長い付き合いになると覚悟の上で相棒として迎え入れたワゴニア!

SUV

ジープ

リフトアップ

アメマガ2020年9月号

グランドワゴニア

BFグッドリッチ

ラフカントリー

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-

1990 Jeep Grand Wagoneer

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-


1990 Jeep Grand Wagoneer

20代の若かりし頃からVWタイプⅡを長年愛用していたというTakeshiさん。それからクルマ道楽に一度はピリオドを打ったものの、ワゴニアとの出会いで再び覚醒。気に入ったら手をかけて長く愛用する傾向にある彼にとって、ワゴニアは第二のクルマ道楽へと導く登竜門。

多少手がかかる位の方が愛着を持って世話を焼ける

数あるアメリカンSUVのなかでも存在感際立つグランドワゴニア。ウッドパネルをアイコンに、初代モデルから基本構成を大きく変更することなく1990年代初頭までリリースされており、モデルイヤーこそ90年ではあるが、その乗り味や雰囲気は70年代を色濃く残しているのがワゴニアの味わい深さであり人気の秘訣である。

紹介するTakeshiさんもそんなワゴニアに魅了された一人で、かつてはもっと手のかかると噂されるVWタイプⅡを長年愛用したクルマ道楽家。旅先でエンジンがストールしたり、急にキャブの調子が悪くなってセルを何度も回したりといった〝ありがち〟な儀式を幾度となく経験してきたと言う。もちろんすべてのワゴニアやタイプⅡがそうではないが、キャブ車特有の不調やトラブルには慣れているにこしたことはない。

1990 Jeep Grand Wagoneer

現行モデルの様にプッシュスターターでキーを差すことなくエンジンがかかり、当たり前に空調が効いてストレスフリーな走りとは良くも悪くも別次元だから、ある程度の覚悟をもって向き合わないと痛い目を見るかもしれない。

現車はオリジナルで2020年の4月に購入後、わずか2カ月足らずでラフカントリーのリフトアップリーフ&リアブロックで3インチのリフトアップを施し、BFグッドリッチのワンサイズ大きなオールテレーンKO2で足もとをコーディネート。オリジナル車高に比べて四駆らしさを高めており、ほんのりワイルドな雰囲気のTakeshiさんらしいスタイルが好印象となっている。

1990 Jeep Grand Wagoneer

さらにブラックチェリーの色味も相まって、ヴィンテージSUVとしての風格に深みを増している点も実に味わい深い。V8の5.9Lに対して3速ATの必要最小限なシフトチェンジや、ロングホイールベースと前後リーフサスペンションによる絶妙なバランスで支えるふんわりした乗り味も、そして何より木目が魅せるメローな雰囲気はワゴニアでしか味わえない独自のものだ。

火を入れる際の一手間を楽しむ暖炉の如く、アクセルをペタペタ踏んでご機嫌を伺いながらセルを回すも然り、暖気を惜しまず丁寧に扱うことも然り。愛着を持って長らく愛用するに相応しいクルマに乗り続ける秘訣は、多少の手間も醍醐味として受け入れられるだけの心の余裕であり、その余裕がオーナーの魅力を増す〝糧〟となることだろう。

1990 Jeep Grand Wagoneer

ワゴニアのアイコンと言えばボディサイド& 後方にあしらわれたウッドパネル。70年代のワゴン車さながらのボディ造型に対して、それを際立たせるかのごとく立体的に縁どられた木目のアクセントは、ほかのアメリカンSUVとは一線を画す独特の個性。現車は非常にコンディションの良い状態をキープしている。

DSC_2546DSC_2540 DSC_2548 DSC_2526DSC_2542

ベージュ基調の明るいハーフレザーインテリアは、ひび割れや擦れも少なくクリーンな状態をキープ。社外品のコラムシフトノブは元々ついていたモノが好みじゃなかったのでSnap-Onスティックにアレンジ。オーディオはレトロサウンドを採用してモダンなインテリアの雰囲気を損なわない様に配慮しており、必要最小限の装備に留めている点も特筆物。

DSC_2569

リアゲートは見た目とは裏腹にパワーウィンドー方式となり、中のスイッチからもゲート部分にキーを差し込んで回しての開閉も可能。ラゲッジスペースが広くアウトドアギアの積載性も抜群。セカンドシートをしまえば大人が寝ても余裕。車中泊も十分に可能だ。

DSC_2556

V8の5.9Lエンジンを搭載するグランドワゴニア。基本構成は昔ながらの古典的なもので、同年代のSUVがインジェクション化する一方で、キャブレクターを貫く懐古主義的なキャラクターも独自の魅力を放つ理由。

DSC_2488 DSC_2570 DSC_2492

オリジナル車高では少々四駆らしさが薄いこともあり、購入時に本国からラフ& カントリーのリフトアップキットを取り寄せて納車と同時に3インチのリフトアップを敢行。30年も経過すると純正リーフもヘタり気味となるため、心機一転するにはちょうど良いタイミングである。

1990 Jeep Grand Wagoneer

OWNER : Takeshi Kawakami


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

最新記事


2025/09/18

【ウイングオート】車両の購入やメンテだけでなく クルマを走らせる楽しさも提供

クーペ

フォード

ショップ

愛車のポテンシャルを引き出して走るは、技術や知識が必要となる。ウイングオートではドライビングアカデミーを開催し、それらを提供する機会と場所を提供する。

2025/09/16

【モーターファンフェスタ 2025】様々なクルマを身近に感じられる日本最大級の「体験・体感」イベント

イベントレポート

MOTOR FAN FESTA 2025
in 富士スピードウェイ
20th Apr 2025

2025/09/11

足利から宇都宮に場所を移したが、変わらずアメ車ファンが押しかけた。【K-Styles × DETERMINATION】

イベントレポート

K-Styles × DETERMINATION
20th Apr 2025
マロニエプラザ

2025/09/09

【1985 シボレーC-10】人気爆上がりの第3世代後期 激レアのディーゼル

ピックアップトラック

ビンテージ

シボレー

シボレー・C/Kモデルの第3世代(1973~1987年)。特に角目4灯に変更された後期型の人気は高く、車両の争奪戦が行なわれている。スカイオートで販売中の85年型C-10は、ディーゼルエンジンを搭載する超激レアモデルだ。

ランキング


2025/09/16

【モーターファンフェスタ 2025】様々なクルマを身近に感じられる日本最大級の「体験・体感」イベント

イベントレポート

MOTOR FAN FESTA 2025
in 富士スピードウェイ
20th Apr 2025

2024/01/30

日本では割とマイナーな68年型ダッジ・コロネット

クーペ

ビンテージ

ダッジ

ビンテージマッスルに魅せられし7人のカーマニアたち【バーニーズ】

2023/09/04

【右ハンドルのマスタングが人気な理由】フォード・マスタング右ハンドルの魅力まとめ

フォード

ショップ

フォード・マスタングといえば、アメリカンマッスルカーの代名詞。力強いパフォーマンスと独自のスタイルが特徴的だ。

そんな多くのファンを持っているキング・オブ・アメ車「フォード・マスタング」に、実は右ハンドルが存在することをご存じだろうか?

今回はそんな右ハンドルのマスタングが、いかに魅力的か、ご紹介していこう。

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger