ストーリー性あるクルマとのカーライフ、それぞれのマスタング・ブリット
往年の名スターが主演した映画に付けられた「ブリット」という名は、半世紀以上が経った現在、マスタングにとって特別なモデルの名になった。それぞれのブリットに乗るオーナーのカーライフを覗いてみよう。
'68 FORD MUSTANG
'08 FORD MUSTANG US BULLITT
フツーのマスタングから、一歩進んだカーライフ
ブリットとは、1968年に公開されたスティーブ・マックイーン主演の映画だ。マックイーン演じるブリット刑事の愛車であり、劇中では本人運転で激しいカーチェイスが繰り広げられている。近年でいうワイルド・スピードシリーズのように、スクリーンでアメ車が最高に輝いた、その金字塔とも言える映画である。
08年型マスタング・ブリットに乗るタイトさんは、元々アメ車好きでマイカーを探していたところ、
ウイングオート
にある
ブリット
を見つけ、2018年春に購入した。実はこのクルマ、本誌で以前にも取材をしたことがある。
当時の限定モデル「USブリット 」を、 ウイングオート がサリーン正規ディーラーとして販売したもの。ブリット専用チューニングが施されたエンジンに、さらにサリーン製スーパーチャージャーを搭載した、文字どおり「羊の皮を被ったオオカミ」。タイトさんはその走りに満足していると嬉しそうに話す。
一方、68年型マスタングに乗るちゅきんさんは、07年型マスタングも所有する根っからの
マスタング
好き。
マスタング
のオーナーズクラブ「MOCJ」の立ち上げメンバーでもあり、その活動には
ウイングオート
のサポートもある。ちゅきんさんは常々「いつかビンテージのマスタングにも乗りたい」と考えていたという。
そんな折、中古車市場で68年型を発見。MOCJの会長が「程度が良い」とお墨付きを与えたことが、彼の背中を強く押すことになった。購入は2018年6月のこと。購入後、オレンジだったボディカラーは劇中車と同じハイランドグリーンになり、トランスミッションは3速から4速へ、ドラムだったブレーキは4輪ともディスクになった。
着々と現代的に乗れるようブリット仕様カスタムが進められている格好。今後はエンジンの載せ替えも予定しているという。
フォードがトリビュートした
ブリット
に乗るタイトさん。
ブリット
を再現しようとするちゅきんさん。共通しているのは、
マスタング
がとにかく好きだということである。
'08 Ford Mustang US BULLITT

Owner:タイトさん
2008年に限定7700台で登場したマスタングUSブリット。

専用エキゾーストシステム、ブレンボブレーキ、アルミホイールなどが設定される。


4.6ℓのエンジンにはブリット専用チューニングが施され、サリーン製スーパーチャージャーで475hpを発揮する。
'68 Ford Mustang

Owner:ちゅきんさん
「ブリット」の名の起源である映画劇中で、スティーブ・マックイーン演じるブリット刑事が乗ったマスタングと同じ型。

映画の公開年と同じモデルイヤーでもある。


現在は4.7ℓの289エンジンを搭載しているが、いずれは6.4ℓの390エンジンに載せ替え予定。
Thanks:WINGAUTO(シボレー名岐)
TEL:052-409-5434
HP:http://www.wingauto.co.jp
Photo &Text:加藤山往
アメ車マガジン 2019年 11月号掲載
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