日本初!?マグナムをチャレンジャーフェイスにする!

ステーションワゴン

ダッジ

ボディワーク

アメマガ2022年11月号

チャレンジャー

マグナム

フェイス移植

ガレージジョーカー

千葉県

ダッジ・マグナムにチャージャーフェイスを移植したガレージジョーカー。今度は日本初となるマグナムにチャレンジャーフェイスを移植する作業に突入! この姿、マジでカッコイイぞ!

ダッジ・マグナムフェイス移植計画 Vol.2

THRILL RIDES


フロントのボリュームが大きいチャレンジャーをいかに馴染ませるか

こちらのページで、 ガレージジョーカーが製作したダッジ・マグナムベースのチャージャーフェイスは、読者はもとより、プロショップからの反響も大きかった。しかし、そんな熱も冷めないうちに、次なる計画であるマグナムをベースにチャレンジャーフェイス移植の作業に取り掛かっていたガレージジョーカー。


チャージャーワゴン完成!この姿、純正にあっても面白い!


作業の基本は、チャージャーの時と同様に、チャレンジャーのコアサポート(アッパーサポート)、グリルバンパー、ボンネット、フェンダーをマグナム側に移植し、フェンダーはドア側をマグナム、フロント側はチャレンジャー用を溶接して組み合わせる。

しかしボディを細かく採寸していくと、チャレンジャーのボンネットのフロントガラス側の角の高さ(ソリ)が、マグナムのフェンダー位置と大きな差があるなど、改めてチャレンジャーのフロントボディのボリュームが大きいことが判明。そのため、チャージャー移植作業以上にフェンダーを違和感なくボディに馴染ませる成形が必要となる。それこそが、まさに職人の腕の見せ所。

 

そして遂に、職人の鈑金技術を駆使した、日本初のマグナム・チャレンジャーフェイスが誕生したのだった。

マグナム&チャレンジャーのフェンダーを溶接融合させ、職人の「鉄板絞り」と「パテ技術」が駆使される

ベースとなるのは06年型マグナム・SRT8。そこにチャレンジャー・ヘルキャットの新品コアサポート、バンパーグリル、ボンネット、フェンダーを移植していく。ヘッドライトは初代チャレンジャーを意識してシールドビームに変更するが、これは車検(光軸調整)を合法で通過させる狙いもある。そのため、ヘッドライトは国産車用を使用し、取り付けるハウジングも加工することになる。

チャージャーフェイスを移植した時と同じく、ボディ側はマグナムのフェンダー、フロント側はチャレンジャーのフェンダーを分割して組み合わせる手法を取る。お互いのボディプレスラインをグラデーションでぼかすこと、ボンネットのチリを合わせる緻密な作業が大きな肝となる。

2つのフェンダー(鉄板)を重ね、熱を与えて成形する加工の「絞り」を行ない基本の形を作っていく。その接点となる断面は直線ではなく、計算によって導き出した上写真のような切り口になる。ハンマーで鉄板を絞っていき、形ができたら溶接して接合していく

チャレンジャーのフロントボディはマグナムと比べて厚みがあり、フロントガラス側のボンネット位置がマグナムフェンダーと大きくズレる。この段差を、パテ造形によって違和感なくボディに馴染ませていく。

チャレンジャーのフェンダーアーチは、独特な張り出しのあるデザインであるため、どのように仕上げるか悩むポイント。最終的に、溝を埋めてフラットにすることになった。

2つのフェンダーが溶接によって組み合わさった。溶接スポットを削り、表面はパテ造形の下準備が完了。

フェンダー裏側の余分な鉄板を切り取り、ハンマーを使ってカタチを微調整していく。最終的にはパテで造形もできるが、極力パテを厚盛せず鉄板を絞って理想のカタチに近づけるのも、職人のこだわりだ。

フェンダー裏側の溶接で組み合わせた部分には、密閉度を高めるため薄めたサフェーサーを流し込み、さらにアスファルト性の防錆剤を塗り込んでいく。これにより、耐震、防音、防錆も向上する。

裏側処理・鉄板の絞りによる調整が終わったらフェンダーをボディに組み込んで、速乾で金属のように固まる鈑金(造形・厚盛)パテを使い造形し、細かいボディラインを造り上げていく。

鈑金パテの削り作業の後、ポリパテ、サフェーサー、スポットパテを使い表面を徐々に仕上げていく。マグナム側、チャレンジャー側のボディプレスラインをグラデーションでボカしていく技術はさすが職人。

ワインレッドのボディの上にオレンジパールを吹き、クリア塗装を重ねる3コートでオールペン。仕上がりはマジョーラを思わせる、見る角度によって濃淡が現れるボディカラーを目指す。

チャレンジャーステーションワゴンが完成


GARAGE JOKER【ガレージジョーカー】

TEL:0479-25-7740
https://www.garage-joker.com


PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2022年11月号掲載


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