【シボレーC10】半世紀に渡る自然な経年劣化を味方につけるパティーナスタイル

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アメマガ2021年2月号

1968 CHEVROLET C10 × SLAMMED

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特殊な塗装で人工的に錆びや腐食を表現するエイジング加工ではなく、あるがままに歴史を刻むかの如く色褪せて所々に錆が際立つボディに魅せられ、思い描くスラムドスタイルへと自らの手でスラムドさせるHIDEさん。本国のビルダーたちをも唸らせる巧みなフレームワークとそのセンスに迫る!

ストックフロアでの着地はフレームワークによる賜物

1968 CHEVROLET C10 × SLAMMED
Owner:HIDEさん

京都のとある場所で仲間と共にカスタムトラッキンライフを謳歌するHIDEさん。息子やその友人も含めた二世代の仲間たちが、どこからともなく集まってきては日没を過ぎてもカスタムに没頭する姿は、まるでアメリカ郊外のカスタムファクトリーそのものだ。

 

そんな彼の愛車は68年型C10。仲間内の中古車販売店に入庫したものの、レストアするにはかなりのお金がかかるからと困っていた個体を引き取ったのが今から約10年前。このC10のモデルイヤー相応の経年劣化を見た時には既にパティーナスタイルのイメージが頭の中にあったそうで、オリジナル車高をベースにわずか1年で現在のスラムドスタイルへと仕上げた。

1968 CHEVROLET C10 × SLAMMED 1968 CHEVROLET C10 × SLAMMED

特筆すべきはその手法で、本来サイドシルカットの完全着地となるとストックフロアでは難しく、大抵はチャネリングを施してフロアを上方向へ詰めるが、この車両は巧みなフレームワークでチャネリングなしでの完全着地を実現。アキュエアーのライドハイトセンサーによってスラムドフォルムのままハイウェイを走る姿、そして良い意味でショーカーらしからぬパティーナ特有のぬけ感が本国のトラッキンライフとリンク。

 

そんな姿がSNSや本国の友人伝いにアメリカのトラッキン事情通たちの間でも話題となり、装着するレースラインのホイールをスポンサーに付けるまでの有名車輛となる。RELAXEDJAPANとして向こうのリアルなトラッキンライフを日本で再現し、その第一人者として活躍するHIDEさんとその仲間たちの様子は、まだまだ未開拓で濃いネタが盛りだくさん。また別の機会を設けてぜひ本誌でも紹介していきたい。

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度々渡米しては現地ビルダーのファクトリーを訪れて技術を吸収し、日本で仲間たちが乗るトラックのフレームを多数手掛けて数をこなしてきたHIDEさん。スラムドすることで干渉する部分の巧みなかわしと、アーティスティックなレイアウトは特筆物。パティーナスタイルでのサイドシルカットストックフロア完全着地はもはや芸術。レースラインバンディッドのアイボリー特注カラー、バックスペースは、絶妙な履きこなしを見据えたオーダーメイドだ。

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フロント245/35R20、リア255/35R20と控えめな低扁平タイヤでリア側を引っ張り気味にセットするボトムスはバンプ時のフェンダーとの接触をかわすためのもの。

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ルーフキャリアは自作し、C-10と同年代となる60年代後半モデルのヴィンテージ物のコカコーラクーラーボックスを常備。リアゲート下はヒッチメンバーを貫通させてストレートにマフラーをレイアウトしており、いずれこのヒッチで隣にストックしてあるキャンピングトレーラーをスラムドして引っ張る予定。ステアリングは64年型インパラ用の細くて径の大きなものが気分だ。

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PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 2月号掲載

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