ルーツブロアーで超絶武装、刺激MAXなプロストリート【1970 シボレーシェベル】

クーペ

シボレー

アメマガ2022年11月号

シェベル

アンディーズ ロッドワークス

千葉県

THRILL RIDES

スキニー&ファットなタイヤをガッツリと飲み込んで、フード内に収まらない巨大なルーツブロアーで武装するプロストリートは問答無用にカッコイイ! ただでさえクールな70年型シェベルがベースという点でもKO!!これほどハードコアな現役プロストリートは日本国内では初見か!?

THRILL RIDES


ハードコアなドラッグマシンのプロポーションを構築する形

1970 Chevrolet Chevelle

NHRAのカテゴリーにおいてストックボディ最強のプロストックのプロポーションをストリートカーに落とし込んだプロストリートは、80年代に一大ムーブメントを巻き起こした。

 

F:スキニー&R:ファットなドラッグマシン特有セットアップのタイヤ/ホイールを飲み込むようなロースタンスで構築するのが特徴的。NHRAのレギュレーションと連動して70年代中期に確立したそのプロポーションは、機能美としてストリートカーに反映した。

装着するリアタイヤは13インチ前後と極太サイズのため、かなり大掛かりな加工が必要。また、ストックボディ最強のプロストックの流れを汲むだけに、搭載するエンジンも可能な限りマッシブな仕様なのがポイント。

 

ビッグブロック+ルーツ式ブロアー+8バレルキャブレター+ショットガンタイプなどのストリートスクープというのがお約束。有り余るポテンシャルや強烈インパクトのルックスは問答無用にカッコイイ。そのため50年代から新型車まであらゆるモデルをベースにしたプロストリートが全米各地で一斉に誕生したのだ。

マッスルカーという言葉も当初はプロストリートをメインにが使われるようになった。中古車として安価で入手できた時期だったため、60~70年代のマッスルカーも続々とプロストリートとして生まれ変わり、誌面やイベント会場も、モデルキットやカートイなどもプロストリートで溢れかえった。

日本の道路事情に合わせ最新かつ最強のエンジン仕様に総合的にアレンジ

さまざまな面でリスキーな仕様なだけに、時間の経過とともにプロストリートはフェードアウト。マッスカーの希少価値が高まったこともあり、車両はオリジナルでレストア、希少なエンジンもオリジナルでリビルトする傾向になっていった。それでもプロストリートには不動のカッコ良さがあるため、近年では当時製作された個体がそのままの姿でレストアされたり、現代版としてアップデートされるなど注目度が高まっている。

 

この個体も全盛期に構築された1台。何はともあれそのスタイルありきで入手し、多くの面でアメリカよりも厳しい条件の日本国内でドライブするべく総合的にアレンジすることになった。特有のクールなプロポーションを保持しつつ、エンジンは新たにレースエンジン・ビルダー、スコット・シャフィロフによるビッグブロック540+8-71ルーツ式スーパーチャージャーに換装。

最新かつ最強のエンジン仕様に合わせて、パネル類を製作し、ディテールアップ。極太のエキゾーストパイプにしてロースタンスの車高とロードクリアランスを確保するうえで、レイアウトアレンジやフロアも加工している。

 

内装ではシートをコルビュー製バケットタイプにアップグレード。ロールケージのアップグレードではサイドバーをカーブさせ乗り降りしやすくアレンジ。現時点では基本メニューをこなした程度なので、今後もアップデートをすることでより魅力を高める予定。

ボディ&カラースキムは70年型シェベルSSをキープしながら、ハードコアなドラッグマシンのプロポーションを構築するスタイルは、東海岸のアウトロードラッグレーサーに通じるカッコ良さ!問答無用にカッコ良いPro Streetは不滅!!

レースエンジン・ビルダーScott Shafiroff製のエンジンは、ビッグブロック540c(i 8.8ℓ)に巨大な8-71ルーツブロアーでパワーアダーした一級品! フードを突き抜けるショットガンスクープの下には、APD社のビレット製キャブレターが4バレル×2機の8バレルで装着。ミッションは3速AT強化タイプTH400。

ダッシュ、ドアパネルはストックをキープし、クラスターをアレンジしてオートメーター製ゲージをインストール。シフターはB&M 社のプロラチェット。換装したニューエンジンに伴って、点火モジュールはスパークエナジーの高いMSD 7ALを採用。後部座席部分はファットラバーを飲み込む巨大なタブ&ロールケージが占領。ロールゲージはダッシュ、ピラーに沿ってタイトにアレンジ。サイドバーはカーブタイプにすることで乗り降りしやすくした。

ヘダースは専門メーカーKOOKS のステンレス製。高年つでも変色しないセラコート加工は国内で施工。何かとクリアランスがタイトなプロストリート車での極太のエキゾーストパイプのレイアウトは緻密にアレンジされている。

ドラッグレースをメインに80年代のレースシーンではトップカテゴリーも含めてとにかく採用率が高かったセンターライン社のコンボプロ。現在ではオールドスクールなので、今後はアップデートする予定。サイズが極端なタイヤは定番のミッキートンプソン(F:28×7.50-15LT、R:33×19.50-15LT)。

リアエンドはハードコアなドラッグマシンではベース車のメイクスに関わらず採用されるポピュラーなFord9。4リンク&コイルオーバーサスで連結。サイズがあまりにも極太なため、タイヤ/ ホイールの脱着、組み替えは容易ではない。


THANKS:アンディーズ ロッドワークス【Andy's Rod Works】

TEL:047-382-6713


PHOTO&TEXT:石橋秀樹
アメ車マガジン 2022年11月号掲載


関連記事

RELATED


ローライダーとは一味異なる 大人の嗜みが、そこにある【1969y シボレーシェベル】

1964インパラコンバーを所有してローライダーライフを謳歌してきたHIDE1969さん。そんな彼が40代半ばで大人のアメ車道楽として選んだのが、紹介する69年型シェベル。ガレージに保管して眺めるよりも乗って楽しむマッスルカーライフに迫る!

ボロを纏えど中身は錦、まだまだ理想を追求し続ける【東海カーズ】

古いマンションをリノベーションするのが流行りだが、ビンテージカーにも同じことが言えるのでは? 中身をアップデートすることで、最新モデルにはないオリジナリティを追求できるが、カーズの場合はもう一歩先の独自の路線を貫く。

カリフォルニアモーターズが導入したマッハ1は右ハンドル仕様。

現在マスタングのなかで、スーパーチャージャーを搭載しないNAエンジンではトップグレードとなるマッハ1。アメ車乗りには左ハンドル信者も多いが、埼玉県のカリフォルニアモーターズが導入したマッハ1は右ハンドル仕様。

ATでも充分楽しいですが、MTならもっと楽しいハズ【2014 ダッジ チャレンジャーR/T】

ナイトライダーを観たことがきっかけでマスタングに興味を持つが、幼馴染の三善さんがチャレンジャーを購入した事に触発され、自分もマッスルカーワールドに踏み込んでしまったそうだ。

色のコダワリは無いが、何故か黄色のチャレンジャーを3台乗り継ぐ

走れるチャレンジャーカスタムを提案するCARBOX。ヘルキャットオーナーの竹林さんは、実はこの車両が3台目のチャレンジャーだったりする。

 

最新記事


2025/04/30

【スーパーアメリカンガレージ2024】アメ車に囲まれて過ごす有意義な時間は格別

イベントレポート

SUPER AMERICAN GARAGE 2024
7th Apr 2024
朝霞の森

2025/04/28

プロ仕様の仕上がりを 手軽に実現するアイテム!CMXシリーズの洗車革命!

ボディワーク

OTHER

ショップ

CMXシリーズはマザーズ社が提供する革新的なセラミックコーティング技術を駆使したラインナップで、愛車をより美しく保つためのアイテムを用意している。洗車から保護、そして磨きまで、すべての工程に対応する多機能な商品となっており、手軽にプロフェッショナルな仕上がりを体感できる。

2025/04/26

いつまでも走り続けていたい!ロックな人生にアメ車は不可欠

クーペ

ビンテージ

シボレー

ポンティアック

アメ車の魅力に引き込まれ、複数台所有する人も少なくない。でもマッスルカーばかり…と言う人はレアなケースだろう。

2025/04/25

【チャレンジャーSXT Plus】アウトドアへの相棒はアゲ系のマッスルクーペでアプローチ!

クーペ

ダッジ

好きな映画に出てくるマッスルカーに魅せられて、ソト遊びのクルマにSUVではなく、チャレンジャーを選択。地元関西を中心にダート系のフィールドにも積極的に出掛ける。マッスルアゲ系な仲間がいれば、一緒にキャンプしませんか?

ランキング


2025/04/30

【スーパーアメリカンガレージ2024】アメ車に囲まれて過ごす有意義な時間は格別

イベントレポート

SUPER AMERICAN GARAGE 2024
7th Apr 2024
朝霞の森

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger

2025/04/26

いつまでも走り続けていたい!ロックな人生にアメ車は不可欠

クーペ

ビンテージ

シボレー

ポンティアック

アメ車の魅力に引き込まれ、複数台所有する人も少なくない。でもマッスルカーばかり…と言う人はレアなケースだろう。