音楽カルチャーの世界観から、自然の流れで辿り着いたファーストカーはラットなサバーバン!
1990 CHEVROLET SUBURBAN
RUSTY ヤレこそ粋なラットスタイル
1990 CHEVROLET SUBURBAN
現在音楽系の専門学校に通う上寺さん。このサバーバンを購入した時は何と高校3年生だったという驚きの事実。彼がどの様にして人生初の愛車にコレを選んだのか?そして、後ろに佇むラットなビートルとの関係性について徹底リポート!
物心ついた頃からラットなクルマしか乗ったことない
ラットなサバーバンに乗る福岡在住の上寺さん。3月末に開催されたクロスファイブで福岡を訪れた際、駐車場に止まっている姿を見て一目惚れした筆者は、共通の知人に連絡先を教えてもらい早速アポ取りしたところ、快諾いただいたので再び福岡へ。
長髪に髭を蓄えつつもどこかあどけなさの残る表情に、「仕事は何をされているんですか?」と聞くと「まだ学生です!」とのこと。聞くと購入したのは免許を取得する前の高3という強者。しかも、お年玉やらを両親が貯金に回してくれて、さらに高校時代はコツコツとアルバイトをして貯めた70万円を併せて、キャッシュで一括購入という夢のようなエピソードの持ち主だった。

キッカケは父と偶然訪れた地元のアパレルショップ「ベアーズカンパニー」。アパレルや雑貨を多く扱う軒先で、時折For Saleなクルマが展示されており、このサバーを見た時に「昔、父に連れられてイベント見学に行った時、一目ぼれしたクルマ!」と大騒ぎ。瞬殺で「買う!」と即決したとのこと。
彼がラットなクルマに惹かれるのは、現在1975年型のビートルに乗る父の影響も大きく、幼少期はラットにカスタムしたモビリオスパイクがファミリーカー。クルマのみならずカルチャー全般が〝ソッチ系〟な家族で、父親は長髪、母親はツーブロックと、ROCKな両親と3人並んでいると、パッと見は仲の良い友人の様にも見える。この両親からの英才教育を受けたとなれば、高3でいきなりこんなぶっ飛んだサバーバンを買うってエピソードも納得である。
購入してからは前オーナーが育てた錆びやヤレ感を生かしつつ、右フェンダーに黒サフをプラスして父親にラットエイジングを伝授してもらいながら、100均などで塗料や材料を仕入れてコツコツとDIY。リア観音ゲート部分にはお気に入りのステッカーを無造作に貼りつつ、スケーターカルチャーで感覚的に気に入ったHELL RIDEの文字をなぶり書きするなど個性をプラスする。
ドライブ中のヘビーローテーションは「レッチリ」で、愛車とファッション、音楽の世界観もバッチリ! ちなみに現在通っている音楽系の専門学校では主にドラムを専攻しており、いずれはドラムテックというドラムの音響チューニング、メンテナンスを担う職業に就く予定。その際、機材車両としてこのサバーバンで各地スタジオやライブ会場へ乗りつけるのも夢の一つ。一歩一歩思い描く理想の自分を実現させていく彼なら、そう遠くない未来に実現していることだろう。



前オーナーが育てたラットな部分はできる限り残しつつ、エンケイのディッシュホイールをマットブラックに塗装、フェンダー部分にサフを吹き付けてエイジング加工するなど、一歩一歩自分なりの個性をプラス。リアルな錆とエイジング加工した箇所がどこか判別できないレベルで絶妙に融合しているのは、その筋のプロである父のおかげかも知れない。

免許取り立てで左ハンドルのフルサイズは無謀と思われがちではあるが、逆に何にも知らなければコレがベーシック。自宅に入る際かなり狭いゾーンがあるとのことだけど、まだ一度もぶつけてはいない。スクエアボディは見切りが良くて運転しやすいのだ。

OWNER : KAMIDERA FAMILY
THANKS:BEARS COMPANY
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載
最新記事
2025/10/28
夫婦でアメ車!しかもマッスルカー2台という贅沢な選択肢【チャレンジャー&マスタング】
一台はマッスルカーやトラック、そしてもう一台はミニバンやSUVと、夫婦でアメ車2台を所有する方たちの大半はどちらか一方がファミリーカーとして成立するパターンが多い。そんな中、どちらも2ドアクーペのマッスルカー2台を所有する強者夫婦を発掘!
2025/10/23
兄のゴリ推しで実現させた!?兄弟でアメ車を所有する喜び【ナビゲーター&300Cツーリング】
25歳で初めての愛車にキャデラック・SRXを購入していらいアメ車の虜となった兄のNATSUKIさん。一方「国産ミニバンや1ボックスが便利!」とアメ車に無関心だった弟のNORIさん。弟にアメ車に乗ってもらって、その魅力を共有したい!その想いよ届け!
2025/10/21
自然豊富な故郷に建てた家族が毎日笑顔になる家
家族5人で暮らすアパート暮らしは窮屈そのもの。新たに家族が増えることが分かり、家族みんなが笑顔になれるマイホームを建てることを決意した藤本さん。奥様が憧れたリアルアメリカンの住宅を建てるべく、大家族の夢がスタートする。
2025/10/16
名称を変更して3回目となるAME★JAM開催!【AME★JAM vol.3】
AME★JAM MARCHE vol.3
American fun jamboree
18th May 2025
ウラレナ向かい駐車場









