ハマーH3のコンパクトさであのルックスは、今更ながらアリかもしれない

SUV

ハマー

アメマガ2022年5月号

THE PICK UP TEST DRIVE

ガレージダイバン

東京都

H3

ハマーブランド消滅から12年。しかしハマーの強烈なインパクトは未だに健在だ。もちろんH1、H2もイイが、H3のコンパクトさであのルックスは、今更ながらアリかもしれない。

扱いやすい個性派SUV、H3は今後評価が高まる予感!?

THE PICK UP TEST DRIVE


2007y HUMMER H3

初期モデルは非力なエンジンが不評、07年以降の3.7ℓが狙い目!

2010年にハマー・H2&H3の生産が終了したことにより、GMからハマーのブランドは消滅。しかし2021年になって、ハマーが復活するというニュースが飛び込んできた。しかも電動自動車となる、その名も「ハマーEV」。販売時期は今年の2022年と言われ、久しぶりにハマーが注目を浴びそうだ。

 

今回ガレージダイバンでピックアップしたのは、H2の弟分である07年型H3・タイプG。H2登場から3年遅れて05年に登場したH3は、爆発的なH2人気も重なり、「コンパクトなH2モデル」として大きな話題となった。「頑丈なハマーに奥さんを乗せられて安心」という理由で、本国ではH3は奥様用として購入するユーザーが多かったようだ。

人気の一方で、不満が大きかったのが3.5ℓ直5エンジンの非力さ。その声を反映してか07年にはマイナーチェンジを行ない、エンジンは3.7ℓ直5にパワーアップ。さらに08年には、5.3ℓV8を搭載するH3アルファが登場する。日本正規モデルは、08年に三井物産オートモーティブからGMジャパンに移管され右ハンドル仕様も登場。ただし今回のH3は新車並行モデルで、左ハンドルとなっている。

 

H2ほど豪快なカスタムを施すH3は少なかったため、中古市場ではノーマルに近いモデルが比較的多い印象だ。サイズ的にも5m未満で、何よりも特徴的なルックスは、今もなお廃れることはない。ガレージダイバンは、それを見越してH3を積極的に導入し、初めてのアメ車としてH3をアピールしているのだ。

IMPRESSIONS
アメ車はやっぱりV8じゃなきゃダメ?直5でも不満は感じない

H2はいつ見てもデカい。それ故、乗る場所と乗る人を選ぶクルマだ。だがH3は、サイズ的に日本人が違和感なく乗れるSUVのひとつだ。市街地を走行しても、大きさで気を使うことはまったくない。3.7ℓ直5エンジンは、スタート時から軽快に動き出してとてもスムーズ。だが、一気にアクセルを踏み込んだ反応はやや遅い印象。この辺の高速レスポンスを不満に思うのならV8モデルを候補にすべきだが、街乗りと普通の高速走行では、3.7ℓでも十分余裕を持った走りを見せてくれる。

最強のV8もイイが3.7ℓ直5でも軽快に走る

世間では、コンパクトで扱いやすいSUVを求めるユーザーが増えている。様々なモデルが候補になるなか、ガレージダイバンが注目したのがH3。個性的なデザイン、ボディサイズ、3.7ℓエンジンと、初めてのアメ車としておススメできるポイントがH3 には揃っている。

国内未設定のボディカラーも注目

H2とH3のボディサイズ(07年型モデル比)を比較すると、H2(全長×全幅×全高)5170mm・2060mm・2010mm、H3/4742mm・1872mm・1897mm。H2は、後期から背面タイヤになるため全長は5mを超えるが、タイヤを抜いたボディサイズでいえば、圧倒的な差は無い。やはりコンパクトに感じるのは全幅で、一般的な駐車場に収まる2m以下ということからみても、H3は日本で十分適応できるサイズといえる。

 

エンジンは、05~06年型では3.5ℓ直5だったが、07年型からは3.7ℓ直5(242馬力)に変更され、08年型からは5.3ℓV8(300馬力)を搭載するアルファも登場している。

 

グレードはレザーシートが標準のタイプG(本国仕様)。なお、ディーラー車のタイプGと装備に多少の違いがある(サンルーフの有無など)。ディーラー車との違いで言うと、ルーフマーカーが設置されているのが本国仕様だ。

 

アフターでの変更点は、社外17インチホイール&オールテレーンタイヤと、ディーラー車の標準は見えにくいと不評のバックカメラをバンパー下に設置し、視認性をアップさせているところ。ボディカラーは国内未設定のスレートブルーメタリック。内外装ともに綺麗な状態を保たれ、初めてのアメ車として間違いなくお勧めできるモデルだ。

エンジンは07年から3.7ℓ直5へ拡大。馬力も220hp→242hpへアップしている。H2よりは車重が軽いとはいえ、2トンを超える車体には3.5ℓでは物足りなさを感じるので、やはり3.7ℓは欲しい。08年からはV8モデルも存在するが、中古車価格は一気に高騰する傾向にある。H1、H2とは違い、ボンネット開閉は一般的なスタイルとなる。

唯一変更しているのが、ウルトラモータースポーツ17インチホイールと、グッドイヤーオールテレーンタイヤの装着。ディーラー車ではルーフマーカーが装着されていないが、並行モデルでは標準装備。ハマーに乗るならば、やはり欲しい装備の一つだろう。

上級グレードタイプGの特徴である、シートヒーター付きレザーシート。ブラックのパイピングが備わるベージュのシートは、上質な印象を与えてくれる。大きな傷や汚れもなく、年数に見合った使用感だ。

H2と比べると、助手席のアシストグリップが無いなど、乗用車テイストのデザインとなるインテリア。H3はフルタイム4WDだが、インパネにあるトランスファー切り替えスイッチで、4WDハイ・4WDハイデフロック・4WDローデフロックに切り替えられるなど、本格的なオフロード走行も可能。また、ディーラー車に標準装着されるルーフ設置のバックカメラは見えにくいと不評だが、今回のモデルはバンパー下にカメラを設置しているため視認性は高い。

リアシートは60:40分割可倒式。完全フラットにこそならないが、広々としたラゲッジスペースを作ることができる。リアシートバックレスト裏は樹脂素材で覆われているため、レザーシートを気にすることなく汚れた荷物などを積むことができる。


SPEC

全長×全幅×全高● 4742×1872×1897mm ホイールベース● 2842mm エンジン●直5 排気量● 3.7ℓ 最高出力● 242hp 最大トルク● 33.5kg-m トランスミッション● 4AT


試乗SHOP:GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン東京本店】

所在地/東京都江戸川区一之江8-4-5
TEL/03-5607-3344
URL/http://www.daiban.com/
営業時間/10:00~19:00
定休日/月曜日

東京都江戸川区に車両販売を行なう本店があり、千葉県千葉市に整備&パーツ販売を行なうGDファクトリーがあるガレージダイバン。様々な車種を販売していくなかで、マスタングの販売&カスタムでは多くのユーザーから支持を受けている。マスタングの在庫ラインナップは常に充実しているが、それ以外に店頭に並ぶモデルは個性的だ。高年式の特別モデルから、ヴィンテージモデルまでバリエーションは豊富。

GDファクトリー千葉店

所在地/千葉県千葉市稲毛区長沼町208-1
TEL/043-215-3344


写真&文/相馬一丈

アメ車マガジン 2022年5月号掲載


最新記事


2024/04/27

目指す方向性やスタイルは様々そのベストを尽くす!【ジェットシティ】

コラム

SEMAに出展したマスタングをキッカケに、日本国内はもちろん世界各国からも熱い視線を浴びる様になった広島県のジェットシティ。「高嶺の花? 敷居が高い!?」そんな声も年々増加してきた昨今だからこそ、気になる本音を徹底リポート!

2024/04/26

ガレージジョーカーのオールペンといえば、やはりパープル。【GMCソノマ】

SUV

シボレー

ラッピング&ペイント

「自分が好きな色」と言う理由から、ガレージジョーカーではパープルにオールペンされたモデルが幾つか存在する。だが今回のソノマは、さらに妖艶さを追求して、ベットライナーをレッドにし、さらにインテリアもレッド化に

2024/04/25

LUXZとWORKが奏でる 究極のハーモニー

クーペ

ダッジ

ホイール

チャレンジャーの魅力をさらに引き出し、独自のスタイルを産み出したLUXZ。オリジナルのボディキットの存在感はまさに圧倒的だが、そのスタイルを完成させるために必要不可欠なパートナーがWORKだ。

2024/04/24

17インチのサイズ感で“ビンテージ”な装いを色濃く表現

セダン

クライスラー

ホイール

PCD100の5穴、センターハブ57.1mmのPTクルーザー。社外ホイールも多少はリリースされているが、満足するデザインのホイールが存在しない。ワンオフでデザインできる鍛造ホイールメーカー「FAMOUS FORGED」なら、狙い通りのボトムスが叶う!

ランキング


2024/04/26

ガレージジョーカーのオールペンといえば、やはりパープル。【GMCソノマ】

SUV

シボレー

ラッピング&ペイント

「自分が好きな色」と言う理由から、ガレージジョーカーではパープルにオールペンされたモデルが幾つか存在する。だが今回のソノマは、さらに妖艶さを追求して、ベットライナーをレッドにし、さらにインテリアもレッド化に

2022/09/22

F-150をベースに、ラプターマスクにチェンジ!

ピックアップトラック

フォード

FORD F-150 RAPTOR STYLE CUSTOM

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2016/11/04

超レアなマスタング、1969年モデルのBOSS429!

クーペ

ビンテージ

フォード

1969y FORD MUSTANG BOSS 429