71年型アイアンボディ×81年型のシャーシ×LT-1はC3の理想形

オープン

シボレー

アメマガ2022年11月号

コルベット

コルベットC3

ブルーリバー

大阪府

「オリジナルこそビンテージの極み」と称賛する一方で、本国では見た目は当時のままに電気自動車を製作したり、ニューエンジンを組んでミッションも新調して現行車両同様の走りを楽しむスタイルも増加傾向。紹介するC3は歴代コルベットの良いところのみを組み合わせた理想形である。


コルベットのDNAはそのままに3世代をドッキング!

1971 Chevrolet Corvette

アメリカンビンテージカーマガジンvol.06では69年型カマロZ28、57年型ベルエアコンバーチブルで誌面を賑わせた大阪のブルーリバー。現在はこの2台に加えて59年型ビスケインクーペ、67年型ベルエアセダン、78年型C-10など、フルサイズバン主体の在庫に加えて各種ビンテージモデルの在庫も充実。

その中で一際筆者に刺さった一台がこのC3アイアンだ。最終モデルのGMCジミーに70年代のフェイススワップをする筆者にとって、81年型のシャーシにアイアンのボディを乗せ、C4に搭載されるLT-1エンジンへ換装した個体は親近感が沸く。

このLT-1はC4の部品取りからの流用ではなく、フルリビルトされたLT-1が搭載されており、通常3速のC3とは異なる4速ATで峠やハイウェイも快適に走らせることが可能。足回りまで徹底したレストアが施され、マフラーもアイアンバンパーの形状に沿った美意識高めのレイアウト。上から下までを舐めまわす様に見ても一切の隙を感じさせない極艶ボディは特筆物だ。

レッドレザーのインテリア、そしてベージュの幌によるコントラストもジェントルで、一生モノのコレクションとして所有することはもちろん、コンピューターコントロールのLT-1なので日常使いでもまったく苦にならない。決して安い買い物ではないが、乗って走って楽しめるアメリカンビンテージの理想形としてぜひオススメしたい!

ビンテージモデルにLT-1を搭載する例はここ数年増加傾向。オリジナルエンジンでドロドロと当時らしいエギゾーストサウンドを嗜むことこそ旧車のセオリーなのかもしれないが、多様化するビンテージシーンの中では、レストモッドやプロストリート仕様など、既に本国では様々な楽しみ方が受け入れられている。

置いて飾って楽しむのではなく乗って走って堪能したい方にとって、LT-1×4速ATは頼もしい!81yシャーシにLT-1搭載となるため、マフラーも専用設計となる。アイアンバンパー下からのぞくマフラーエンドの造形美は圧巻!

あえてラリーホイール× BF-Goodrichのラジアルタイヤ装着で当時らしいトラディッショナルな仕立てへ。ベージュの幌やレッドレザーインテリアも張り替え済みでグッドコンディションを誇る!

ステアリングやメーター類をオートメーターへ換装する程度で、オリジナルの良さを色濃く残したレッドレザーインテリア。ヴィンテージエアーをインストールしており、撮影時の様な炎天下でも幌を閉めてA/Cを利かせれば快適!


Thanks:BLUE RIVER

TEL:0725-56-6400


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2022年11月号掲載


関連記事

RELATED


インディ500ペースカー1995年にわずか527台のみ製造された希少限定モデル。

インディアナポリスペースカーエディションとして1995年にわずか527台のみ製造された希少限定モデル。そんな激レア車両が本国未登録のまま日本へ持ち込まれ、さらに現在まで日本でも未登録のまま眠っているという“お宝案件”に迫る!

一見しただけで見分けるのが難しいこの当時のセダン【シボレーベルエア】

ビスケイン、ベルエア、インパラと、シボレーがラインナップするフルサイズセダンは同じ顔でも様々なモデルが存在しており、1965年にはカプリスも加わってより一層ややこしくなった。筆者もパッと見ただけじゃ瞬時に判断できず、バッジやエンブレムを見て気が付くといったレベルだ。そんな67年型フルサイズセダンが現在、ある人気海外ドラマの劇中車として注目を浴びている。

ローライダーとは一味異なる 大人の嗜みが、そこにある【1969y シボレーシェベル】

1964インパラコンバーを所有してローライダーライフを謳歌してきたHIDE1969さん。そんな彼が40代半ばで大人のアメ車道楽として選んだのが、紹介する69年型シェベル。ガレージに保管して眺めるよりも乗って楽しむマッスルカーライフに迫る!

80年代のサブカル好きのZ世代が選んだC4コルベット

時代性を反映したアイコニックなC4コルベットのサバイバー状態のオーナーは、80's~90's のサブカルチャーをユニバーサルに愛するヤングガイ!幅広さも奥深さも相当なハードコアながら、フレンドリーなキャラが愛車ともマッチしてステキ!

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

 

最新記事


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2024/07/24

アニメを見て惚れたマスタング、今では押しも押されぬ爆速女子へ

クーペ

フォード

名探偵コナンに登場したマスタングに惹かれてカーボックスを訪れたオーナーさん。一番ド派手なエレノア仕様を選び、チャレンジャー・ヘルキャットに乗る旦那様は走りで負けたくないライバルだ。

2024/07/23

仮契約までしたけどLBスタイルに惚れて変更【ダッジチャレンジャー】

クーペ

ダッジ

過去2回、LBワークスで武装したチャレンジャーに乗ってアメマガ主催イベントamZに参加したみっちさん。軽自動車が長年の愛車だった彼女が、初めてのアメ車としてチャレンジャーを手にするストーリーとは。

ランキング


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger