レースシーンでも活躍した初期のマッスルカー ポンティアックボンネビル

1962 Pontiac Bonneville
INITIAL P PONTIAC & PLYMOUTH
1962 Pontiac Bonneville
往年のポンティアックのスポーティモデル同様に、レースに所縁のあるネーミングとして、最高速記録でおなじみのユタ州のソルトフラットである「ボンネビル」の名を持つフルサイズ・スポーツ。
シボレー・インパラと同等の上級なスポーティモデルとして58年よりラインナップされたポンティアック・ボンネビル。61年からの第三世代は、カタリナやスターチーフよりも豪華で、最も高額なモデルだった。同等のフルサイズ車の中でも最もホイールベースが長いのが特徴。グリルの中央部が突き出るデザインは、ポンティアックのアイデンティティとして復活。ボディのプレスラインや、テール周辺のデザインなど、インパラと比べて、明確なオリジナリティを感じるものだ。
その造形美と個性から、カスタムのフィールドで支持が高いが、初期のマッスルカーとして、NASCARやNHRAなどのレースシーンでも活躍した。個性的で高額なモデルなだけに、当時はもとより、現在でもかなりマニアックな存在となっている。アメリカでも希少な存在だが、日本国内となると、この個体以外では見たことがない。
インパラよりもホイールベースが長いうえに、よりワイドが強調されたデザインで迫力がある。ルーフやガラスは共有しているが、とりわけテール周辺のデザインは独創的。
389ciエンジンには4bblキャブがセットされ300hpを発揮。トランスミッションは、キャデラックなど一部の上級グレードだけに採用される“ ハイドロ・マティック”。
内張のパターンやダッシュ周辺のデザインもインパラなどに比べて、明らかに手が込んでいる。ステアリングはクリアの樹脂製。“ ハイドロ・マティック”ATのシフトパターンではRが一番下となる。
ドラムブレーキの冷却効果を狙ったフィンタイプの8ラグ・リムは、60~68年型ポンティアック・フルサイズ車特有パーツ。装着タイヤはBFG(205/70R14)。
Special Thanks ◆ Auto Raid
tel:0766-52-8830
HP:http://www.auto-raid.com/
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2020年 1月号掲載
最新記事

2025/06/13
【2008 トヨタ セコイア プラチナム】逆輸入車を代表するプレミアムSUVの大本命
かつては逆輸入車のムック本が発行されるなど一世を風靡した逆輸入車。中でもセコイアは当時のSUVシーンにおいてエスカレードやナビゲーターと肩を並べるプレミアムSUVの大本命だった。

2025/06/06
【フォードマスタングGT】派手さの中に垣間見える、繊細な拘りも見逃せない
日本のカスタム技術をフルに取り入れ、SEMA SHOW出展を果たしたジェットシティのマスタング。その雄姿に触発され、「世界基準」のマスタングに乗るべくジェットにカスタムを依頼したオーナーさん。その全貌が遂に公開された!