音楽カルチャーの世界観から、自然の流れで辿り着いたファーストカーはラットなサバーバン!

SUV

シボレー

ヤレこそ粋なラットスタイル

サバーバン

アメマガ2021年8月号

ラットスタイル

BEARS COMPANY

1990 CHEVROLET SUBURBAN

RUSTY ヤレこそ粋なラットスタイル


1990 CHEVROLET SUBURBAN

現在音楽系の専門学校に通う上寺さん。このサバーバンを購入した時は何と高校3年生だったという驚きの事実。彼がどの様にして人生初の愛車にコレを選んだのか?そして、後ろに佇むラットなビートルとの関係性について徹底リポート!

物心ついた頃からラットなクルマしか乗ったことない

ラットなサバーバンに乗る福岡在住の上寺さん。3月末に開催されたクロスファイブで福岡を訪れた際、駐車場に止まっている姿を見て一目惚れした筆者は、共通の知人に連絡先を教えてもらい早速アポ取りしたところ、快諾いただいたので再び福岡へ。


長髪に髭を蓄えつつもどこかあどけなさの残る表情に、「仕事は何をされているんですか?」と聞くと「まだ学生です!」とのこと。聞くと購入したのは免許を取得する前の高3という強者。しかも、お年玉やらを両親が貯金に回してくれて、さらに高校時代はコツコツとアルバイトをして貯めた70万円を併せて、キャッシュで一括購入という夢のようなエピソードの持ち主だった。

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キッカケは父と偶然訪れた地元のアパレルショップ「ベアーズカンパニー」。アパレルや雑貨を多く扱う軒先で、時折For Saleなクルマが展示されており、このサバーを見た時に「昔、父に連れられてイベント見学に行った時、一目ぼれしたクルマ!」と大騒ぎ。瞬殺で「買う!」と即決したとのこと。


彼がラットなクルマに惹かれるのは、現在1975年型のビートルに乗る父の影響も大きく、幼少期はラットにカスタムしたモビリオスパイクがファミリーカー。クルマのみならずカルチャー全般が〝ソッチ系〟な家族で、父親は長髪、母親はツーブロックと、ROCKな両親と3人並んでいると、パッと見は仲の良い友人の様にも見える。この両親からの英才教育を受けたとなれば、高3でいきなりこんなぶっ飛んだサバーバンを買うってエピソードも納得である。


購入してからは前オーナーが育てた錆びやヤレ感を生かしつつ、右フェンダーに黒サフをプラスして父親にラットエイジングを伝授してもらいながら、100均などで塗料や材料を仕入れてコツコツとDIY。リア観音ゲート部分にはお気に入りのステッカーを無造作に貼りつつ、スケーターカルチャーで感覚的に気に入ったHELL RIDEの文字をなぶり書きするなど個性をプラスする。


ドライブ中のヘビーローテーションは「レッチリ」で、愛車とファッション、音楽の世界観もバッチリ! ちなみに現在通っている音楽系の専門学校では主にドラムを専攻しており、いずれはドラムテックというドラムの音響チューニング、メンテナンスを担う職業に就く予定。その際、機材車両としてこのサバーバンで各地スタジオやライブ会場へ乗りつけるのも夢の一つ。一歩一歩思い描く理想の自分を実現させていく彼なら、そう遠くない未来に実現していることだろう。

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前オーナーが育てたラットな部分はできる限り残しつつ、エンケイのディッシュホイールをマットブラックに塗装、フェンダー部分にサフを吹き付けてエイジング加工するなど、一歩一歩自分なりの個性をプラス。リアルな錆とエイジング加工した箇所がどこか判別できないレベルで絶妙に融合しているのは、その筋のプロである父のおかげかも知れない。

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免許取り立てで左ハンドルのフルサイズは無謀と思われがちではあるが、逆に何にも知らなければコレがベーシック。自宅に入る際かなり狭いゾーンがあるとのことだけど、まだ一度もぶつけてはいない。スクエアボディは見切りが良くて運転しやすいのだ。

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OWNER : KAMIDERA FAMILY


THANKS:BEARS COMPANY
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

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Text & Photos|アメ車MAGAZINE