刺激は今も健在伝説のモンスタートラック シボレーC1500 454SS

ピックアップトラック

シボレー

アメマガ2022年10月号

ガレージダイバン

東京都

C1500

C1500 454SS

THE AMERICAN TRUCK & SUV

7.4ℓという桁違いエンジンを搭載し、僅か4年間だけ限定生産されたシボレー・C1500・454SS。その存在はすでに伝説級。中古相場が爆上がりの90年代モデルにあって、454SSはもはや手に入らない幻のモデルになりつつある。

存在価値は今後も右肩上がり間違いなし

THE AMERICAN TRUCK & SUV


7.4ℓエンジン搭載 90~94年の限定モデル

1990 CHEVROLET C1500 454SS

日本の大きなアメ車ブームが起きた90年代後半~00年代初頭。その中心にあったクルマは、シボレー・アストロやタホ・サバーバン、C1500のC/Kモデル。中でもC1500は、日本では余り馴染みのなかったピックアップトラックというカテゴリーを広めた功績は大きく、今もなおファンは多い。

 

そんなC1500を語る上で、避けて通れないのがあのモデル。そう、454SSだ。454(7.4ℓ)という化け物エンジンを搭載し、90年~94年の4年間だけ限定生産されたこともあり、C1500ファンのみならず、アメ車ファンからも「伝説モデル」として語られるモデル。

しかし登場から30年が経過し、ただでさえ台数が少なかった454SSは、現役で活躍する個体は限りなく少ない。ましてや現在、多くの90年代の車両が高騰していることもあり、スタンダードのC1500の価値も上昇中。それが、まともに動く454SSともなれば…。そもそも、そんなクルマを販売しているショップがあるのか…。

 

さすがはガレージダイバン。自社でオールペンを施した454SSを販売中だ。しかも仮ナンバーを装着すれば爆走できる状態ということで、買い手が付く前に急ぎガレージダイバンに向かったのである。

日本に存在する多くは初期型の90年モデル

上でも記載したように、C1500・454SSは90~94年の4年間にだけ限定生産されたモデル。トータルで1万6953台といわれ、初年度の90年が一番生産数が多く、今回の撮影モデルも90年モデルだ。SSとはスーパー・スポーツの略で、シボレーのパフォーマンスモデルの証となる。454はエンジン容量を表し、単位はキュービックインチ。

 

日本的に置き換えれば7.4ℓだ。通常のC1500が5.7ℓだけに、その違いは明白。馬力の違いは、90年型454SSが230hpに対し、同年型5.7ℓが160hpとなっている。また、90年型のみミッションは3ATで、それ以降は4ATだ。

90年型はボディカラーはブラックだけの設定で、基本的にC1500と外観上は同じだが、ボディサイドに454SSのデカールが入るのが特徴。しかし今回のモデルは、斬新なターコイズブルーにオールペンしているため存在しない。とはいえ、オールペンしたことでボディは蘇り、30年が経過した古さは感じない。ホイールはボイドの18インチを装着し、社外マフラー、トノカバーをセットする。

馬力の数値こそ現在のクルマと比べると劣るが、数値には見えない刺激を味わえる454SS。これぞアメ車の真骨頂。伝説の称号は決して大袈裟ではない。

数値的には230hpだが爆発力は桁違い!

ベーシックC1500のエンジンが5.7ℓV8に対し、454SSは7.4ℓV8を搭載する。最高出力は90年型が230hpとなり、ミッションは3AT。それ以降のモデルは改良され255hpにアップし、ミッションも4ATに変更されている。撮影モデルは点火系に社外を入れてチューン。

90年型ではボディカラーはブラックのみ。それ以降にはレッド、ホワイトが存在するため、ガレージダイバンではそれらとは違うカラーとして、ターコイズブルーでオールペン。ボディサイドの454SSロゴは消されてしまったが、ボディリニューアルによって古さを感じない仕上がり。社外マフラー、トノカバーも装着されている。

454SSに限らずC1500の93年型までのグリルセンターのクロスバーは、グリルとフラットデザイン。94年型からはクロスバーが盛り上がったデザインに変更されている。ヘッドライト交換に合わせて94アップタイプに変更しているモデルも多いが、希少なオリジナルを残している。

ホイールはボイドの18インチ。タイヤはF245/45R18ハイフライ HF805タイヤ、R275/40R18クムホECSTA SPTタイヤ。

ガーネットレッドを基調にインテリアはコーディネート。ステアリングは社外品だが、それ以外はオリジナル。クロス素材のシートも、30年の歴史を感じさせない状態を保つ。


GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン】

TEL:03-5607-3344
http://www.daiban.com/


PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2022年10月号掲載


関連記事

RELATED


アメ車(シボレーC1500)でサーフィン行かないです、潮風に晒して錆びるのが嫌なんで!

初めて自分のお金で買った愛車C1500。てっきりサーフィンに夢中の彼が、その足として選んだのかと思えば、話を聞くと「波乗りはハイエース!」と断言。その真意を訪ねると生粋のクルマ好きであることが判明。

【C1500 454SS】たかが230馬力?454SSの凄さは決して数値じゃ表せない

4年間の限定生産だったこともあり、もはや絶滅危惧種となっている、90年代を代表するハイパフォーマンストラックC1500・454SS。小さなボディに7.4ℓのビッグブロックを搭載した破壊力は、230馬力という数値だけでは決して表せない魅力がある。

目指すは普段乗りができるシボレーC10のプロストリート!

C10人気が高まる昨今、オリジナル重視の個体はもちろん、パティーナやラット、さらにはビレットホイールを履かせたスタイルなど、多種多様の盛り上がりを見せている。そんな中、度肝を抜く一台を大阪の6ディグリーズで発掘してきた!

汚して使い倒してこそが、トラック(シルバラード)の正当な乗り方!

アメ車のことはまったく知らなくても、乗り出したことでどっぷりとハマるなんていうパターンはよくある。紹介する小野さんもそのひとりで、シルバラードに乗り出してからは充実したアメ車ライフを過ごしている。

やっぱりGMが好きなので、迷わずシルバラードを選ぶ

それがいつのことか、どこだったのかまったく思い出せないが、街を走るアメ車の四駆を見て「カッコイイ!」と思った三河さん。その刷り込みが非常に強く残っていたことで、今にして思えばそれがアメ車ライフの始まりと言える。

 

最新記事


2025/11/06

統一感が生む独自の世界は近未来な印象を抱かせる【ハマーデザイン】

クーペ

ビンテージ

シボレー

ショップ

ハマーデザインの濱岡氏がアメリカ滞在時に出会ったダニーD氏。彼に亡き今、その遺志を継承し後世に広める者として、様々な作品を濱岡氏は生み出し続ける。

2025/11/04

【FIELD STYLE JAPAN 2025】450社以上が出展するアジア最大級のアソビの祭典

イベントレポート

FIELDSTYLE JAPAN 2025
AICHI SKY EXPO(愛知国際展示場)

2025/10/30

【マッスルカーナショナルズ14】イベントの主役は、1960~70年代のアメリカンマッスルカーたち

イベントレポート

MUSCLE CAR NATIONALS 14
18th May 2025
名古屋港ガーデンふ頭ひがし広場

2025/10/28

夫婦でアメ車!しかもマッスルカー2台という贅沢な選択肢【チャレンジャー&マスタング】

クーペ

ダッジ

フォード

一台はマッスルカーやトラック、そしてもう一台はミニバンやSUVと、夫婦でアメ車2台を所有する方たちの大半はどちらか一方がファミリーカーとして成立するパターンが多い。そんな中、どちらも2ドアクーペのマッスルカー2台を所有する強者夫婦を発掘!

ランキング


2024/12/31

【FORD F-150 LIGHTNING】公道は走行できないですがビジネスのために投入!

ピックアップトラック

フォード

チャレンジャー専門店のラグジ・島澤社長から「F-150のライトニングを、ディスプレイ用として購入したお客様がいますよ」と連絡が。展示するためのクルマってどういうこと? とモヤモヤしながら取材に向かった。

2020/08/31

魅惑のマッスルカー黄金時代:1960年代と70年代の誇り高き車両たち

ビンテージ

人気のあるマッスルカーであるマスタング、カマロ、チャレンジャーに焦点を当て、1969年のシボレー・カマロ、コルベット、フォード・マスタング・ボス429を紹介。性能やコストパフォーマンスだけでなく、美しさや運転の喜びにも注目。

2018/03/27

スラムドは不向きとされるラムバンを極限まで落とし込む

バン

ダッジ

足回り

アストロやシェビーバンなどのGM系バンでは着地スタイルも珍しくはないが、ベースがラムバンとなると車高調でローダウンが限界…。だが、その一歩先を目指し、アキュエアーを駆使してボディメイクを敢行!

2021/01/22

【アメリカNo.1売上】本場が認めるキャンピングトレーラーJAYCOの内外装とは?

キャンピング

キャンピングトレーラーがあれば、あれもこれもとキャンプ道具を積み込むことなく、必要な時だけ連結して、いつでも贅を尽くしたトリップが可能!

そして切り離せば現地でも気軽に周辺の観光スポットを探索できるメリットもある。さぁ、キャンピングトレーラーを始めてみませんか!

Text & Photos|アメ車MAGAZINE