最速を誇るマッスルカーの頂点として君臨するダート

クーペ

ビンテージ

ダッジ

MOPAR

426HEMI

不動のDODGE

ダート

アメマガ2020年3月号

1969 DODGE DART

不動のDODGE ダッジの魂に魅了される


1969 DODGE DART

一見地味な箱型に見えるものの、実はMOPARらしさが盛り込まれた傑作

日本では地味なコンパクトとしてマイナーな存在ながら、スーパーストックにおける最速モデルとして、現在でも最強の存在としてのステイタスがある。シンプルな箱型のボディにはMOPARならではの手の込んだディテールが満載なのだ。

往年のマッスルカーというと、あくまでもインターミディが主流であり、その次にポニーカーとなる。そもそもフルサイズ車に設定された大排気量のエンジンを、中型サイズのインターミディに搭載したのがはじまり。実にシンプルな考え方だが、実際に高いパフォーマンスを発揮し、メーカー純正ホットロッドとしても大人気となった。ダッジにおいては、62年からのポラーラが主力で、65年からはコロネット にスイッチされる。黄金期の68年からは、チャージャーも追加されるのだが、忘れてならないのが、ダートの存在。


フルサイズとして60年よりラインアップし、62年型の1年間のみ、第二世代としてインターミディになり、スーパーストックでも活躍する。63~66年の第三世代ではプリマス・バリアントの兄弟車としてコンパクトなAボディ車でラインナップされる。この時点ではコンパクトでエコノミーな大衆車といったイメージが強いのだが、67年からの第四世代では、なんと、ビッグブロック440ci、さらには、426HEMIを搭載してスーパーストック最強となった。

1969 ダッジ ダート

コンパクトで軽量なAボディに、V8最強ともいえる426HEMIを搭載したスーパーストック仕様は、出荷台数が数十台ながら、れっきとした市販車両としてレギュレーションをクリア。現在でも最速を誇るマッスルカーの頂点なのである。日本ではスモールブロックしか設定のないモデルというイメージで過小評価されているが、そうした背景や仕様を抜きにしても、デザイン的にも十分魅力的。その魅力は実車を見ないとなかなか伝わりにくいため、マニアックな存在ではある。

1969 ダッジ ダート

一見すると、地味な箱型ボディながら、ディテーリングには芸の細かいデザインが盛り込まれている。マスク周辺や前後バンパーの複雑なプレス形状、極端に湾曲するリアガラスなど、MOPARらしいアイデンティティを感じる。

1969 ダッジ ダート1969 ダッジ ダート1969 ダッジ ダート1969 ダッジ ダート1969 ダッジ ダート

基本的にはエコノミーな大衆車なだけに、インテリアは質素だが、ブルーで統一されたオシャレな仕様。社外のエアコンユニットの設置以外は、ステアリングも含めストックをキープする。

ベーシックなV8として設定された318ciは、2bblで230hpを発揮するだけに、4bbl仕様にアレンジしたこの個体は、必要にして十分なポテンシャルを確保。トランスミッションは、3速AT、トルクフライト。

サスペンションはこの時代のモパーの乗用車では共通のF:トーションバー&R:リジットリーフ。Aボディ車のPCDは5H100のため社外ホイールの選択肢が少ないが、定番のディッシュが馴染む。


★ PHOTO & TEXT:石橋秀樹
アメ車マガジン 2020年 3月号掲載


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