日本初!?マグナムをチャレンジャーフェイスにする!
ダッジ・マグナムにチャージャーフェイスを移植したガレージジョーカー。今度は日本初となるマグナムにチャレンジャーフェイスを移植する作業に突入! この姿、マジでカッコイイぞ!
ダッジ・マグナムフェイス移植計画 Vol.2
THRILL RIDES
フロントのボリュームが大きいチャレンジャーをいかに馴染ませるか
こちらのページで、 ガレージジョーカーが製作したダッジ・マグナムベースのチャージャーフェイスは、読者はもとより、プロショップからの反響も大きかった。しかし、そんな熱も冷めないうちに、次なる計画であるマグナムをベースにチャレンジャーフェイス移植の作業に取り掛かっていたガレージジョーカー。
作業の基本は、チャージャーの時と同様に、チャレンジャーのコアサポート(アッパーサポート)、グリルバンパー、ボンネット、フェンダーをマグナム側に移植し、フェンダーはドア側をマグナム、フロント側はチャレンジャー用を溶接して組み合わせる。
しかしボディを細かく採寸していくと、チャレンジャーのボンネットのフロントガラス側の角の高さ(ソリ)が、マグナムのフェンダー位置と大きな差があるなど、改めてチャレンジャーのフロントボディのボリュームが大きいことが判明。そのため、チャージャー移植作業以上にフェンダーを違和感なくボディに馴染ませる成形が必要となる。それこそが、まさに職人の腕の見せ所。
そして遂に、職人の鈑金技術を駆使した、日本初のマグナム・チャレンジャーフェイスが誕生したのだった。
マグナム&チャレンジャーのフェンダーを溶接融合させ、職人の「鉄板絞り」と「パテ技術」が駆使される
ベースとなるのは06年型マグナム・SRT8。そこにチャレンジャー・ヘルキャットの新品コアサポート、バンパーグリル、ボンネット、フェンダーを移植していく。ヘッドライトは初代チャレンジャーを意識してシールドビームに変更するが、これは車検(光軸調整)を合法で通過させる狙いもある。そのため、ヘッドライトは国産車用を使用し、取り付けるハウジングも加工することになる。
チャージャーフェイスを移植した時と同じく、ボディ側はマグナムのフェンダー、フロント側はチャレンジャーのフェンダーを分割して組み合わせる手法を取る。お互いのボディプレスラインをグラデーションでぼかすこと、ボンネットのチリを合わせる緻密な作業が大きな肝となる。
2つのフェンダー(鉄板)を重ね、熱を与えて成形する加工の「絞り」を行ない基本の形を作っていく。その接点となる断面は直線ではなく、計算によって導き出した上写真のような切り口になる。ハンマーで鉄板を絞っていき、形ができたら溶接して接合していく
チャレンジャーのフロントボディはマグナムと比べて厚みがあり、フロントガラス側のボンネット位置がマグナムフェンダーと大きくズレる。この段差を、パテ造形によって違和感なくボディに馴染ませていく。
チャレンジャーのフェンダーアーチは、独特な張り出しのあるデザインであるため、どのように仕上げるか悩むポイント。最終的に、溝を埋めてフラットにすることになった。
2つのフェンダーが溶接によって組み合わさった。溶接スポットを削り、表面はパテ造形の下準備が完了。
フェンダー裏側の余分な鉄板を切り取り、ハンマーを使ってカタチを微調整していく。最終的にはパテで造形もできるが、極力パテを厚盛せず鉄板を絞って理想のカタチに近づけるのも、職人のこだわりだ。
フェンダー裏側の溶接で組み合わせた部分には、密閉度を高めるため薄めたサフェーサーを流し込み、さらにアスファルト性の防錆剤を塗り込んでいく。これにより、耐震、防音、防錆も向上する。
裏側処理・鉄板の絞りによる調整が終わったらフェンダーをボディに組み込んで、速乾で金属のように固まる鈑金(造形・厚盛)パテを使い造形し、細かいボディラインを造り上げていく。
鈑金パテの削り作業の後、ポリパテ、サフェーサー、スポットパテを使い表面を徐々に仕上げていく。マグナム側、チャレンジャー側のボディプレスラインをグラデーションでボカしていく技術はさすが職人。
ワインレッドのボディの上にオレンジパールを吹き、クリア塗装を重ねる3コートでオールペン。仕上がりはマジョーラを思わせる、見る角度によって濃淡が現れるボディカラーを目指す。
チャレンジャーステーションワゴンが完成
GARAGE JOKER【ガレージジョーカー】
TEL:0479-25-7740
https://www.garage-joker.com
PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2022年11月号掲載
最新記事
2024/09/13
【1995y シボレーサバーバン】外装だけでなくエンジンや足回りもアレンジしたい
アメ車専門店のスタッフはどんな愛車を所有しているのだろう?そんな素朴な疑問からスタートしたこのコーナー。チャレンジャー専門店でカスタムやメンテナンスを担当する上原さんに話を聞いてみた。
2024/09/12
愛車復活の儀式フロアカーペットの交換!!防音断熱材も貼って快適車内空間へ生まれ変わる
経年劣化が進むのは、外装だけじゃなく内装も進行していく。中でも年数と共に汚れが目立ち、悪臭の原因となるのがフロアカーペット。頑張って掃除をしても限界があるため、そんな時は、思い切って張り替えも選択肢。豊富なカラーから選ぶこともでき、車内の雰囲気は一気に変わっていくぞ!
2024/09/11
カスタムのセオリーが別次元、奥深きコルベットC8カスタムの世界
ミッドシップ化によってC7以前とは勝手が異なり、スーパーカーとしての装いが映える個体へと進化したC8。まだモデルケースの少ないC8カスタムシーンの中でオートメッセ出展を果たした、最旬スタイルに迫る!
2024/09/10
アメ車マガジン主催による2024年三度目のイベント「アメ車ファンミーティング in Aichi」が開催!
アメ車マガジン主催による2024年三度目のイベント「アメ車ファンミーティング in 愛知」が9月8日(日)、名古屋港ガーデンふ頭ひがし広場で開催された。アメ車マガジンの愛知でのイベントは2023年5月スカイエキスポで開催のamZ以来の1年ぶり。