アメリカ郊外でごく自然に乗りこなす姿をイメージして製作したエイジングラットスタイル!
1995 CHEVROLET SUBURBAN
RUSTY ヤレこそ粋なラットスタイル
1995 CHEVROLET SUBURBAN
板金塗装を職業とするRYUTAさんにとってクルマを綺麗に仕上げることは日常。事故でできた凹みや塗装が劣化した車両を綺麗にするのが本業の彼にとって、その真逆を行くのが自家用車。カッコいいは人それぞれ。彼にとって、ラットはリアルUSの大本命!
綺麗なショーカーを作るよりラットな個性派が気分!
直感のTBIサウンドを轟かせて博多駅まで迎えに来てくれたRYUTAさん。ワイルドなプリズンタトゥーにサングラス、バシッと決まったヘアスタイルと髭で、第一印象は「ヤバイ人!」。クルマに負け次劣らずのオーナーのインパクトに、賑やかな博多駅のロータリーから一本路地へ入った その一角だけ、違った空気感が漂っていた。だが、一声掛けると見た目とは裏腹に人当たりの良さそうな丁寧な受け答え。見た目で人を判断しちゃいけないとは言うが、本当にそのとおりだ。
早速助手席に乗り込むと、怪しげな黒い布で覆われたシート。後ろはすべて取り去ってフロントシートのみというスタイルに、「普段拉致して人運んだりしてるんですか?」なんてブラックジョークも言いそうな雰囲気だったが、「シートは今製作しているんです。ベースはハイエースで、後ろは車中泊仕様としていつもは布団引いて寝泊まりできる様なスタイルで…」と凄く好青年で、第一印象が良い意味で裏切られた瞬間だ。話を聞いていくと普段は板金塗装業をしており、このラットスタイルはその本業の延長線上にあって「綺麗に塗装を仕上げるだけじゃなくてアレンジするって選択肢もあってよいのでは?」といった応用を兼ねた作品的な物だ。

実は取材する1週間ほど前までは、赤色ベースのラット仕様だった。それはそれで充分インパクトある個体だったが、まるでクルマを乗り変えたかのような変わり様と、たった1週間でここまで仕様変更して撮影に挑む心意気には感服。長年放置したらどの辺りが錆びやすいか、どのくらい錆が侵食しているかを見極めたリアルなエイジング塗装は、本当に雨ざらしにして何年も眠らせていたかの様な錯覚すら覚えるレベル。ちなみにこのベース車両を入手したのはメルカリ。行きつけのアメ車ショップやカスタムショップは存在せず、ネットやSNSを駆使して情報を集めては、自分の思い描くスタイルを貫く辺りがイマドキ。
リアゲート部分のロゴはアクリル板で型を製作して貼り付け、その上からエイジング塗装を行なうことでパネルに型押しされた様な表現をするなど、DIYならではの個性的なアレンジも特筆物だ。ちなみに直感マフラーはファクトリーに転がっていた廃材を溶接で繋ぎながら作ったワンオフ物で、若干細めのパイプがTBI特有のドロドロサウンドをよりディープに演出。職業柄、クルマを綺麗に治す仕事だからこそ、常識的な感覚を打破して違う可能性を見出したい。そんなメッセージ性がこのラットスタイルから窺える。



元々は通常のグリルが装着されていた95年モデルのサバーバンだったが、ラットな雰囲気に合わないからとシャイアンフェイスを購入。たまたまGMC物が出回っていたのでGMCだけど、リア観音ゲート部分はCHEVROLETなのはご愛嬌。細かいことは気にせずにラフに製作するのもラットスタイルの醍醐味だ。

赤革のレカラステアリングは以前のボディカラーに合わせて装着していた名残。赤だと赤サビが際立たないことから淡い色に仕様変更している。製作途中のシートはハイエース用をベースに表皮を剥いだもので、そのままだと無造作過ぎるからと黒い布で覆って応急処置。シート台座は低めが気分なので溶接してちょうど良い位置にレイアウト。

OWNER : RYUTA
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載
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