67年モデルのシェベルマリブは当たり年、どれも尖っていて格好良い!
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67インパラクーペ、67インパラコンバーチブルを経て現在67年モデルのシェベルを愛用するやっさん。しかもすべて漆黒のボディという偶然。ジンクスやエンジェルナンバーではないが、意地でも67年モデルにこだわりたくなる理由と、その魅力に迫る!
THRILL RIDES
埃まみれで放置されていたシェベルを見つけて直談判
1967 CHEVROLET CHEVELLE MALIBU
ファーストカマロ生誕の年、マスタングにエレノアが誕生した年、1967年はマッスルカーシーンのみならずアメ車全般に見て転換期であり、次世代へ語り継がれる名車が続々と登場した当たり年だと語るやっさん。
そんな彼が初めてアメ車に乗り始めたのが20年以上前、成人を迎えたばかりの二十歳の時。当時、九州の佐賀県に住んでいた彼が福岡の天神や繁華街を走らせるローライダー達に魅了されて、1967年型のインパラクーペに乗り出したのが始まりだ。
しかし、ローライダー全盛期の当時は59インパラを筆頭に1964年型までのモデルに人気が集中。丸テールではなく角テールの1967年型インパラは、ローライダーシーンでのウケは上々とは言い難かった。それでも人と被らない個性派というキャラクターに惚れ込み、22歳の時には1967年型のインパラコンバーチブル、しかも色まで同じ黒を探してきて贅沢に2台所有していた時期もあった。その後、コンバーチブルだけを残して12年ほど乗り続けたが、仕事が忙しくなって乗る暇がなくなり手放したと言う。
しばらくアメ車と離れた生活をしてきたが、38歳の時に2度目のアメ車熱が再燃。仕事で大阪を回っていた時に、ショップの片隅で埃をかぶっているシェベルを偶然見つけて直談判。欠品パーツも多く三角窓は雨漏りが原因なのか埋めてコーキング処理までされていた個体だったが、磨けば光る!そしてコツコツと仕上げれば良いクルマになる! と確信して即決したのがこのシェベルだ。
艶が褪せてしまったボディは念入りに磨き上げ、インマニ、バルブ、ヘッド交換にハイカムの導入、フロントライナーへの変更にチャンピョンのアルミラジエター、電動ファンの追加などを経て、モッサリした走りを一新。細かい数値を計測したことはないが、体感的には300hpを超えるレベルまでパフォーマンスをアップ。
ミッションはモンスタートランスミッション製の強化ミッションを大阪のファーストで組んでもらって、細く頼りない純正ロアアームは太めのCPP製へ、エーデルのスウェイバーで足もとを強化しつつ乗り心地を考慮してビルシュタインショックをセット。C5に採用されるブレーキシステム移植して近々ハイドロブースとのマスターシリンダーへ換装の予定。
できることは自身でやりつつも、不安な部分はプロの手に委ねる。何もかもショップ任せで完璧に仕上がった車両に乗るのも悪くないが、埃をかぶり欠品パーツまみれだったシェベルを再生していく過程も含めて楽しむことこそが、ビンテージマッスルカーの醍醐味と言える。
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埃まみれだった個体を徹底的に磨き、極艶ボディへと復活を遂げた67シェベル。購入してからグリルインナーの塗装、そしてグリル換装と二度ほどフェイス周りをお色直し。350のエンブレムはGM純正の当時物を購入。フェイス両サイドの尖ったデザインと、同じく尖ったテールがこのモデルならではのフォルム造型美で、以前愛用していたインパラクーペ、コンバーチブルの2台も同様。この顔に惚れ込んでいると言っても過言ではない。
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66シェベルに乗る友人が以前履いていたモノを譲ってもらった17インチロケットレーシングホイール。前後共に225/50R17のタイヤをセット。C5 に採用されるブレーキシステムは近々ハイドロブーストのマスターシリンダーへ交換して制動力を強化。
通常は327 や383 を搭載するシェベル。350 搭載はおそらく前のオーナーが載せ替えたもの。気持ちよく走れる様にヘッド交換やオルタネーター、コンプレッサーなど、消耗部品一式をリフレッシュ。ハイカムを入れて電動ファンにチャンピョンのアルミラジエターで冷却対策も万全。ラジエターの形状が縦長でフロントバンパー下からチラっと見えるのが嫌だったので、チンスポイラーを装着。
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インテリアは現状ほぼ買った時のままではあるが、既にダコタデジタルのRTX メーターを購入済みで、近々大阪のF.A.S.T で装着の予定。一件綺麗に見えるシートではあるが運転席側を中心にヘタリが出ている為、ベンチタイプのTMI バケットシートへ換装予定。こちらも既に発注済。時間をかけてコツコツと納得のいく仕様へと育てていく様な感覚もまた、一生モノの愛車だからこそ、味わえる楽しみと言える。
OWNER:Yassan
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2022年11月号掲載
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