コルベットのLS1にスワップ、進化を続ける「レストモッド」【1976 シボレーシェビーIIノバ】

セダン

ビンテージ

シボレー

アメマガ2022年11月号

シェビーIIノバ

レストモッド

LS1

THRILL RIDES

シボレーを代表する大衆車ノバをベースにモダンなアプローチでアップグレード。ストック状態からスタートし、リアルなストリートカーとして日常使用しながらも、現在進行形で進化を続けるレストモッド。

THRILL RIDES


総合的なバランスを取りつつアップグレードを重ねる

1967 Chevrolet ChevyII Nova

フォード・ファルコンのライバル車として、開発から出荷までGM史上最短期間でデビューしたことでもお馴染みのシェビーII。ボディバリエーションはファルコンには存在した2ドアワゴン、セダンデリバリー、セダンピックアップをのぞいて、2ドアハードトップ、コンバーチブル、2ドアセダン、4ドアセダン、ワゴンでラインナップ。

 

戦後では初めて4気筒エンジンを採用するなど、エコノミーに特化したいわゆる大衆車としてGMを代表するモデル。62年のデビュー当初は設定の無かったV8エンジンも追加。

 

エッジが効いたシャープでスクエアなフォルムに一新した66年からの第二世代は、そのクールなルックスや、極めて希少ながらもハイパフォーマンス仕様も存在。ドラッグレースではスーパーストックで活躍したことから、ホットロッドシーンでは人気のベース車としてオールドスクールからハイテックまで、多種多様にアレンジされている。

この個体はストック状態から総合的なバランスを取りながらアップグレードを重ね、雪国の新潟エリアでストリートカーとしてリアルに活躍中。

 

02コルベットのLS1エンジンは、Hot Cam Kitのカム、バルブスプリングを組込んだうえで、エーデルブロックPro-Flo4によるEFI制御。連結する4速ATは4L60E。Pro-Flo4との連動品のリリースがない中、MSDのTCMを採用。サスペンション、パワーステアリング、エアコンなど、パーツの選定から加工/取り付けまで費用対効果も踏まえた絶妙なメニューが盛り込まれている。

 

性能、ルックス、コスト、満足度のバランスを踏まえて今後はミニタブ化やブレーキのアップグレードを予定。ホットロッドの基本理念である進化を続ける注目の1台だ!


モダンな車体色やブラックアウトによって、セミファストバックのルーフラインの美しさや角部のエッジが際立つ。性能、ルックス、目的とのバランスが取れたベストなプロポーションとなっている。ガーニッシュの配色&テールレンズのアレンジがモダンでクール。


モディファイしたLS1をシングルプレーンインテーク×マルチポートインジェクションで制御。ATは4速OD・4L60E。エンジンルームのスペースがタイトゆえの熱害回避にはC&Rレーシング製ラジエターに高品質のSPAL 製ツインファンで対応。

フロント足回りはCPP製ミニサブフレームキット。Qa1コイルオーバーの装着にはブラケットを製作して対応。リヤモノリーフ&Hotchkis Tuned 1.5 Street Performance Seriesショック。ホイールはFOOSEのLegendをペイント。

Borgeson製ギアボックスでパワステ化するうえでは、専用品が無いためステアリングコラムを切り詰め加工で対応。メーターはダコタHDXシリーズ。ステアリングはビレットスペシャリティ。エアコンはビンテージエアのG4を採用。


PHOTO&TEXT:石橋秀樹
アメ車マガジン 2022年11月号掲載


関連記事

RELATED


67年モデルのシェベルマリブは当たり年、どれも尖っていて格好良い!

67インパラクーペ、67インパラコンバーチブルを経て現在67年モデルのシェベルを愛用するやっさん。しかもすべて漆黒のボディという偶然。ジンクスやエンジェルナンバーではないが、意地でも67年モデルにこだわりたくなる理由と、その魅力に迫る!

ローライダーとは一味異なる 大人の嗜みが、そこにある【1969y シボレーシェベル】

1964インパラコンバーを所有してローライダーライフを謳歌してきたHIDE1969さん。そんな彼が40代半ばで大人のアメ車道楽として選んだのが、紹介する69年型シェベル。ガレージに保管して眺めるよりも乗って楽しむマッスルカーライフに迫る!

【1951 シボレースタイルライン】26インチの鍛造スポークが不思議なことに絶妙にマッチ

日本車で50年モノのビンテージカーは数少ないが、アメ車では半世紀選手は意外と珍しくない話。と思っていたら、何と72年前のスタイルラインが日本上陸!輸入したのはカスタムを積極的に手がける、あのクアートだ。

【シェビーⅡノバ】製作途中のまま10年間寝かせていた車両を1年かけて蘇生

旧車道楽とは面白いもので、長い間放置していた個体が原石の様に映ることも多々ある。手つかずのまま放置され続けた個体は、目覚めるキッカケを静かに待ちわびていたかの様に再び息吹を吹き込み、颯爽と駆け抜ける。

カプリスセダンを同時に2台所有する生粋のマニア

ダイハードを筆頭に、80年代後半から90年代初頭にかけての洋画に度々登場するカプリスセダン。スクエアなフェイス周りと重厚なクロームバンパー、そしてアメ車らしさが全身から感じ取れるフルサイズセダン特有の存在感に魅了されたオールオートの伊東さん。クルマ屋さんでありながらも、生粋のアメ車好きと知られる彼が惚れこむ、その魅力について話を伺ってきた。

 

最新記事


2024/10/10

直線基調のロングホイールベースで魅せる【カプリスワゴン】

ステーションワゴン

ビンテージ

シボレー

故きを温ね新しきを知る。いわゆる“温故知新”ということわざがあるが、若者たちのアメ車事情は新しきを知ってから古きを知るという逆転現象も珍しくない。2000年以降に生まれた若者たちを魅了してやまない80's Classicに迫る!

2024/10/09

VW TYPEⅡの対抗馬に相応しいCalでVintageなルックスを継承【フォードエコノライン】

バン

フォード

61年にファルコンをベースに誕生した初代エコノラインは、エンジンを床下にレイアウトしたキャブオーバーワンボックスバン。当時のVWタイプⅡに対抗すべくリリースされたとの噂。その二代目となるのが68年よりモデルチェンジを果たしたこちらの個体だ。

2024/10/08

小さくて個性的なクルマは無い? そうだ、パトリオットがあるじゃないか!【PATRIOTを購入した話】

SUV

ジープ

コラム

軽自動車を愛車にする編集部カズの奥さんが、「軽じゃ友達と遠出できないから違うクルマに乗りたい。小さくて個性的なアメ車って無いの?」との発言からスタートしたクルマ探し。そんなクルマってあったっけ? ガレージジョーカーと話し合いの結果、いいクルマを発見!それがジープ初のコンパクトモデル、パトリオットだ!

2024/10/07

アメ車の偏見を払拭し、本当に好きなクルマに乗る【クライスラー300】

セダン

クライスラー

ユーチューブチャンネルをきっかけにジェットシティを訪れたブラジル人のオーナーさんは、アメ車は欲しいが維持費などに不安があり、国産車のカスタムを依頼する予定だった。しかしジェットシティとの対話から、本当に好きなクルマに乗ることを決断する。

ランキング


2024/10/09

VW TYPEⅡの対抗馬に相応しいCalでVintageなルックスを継承【フォードエコノライン】

バン

フォード

61年にファルコンをベースに誕生した初代エコノラインは、エンジンを床下にレイアウトしたキャブオーバーワンボックスバン。当時のVWタイプⅡに対抗すべくリリースされたとの噂。その二代目となるのが68年よりモデルチェンジを果たしたこちらの個体だ。

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2024/10/08

小さくて個性的なクルマは無い? そうだ、パトリオットがあるじゃないか!【PATRIOTを購入した話】

SUV

ジープ

コラム

軽自動車を愛車にする編集部カズの奥さんが、「軽じゃ友達と遠出できないから違うクルマに乗りたい。小さくて個性的なアメ車って無いの?」との発言からスタートしたクルマ探し。そんなクルマってあったっけ? ガレージジョーカーと話し合いの結果、いいクルマを発見!それがジープ初のコンパクトモデル、パトリオットだ!

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger