思いがけず、年上のサバーバンが私の車に!【Z世代が買ったクルマ】

1995年式のシボレー・サバーバン購入を決めた若いクルマ好きZ世代に取材!電子制御がないこととヴィンテージな魅力にひかれ、古い車を運転する楽しさについて語る。ヴィンテージカーを運転する喜びは、小さなトラブルやメンテナンス費用を凌駕する!この記事を読めば彼がこの古いモデルを選んだ理由がきっとわかるはずだ。
1995 CHEVROLET SUBURBAN
"カタチから入る"逸楽アメ車生活
1995 CHEVROLET SUBURBAN
アメ車が本当に好きなら何とかなる!難しく考えずに行動あるのみ
つい先日成人式を迎えたばかりのZ世代が、自分より年上のサバーバンを10代の若さで購入。どうせ乗るなら電子制御の少ないTBIエンジンが好み。彼にとってのビンテージモデルは、この年代こそ“ど真ん中のストライクゾーン”。
今のクルマでは味わえない、90年代独特の色気に惚れた
カタチから入るアメ車生活というテーマを聞いて、真っ先に思い浮かんだのが若きオーナー。しかし、当たり前に新車で買えるモデルでは少々面白味に欠ける…。どうせならちょっと尖った癖のあるオーナーはいないかとSNSで探していると、KOUKIさんが袴姿でサバーバンの前で写真を撮ってアップしているのを発見し、「コレだ!」と思って連絡を取り取材させてもらった次第だ。
実は彼、見た目はイマドキの若者ではあるがクルマだけはナゼか懐古主義者。紹介するサバーバンは2020年の6月に10代最後の節目として、成人する自分へのご褒美的な意味も含めて、ノリと勢いで購入した。角張ったフルサイズボディのサバーバンを初めて見た時に「コレに乗る!」と確固たる決意みたいなものがあったと言う。
実際に乗り始めてみると、モデルイヤーなりの経年劣化は進んでいて「何か排気音デカくないかなぁ?下から異音がするし…」ってことで下回りを覗いてみたら、マフラーが腐食して真ん中部分でポキッと折れていたり、運転席側のドアが内側からノブを何度引いても開かず「開かへーん!」と嘆いていたら、原因は内側ノブの破損で外のドアノブからはアッサリ開いたりなど、比較的新しいクルマじゃありえない様なプチトラブルはご愛嬌。
それを笑いながら乗れるくらいラフなところが、若いながらもアラフォー世代の先輩たちとともにアメ車ライフを謳歌できる理由の一つだ。もちろんその気になればパーツを手配して修理も可能。だが若いうちは友達と遊びに行くお金や服にもお金が掛かる。乗り物に予算を支配されてしまって、友達付き合いもまともにできないくらいなら、降りてしまった方がマシ。
むしろ、エンジンがかかってV8エンジンのドロドロサウンドを奏でて、街へ駆り出して、注目されて、それで充分。ドアは開け方を知っていれば何とかなる。マフラーも修理しようと思えばできる。でもそれは後回しで、それよりも走るためのガソリン代こそ優先であり、Z世代の友達をサバーバンに乗せて、未知なる世界観を共有できることが今は何よりも楽しい。
理屈じゃない。費用対効果でもない。もっと感覚的な部分でアメ車と向き合うからこそ、見える景色がある。若きアメマガ読者たちよ、まずは乗ってから後のことを考えてみてはいかがだろう。意外と何とかなるハズだから。
インディゴブルーをベースに現行モデルの色を追い足すカタチでツートンボディ化されたロワードフォルムのサバーバン。ダーク系ツートンの絶妙なカラーコントラストが映える。リアはロールパン、フロントグリルはビレットと、当時らしいカスタムはアラフォー世代にとっては懐かしく、その懐かしさが若い彼からしてみると新鮮そのものだったりする。
2021年の1月に迎えた成人式の際は袴を着て地元の友人たちとサバーバンの前で記念撮影。自分よりも5歳年上、先輩のサバーバンは、アラサー、アラフォー世代には、ど真ん中のアメ車ではあるが、彼からしてみると立派なビンテージモデル。友人たちもKOUKIさんのサバーバンを見てアメ車に興味を抱き始めているとか。良い傾向だ!
OWNER : KOUKI
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 6月号掲載
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