29年型フォード・モデルAと、27年型フォード・モデルT、博物館に展示されていてもおかしくない2台。

ビンテージ

フォード

ラットスタイル

フォード・モデルA

東海カーズ

アメマガ2018年9月号

ストリートロッド

フォード・モデルT

東海カーズといえば圧倒的な存在のラットスタイルが有名。


STREET ROD ECSTASY
1929 Ford Model A
1927 Ford Model T

ラットスタイルで楽しむストリートロッド

アメ車の中でも、特にビンテージモデルを積極的に扱う東海カーズ。近年はストリートロッドにも力を入れ始めているが、カーズといえば圧倒的な存在のラットスタイルが有名。その公式はストリートロッドにも当てはめられており、その姿は一度見たら忘れられない。

近年のビンテージカーブームでは、とかくナンバーズマッチがもてはやされる傾向が少なくない。旧車をオリジナルコンディションで楽しむのも確かにアリだが、さらにオールディーズなクルマがベースになると、ストック状態で乗るのは不可能に近いし、ある意味危険だ。そんな博物館に展示されていてもおかしくない29年型フォード・モデルAと、27年型フォード・モデルTをベースに、ストックとはかけ離れたスタイルを実現したのが、この2台のストリートロッドだ。

原型を留めているのはグリルだけ、と言っても差し支えないほどの変貌ぶり。2台とも本来は幌馬車のようなソフトトップを採用し、当時の整備されていない路面状況を考慮してロードクリアランスが大きく確保されていたが、クローズドスタイルのボディに変更。ボディはチョップドを施し、低いシルエットに変更。そのため、ドライビングポジションはまるで寝そべるような感じで、かなりの慣れと度胸が必要と言える。とはいえ、エンジンやタイヤがむき出しのスタイルは、注目度バツグン! 周りは明らかに「何だあのクルマ!」という驚きの表情で、簡単には操れないクルマを乗りこなすというのが、愉悦と言えるだろう。

究極の自己満足とも言えるストリートロッド、それをピカピカの状態で楽しむのでなく、ラットスタイルなのも、東海カーズらしいところ。個性派なスタイルを目指すなら、こういう選択肢もアリだと断言したい。

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ベース車両は1929年型のFORDモデルA。エンジンはシボレーのV8・350にコンバージョンされ、6MTを組み合わせる。ほとんど視界がないに等しいウインドウだが、ガラス部分もカットされ、きちんと開閉することも可能。ボディはマットブラックにペイントされ、むき出しのエンジン&タイヤと相まって、近寄りがたい雰囲気を醸し出している。快適装備は一切ないが、クルマのコンディションを把握するために、お約束とも言える電圧/水温/油温メーターを追加。コラム上には大型のタコメータも設置し、純粋に走ることを楽しむだけのスピードスター仕様を追求していると言えるだろう。

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マットブラックの見た目や、スナップで留めるルーフのキャンバスはそれなりに難ありに見えるかもしれないが、中身にトコトンこだわるのがカーズ流。前後ともブレーキはディスクに変更されており、確実なストッピングパワーを実現。思いのほか乗り心地が良いので足回りを見てみると、フロントは横置きリーフのままだが、リヤはコイルオーバーショックに変更され、確実なトルクの伝達と快適性を両立させている。

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こちらの車両は、27年型FORDモデルTがベース。エンジンの真上に立ち上がるキャブのインテークはエアクリーナーなどついておらず、スパルタンそのもの。ちなみにキャブは2機掛けのダブルポンパーで、ホーリーのヘッドカバーなどに交換済み。快適装備はモデルAと同じく皆無な状態で、コンパクトなフルバケットシートを設置し、背後にはバッテリーを設置。ホワイトのボディにホワイトリボンタイヤが映え、屋根にもホワイトのバイナルを施す。なお、トランスミッションは2ATなのでAT限定免許でも運転可能。とはいえ、かなりの経験とそれなりの度胸、そして注目に耐える強い心が必要かもしれない。

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29年型モデルAと比べると、比較的マイルドな仕様。足回りなどは当時のままで前後横置きリーフを採用。今時のクルマに慣れた人だと手に汗握るステアリングフィールではあるが、ダイレクトに伝わってくる走行フィーリングは、「これぞクルマ!」だと実感させてくれる。もちろん、信頼性を向上させるために速度計/タコメーター/水温計/油圧計などを追加し、現代レベルにまでアップデートを施す。

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Special Thanks ◆ Tokai Cars
Phone:0533-86-8890


Photo ◆ Takeo Asai
Text ◆ Ryo Sorano
アメ車マガジン 2018年 9月号掲載


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