カスタムのセオリーが別次元、奥深きコルベットC8カスタムの世界

ミッドシップ化によってC7以前とは勝手が異なり、スーパーカーとしての装いが映える個体へと進化したC8。まだモデルケースの少ないC8カスタムシーンの中でオートメッセ出展を果たした、最旬スタイルに迫る!
CUSTOM FLASH
魅せ方を知り尽くした玄人も大満足の精巧なフォルム
'22 CHEVROLET CORVETTE
アメ車率がかなり少ない印象を受けた2023年の大阪オートメッセ。その中でもひと際目を引いた車両の一つがCSベースカスタムズブースに展示されていたこのC8。実は出展すると決まったのはわずか数カ月前の話で、オーナーに「一緒に並べて展示しませんか?」と相談したところ、出すなら仕上げて挑みたいと怒涛のスケジュールでのカスタムが敢行されたそうだ。
実はそのオーナーが過去に欧州車系の専門誌で度々取材を受ける程の車道楽人生を謳歌してきた玄人で、オートメッセ出展にあたってはCSベースカスタムズ・高橋氏のセンスに委ねつつも、自身のこだわりは貫き通すという、両者の想いがぶつかり合った化学反応の末に仕上がった賜物だ。
中でも個性的なのがバンパー部分にメスを入れて取り入れた3連のワンオフLEDフォグ、そしてシルバーのレーシングストライプ部分に描くスティングレイのエイをモチーフにしたピンストライプだ。同社は創業当時から電装系カスタムに強く、ワンオフヘッドライトやLEDフォグの製作がトレンドとなる以前から手掛けており、魅せ方を熟知している。それに加えてZERO製のリアディフューザーを筆頭にアメリカ製のフロント&サイドエアロ、リアウィングを合わせつつも統一感や立体感を際立たせる様に黒で塗り分ける手法も相まって、異なるブランドながら統一感のあるトータルコーディネートに成功。C8カスタムシーンを盛り上げる大きな起爆剤となったことは言うまでもない。
コルベットのルーツを語る上で欠かせないスティングレイのエイをモチーフにしたピンストライプのアクセントも特筆物。ラッピングの上に直筆でピンストライプを取り入れる発想も素晴らしく、アメ車らしさを色濃く感じさせてくれる。




ロングノーズとは異なるフォルム造型ながら、スーパーカーらしさの中にアメ車らしいエッセンスを存分に取り入れたカスタムワーク。中でも立体感を強調させる巧みな塗り分けやシルバー基調のラッピングによるレーシングストライプライン。さらにタイヤプリントによるボトムスのアクセントも存在感を際立たせる。
フォージアートAGGIOのフロント19インチ、リア20インチと前後異なるサイズ感で履かせるギミックもコルベットカスタムのセオリー。こうした伝統芸もしっかり継承しつつ最先端のカスタムを融合。
リアルカーボンの赤いクロスバーを基調にレーシーかつスパルタンな装いに拍車をかけるエンジンルーム。後部搭載の利点を最大限に生かした魅せ場を活用するセンスがお見事!


いま日本で存在するC8の大半は右ハンドルであるが、ここ最近はラングラーをはじめ右ハンドルのアメ車も珍しくない。むしろステアリングの左右よりもスタイルとしてしっかりU.Sらしさを感じさせるか否かの方が重要視される傾向。
オートメッセまでの短い期間で大満足の姿に仕上げてくれたC.S BaseCustoms 高橋氏(左)と、グロスレッドの縁とピンストライプの差し色的なアレンジ、そして立体感を高める塗り分けを大絶賛していたオーナー(右)。
C.S Base Customs【C.S ベースカスタムズ】
所在地:大阪府和泉市箕形町4丁目6-88
TEL:080-5335-7427
URL:https://csbase-customs.com/
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2023年5月号掲載
最新記事

2025/09/11
足利から宇都宮に場所を移したが、変わらずアメ車ファンが押しかけた。【K-Styles × DETERMINATION】
K-Styles × DETERMINATION
20th Apr 2025
マロニエプラザ

2025/09/09
【1985 シボレーC-10】人気爆上がりの第3世代後期 激レアのディーゼル
シボレー・C/Kモデルの第3世代(1973~1987年)。特に角目4灯に変更された後期型の人気は高く、車両の争奪戦が行なわれている。スカイオートで販売中の85年型C-10は、ディーゼルエンジンを搭載する超激レアモデルだ。

2025/09/04
【シェルビーコブラ427】飾って眺めるよりも走って楽しむスタンス
40代、50代を中心に憧れの名車として名高いコブラ。アーバンガレージで販売されるスーパフォーマンス社製のコブラを即決で購入し、それと同時に始めたユーチューブでは赤裸々にそのカーライフを更新。一躍有名人となった「蛇女」の魅力に迫る!