモータース

2020/08/31

魅惑のマッスルカー黄金時代:1960年代と70年代の誇り高き車両たち

ビンテージ

人気のあるマッスルカーであるマスタング、カマロ、チャレンジャーに焦点を当て、1969年のシボレー・カマロ、コルベット、フォード・マスタング・ボス429を紹介。性能やコストパフォーマンスだけでなく、美しさや運転の喜びにも注目。

2025/11/20

【1970 ダッジ チャレンジャー】オリジナルストックがそそるモパーマッスルの大本命!

クーペ

ビンテージ

ダッジ

バニシングポイントなど、劇中車としてもその人気を博する1970年型ダッジ・チャレンジャー。半世紀以上の時を経て、コンディションの良い個体は激レアとなりつつある昨今、バーニーズでお宝を発掘!