ギーク以外は進入不可!?普通でないアメ車専門店【ダイレクトイグニッション】

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アメマガ2022年10月号

全国ショップキャラバン

ショップキャラバン北海道

ダイレクトイグニッション

アメマガリコメンドショップ

アメ車屋さんと言うと、ひと癖、いやふた癖ありそうで一見さんは中々入りづらいといったイメージが昔からあるけれど、まさにダイレクトイグニッションは超癖強めのショップ。覚悟して侵入すべし!

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クルマ屋さんとは思えないマニア向けでカオスな空間【ダイレクトイグニッション】

アメ車専門店と言っても、そのジャンルは実に様々。札幌駅から10kmほど離れた北区にあるダイレクトイグニッションは、これまで見て来たアメ車専門店のどれにも属さない、かなりハードコアなショップと言える。

ショップに行くたびに店頭&店内のクルマは様変わりするのだが、今回は左ハンドルのエクリプスが鎮座。中に入ると、かつてBOMEXが製作したデモカーを復活させたモデルなど、若い人にはまったく分からないかもしれないが、45歳以上のクルマ好きなら歓喜するレベル。ちなみに和製MOPARの2代目チャレンジャーなど、およそ日本に1台しか現存していないのでは? と思う車両がズラリ。

 

また実車の横にはミニカーやトイ、フィギュアなどが山積みになっており、あたかもホビーショップの様な雰囲気も醸し出しているのだが、実はこれらは販売するものではなく、代表の岡崎氏が収集してきたコレクションたち。同じアイテムが10個ぐらい重なっていたり、色違いがいくつもあったりと、ちょっとその感覚は常人を超越していると言えるだろう。アメマガ読者がダイレクトイグニッションに遊びに行ったらドハマりするか、ドン引きするかの2つで、圧倒的に多いのは後者かも…。だが、万人ウケを意識せず、本当に好きな人をターゲットとしており、その割り切りがダイレクトイグニッションの魅力だ。

店頭に並ぶクルマを選んで購入するフツーのクルマ屋さんを求めている人には到底無理だが、岡崎氏と世間話をしながらたわいもない話をするうちに、面白いクルマに出会えるかも。ダイレクトイグニッションは、フツーのクルマ屋さんでは満足できない、ギークなユーザーのためのお店と言えるだろう。この世界は終わりがなく底が見えないので、立ち入るなら覚悟して頂きたい。

和製MOPARと呼ばれる、1978年型2代目チャレンジャー。ベース車両はギャランで、三菱がクライスラー向けに提供したもの。ちなみにプリムスブランドだと、SAPPOROという名だったそう。でもフルサイズからいきなりこんな小さいクルマにモデルチェンジしたら、そりゃ売れなくなりますな。

ゴッドランナーと名付けらた、1970年型プリムス・ロードランナー。単なるカスタムでなく、ちょっとしたブラックジョークというか、深い意味が隠されている様な気がする。運転席にはちゃっかりワイリーコヨーテの大きな人形も座っており、クルマだけでなく世界観をも展示している。

ダイレクトイグニッションには、プロストリート仕様のクルマも。極太のタイヤを履くために、3台ともナローデフに交換。走りをとことん追求すると、カスタムの仕方も大きく変わるというお手本。ちなみに代表の岡崎氏。アメ車だけでなくアメリカンカルチャーにも精通している、とんでもない知識量を誇る。

プリマスが1年だけ販売したスキャンプ。ちょい小柄なエルカミーノ的なスタイルで、ダッジブランドではランページとして数年販売。なおエンジンはクライスラー製で、しかもFF。お世辞にもパワフルとは言えない。ほかにも三菱のフォルテのリバッジモデルであるダッジ・ラムD50など、初めて見るモデルが多数並ぶ。

1973年型ダッジ・D300。レースカーのトランポとして使用されていたもので、キャビンの内側にはレーシングドライバーのサインが記される。フロントマスクに掛かるスタジャンは前オーナーとSNSで岡崎氏が繋がり、アメリカから贈られた物だそうだ。

興味のない人にはゴ●屋敷の様に見えるかもしれないが、マニアにとってはお宝の山! 幼少期の経験が収集癖に繋がったと岡崎氏は語るが、実車とホビーの両方に手を出しているからそりゃもう大変な状態です。とはいえ、これらのアイテムの価値が分かる日本人は、いったい何人いるのだろうか?


direct ignition【ダイレクトイグニッション】

住所:北海道札幌市北区篠路3条4丁目5番15 号 
電話:011-776-0001 
営業時間:10:00-19:00 
定休日:月曜
https://d-ignition.xyz/


お薦めスポット
狸小路6丁目にあるアメ車乗りが集まるお店

雑居ビルの小さな入り口から2F に上がる、知っている人しか行けないようなメルズダイナー。オーナーがアメ車乗りということで、自ずとアメ車に乗るお客さんが集まる。パスタとハンバーグが名物で、ランチでしか食べられないメニューもぜひご賞味あれ。

Mel's Diner
住所:北海道札幌市中央区南2条西8丁目4-31 TANUHACHI GARDEN 2F
電話:011-207-0555
営業時間:17:00 ~24:00
定休日:月曜
URL:https://www.mels-diner.biz/


お薦めスポット
高級住宅街・円山にある隠れ家のようなお店

通称「スマキチ」と呼ばれるスマイルキッチン。本格的な釜焼きピザなど、手軽に楽しめるイタリアンバル。ちなみにムーンアイズ菅沼社長からお墨付きをもらった「SSピザ」はぜひ食べておきたい逸品。トッピングはチーズだけで、シンプルな美味しさが病み付きになる。

Smile Kitchen -pizza diner-
住所:北海道 札幌市中央区南1条西22丁目2-23 ケイキ円山1F
電話:011-624-5289
営業時間:昼 11:00 ~14:00 / 夜 16:30 ~20:00
定休日:火曜
URL:https://smakichi.com/


PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2022年10月号掲載


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