刺激は今も健在伝説のモンスタートラック シボレーC1500 454SS
7.4ℓという桁違いエンジンを搭載し、僅か4年間だけ限定生産されたシボレー・C1500・454SS。その存在はすでに伝説級。中古相場が爆上がりの90年代モデルにあって、454SSはもはや手に入らない幻のモデルになりつつある。
存在価値は今後も右肩上がり間違いなし
THE AMERICAN TRUCK & SUV
7.4ℓエンジン搭載 90~94年の限定モデル
1990 CHEVROLET C1500 454SS
日本の大きなアメ車ブームが起きた90年代後半~00年代初頭。その中心にあったクルマは、シボレー・アストロやタホ・サバーバン、C1500のC/Kモデル。中でもC1500は、日本では余り馴染みのなかったピックアップトラックというカテゴリーを広めた功績は大きく、今もなおファンは多い。
そんなC1500を語る上で、避けて通れないのがあのモデル。そう、454SSだ。454(7.4ℓ)という化け物エンジンを搭載し、90年~94年の4年間だけ限定生産されたこともあり、C1500ファンのみならず、アメ車ファンからも「伝説モデル」として語られるモデル。
しかし登場から30年が経過し、ただでさえ台数が少なかった454SSは、現役で活躍する個体は限りなく少ない。ましてや現在、多くの90年代の車両が高騰していることもあり、スタンダードのC1500の価値も上昇中。それが、まともに動く454SSともなれば…。そもそも、そんなクルマを販売しているショップがあるのか…。
さすがはガレージダイバン。自社でオールペンを施した454SSを販売中だ。しかも仮ナンバーを装着すれば爆走できる状態ということで、買い手が付く前に急ぎガレージダイバンに向かったのである。
日本に存在する多くは初期型の90年モデル
上でも記載したように、C1500・454SSは90~94年の4年間にだけ限定生産されたモデル。トータルで1万6953台といわれ、初年度の90年が一番生産数が多く、今回の撮影モデルも90年モデルだ。SSとはスーパー・スポーツの略で、シボレーのパフォーマンスモデルの証となる。454はエンジン容量を表し、単位はキュービックインチ。
日本的に置き換えれば7.4ℓだ。通常のC1500が5.7ℓだけに、その違いは明白。馬力の違いは、90年型454SSが230hpに対し、同年型5.7ℓが160hpとなっている。また、90年型のみミッションは3ATで、それ以降は4ATだ。
90年型はボディカラーはブラックだけの設定で、基本的にC1500と外観上は同じだが、ボディサイドに454SSのデカールが入るのが特徴。しかし今回のモデルは、斬新なターコイズブルーにオールペンしているため存在しない。とはいえ、オールペンしたことでボディは蘇り、30年が経過した古さは感じない。ホイールはボイドの18インチを装着し、社外マフラー、トノカバーをセットする。
馬力の数値こそ現在のクルマと比べると劣るが、数値には見えない刺激を味わえる454SS。これぞアメ車の真骨頂。伝説の称号は決して大袈裟ではない。
数値的には230hpだが爆発力は桁違い!
ベーシックC1500のエンジンが5.7ℓV8に対し、454SSは7.4ℓV8を搭載する。最高出力は90年型が230hpとなり、ミッションは3AT。それ以降のモデルは改良され255hpにアップし、ミッションも4ATに変更されている。撮影モデルは点火系に社外を入れてチューン。
90年型ではボディカラーはブラックのみ。それ以降にはレッド、ホワイトが存在するため、ガレージダイバンではそれらとは違うカラーとして、ターコイズブルーでオールペン。ボディサイドの454SSロゴは消されてしまったが、ボディリニューアルによって古さを感じない仕上がり。社外マフラー、トノカバーも装着されている。
454SSに限らずC1500の93年型までのグリルセンターのクロスバーは、グリルとフラットデザイン。94年型からはクロスバーが盛り上がったデザインに変更されている。ヘッドライト交換に合わせて94アップタイプに変更しているモデルも多いが、希少なオリジナルを残している。
ホイールはボイドの18インチ。タイヤはF245/45R18ハイフライ HF805タイヤ、R275/40R18クムホECSTA SPTタイヤ。
ガーネットレッドを基調にインテリアはコーディネート。ステアリングは社外品だが、それ以外はオリジナル。クロス素材のシートも、30年の歴史を感じさせない状態を保つ。
GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン】
TEL:03-5607-3344
http://www.daiban.com/
PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2022年10月号掲載
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