ハイルーフとロールーフまるで双子なフルサイズバンライフ

パッと見た感じではどちらもロールーフと見間違える個性的なアレンジを施したハイルーフと、電動開閉するルーフトップテントを備えるロールーフ。78年型純正ツートンのお揃いのカラーコーデがアウトドアで抜群に映える!
アメ車と楽しめ「ソト遊び」-ENJOY!! OUTDOOR STYLE-
自由アレンジして楽しむキャンパーバンの新境地
'94 CHEVROLET CHEVY VAN
'92 CHEVROLET SPORT VAN
姉妹誌であるレッツゴー4WDの取材で訪れたRAV4ミーティング。その会場で一際目立つアメ車でブース出展していたのが紹介するHONEST(オネスト)。燃料キャップステッカーやガソリンリング、ガラスリッドをはじめ、キーチェーンからチェック柄のシートカバーまで、北米志向なカスタムが盛んなRAV4ユーザーに刺さるアイテムがズラリと並ぶブースは大盛況。
それを横目に怪しい目をして、ブース後ろに停めていたシェビーバンの中を覗き込んでは写真を撮ったり、挙動不審な動きをしていた筆者。イベント終了後に声を掛け、「普段はアメ車マガジンの撮影執筆を担当している石井と申します」と声をかけると「知ってます! 石井さんはコッチの方が気になりますよね」と意気投合。「アウトドア企画を計画しているので取材できますか?」とその場でオファーして早速取材へ。
イベント時に乗り付けていたハイルーフとは別に同色のロールーフもあると聞いていたので、2台揃っての取材となったがまるで双子。そして、この色がまた森林に映える! 実はこのカラーリングは2022年まで所有していた78年型のシェビーバンと同色。お気に入りの一台が売れてしまって新たに92年型のシェビーバンを手に入れたものの、どうもしっくりこなくて、以前愛用していたボディカラーと同色に塗ってシャイアンフェイスに仕様変更したそうだ。このクリームとベージュの4層カラーとシャイアンフェイスのファニーなルックスがハワイアンな気分を盛り立ててくれる。
また、組み合わせるギアのセンスも特筆物でロールーフにはフロントヒッチを駆使したヤキマのキャリアに電動自転車をセット。ルーフ上にはABSハードシェルトップに固定ラダーの付いたワイヤレスリモコンで、電動開閉するルーフトップテントと、サイドオーニングを完備。
一方で野暮ったい雰囲気を払拭すべくハイルーフ部分をマットブラック塗装して枠で囲う様にルーフキャリア風にアレンジした“技あり”なハイルーフもそのパイプを利用してサイドオーニングをセット。雰囲気に見合う様にセンターラインのホイールとマッドテレーンでコーディネイトする辺りも確信犯だ。
キャンパーバンと聞くとベッドキットやシンク、調理棚にテーブルなど本気のイメージだが、さすがに本気過ぎると街で浮いてしまう。都心部を走らせてもどこへ出かけても雰囲気に馴染むというのは簡単な様で難しい。その辺りのさじ加減が絶妙な作り込み。そして国産車のシートにチェック柄のシートカバーを取り入れてアレンジするなど、固定概念に囚われない仕立ては特筆物だ。
普段乗りができてアウトドアも楽しめる。そんなオールマイティなバンライフをコンセプトに仕立て上げられた2台のシェビーバンは現在HONESTのスタッフたちが実際にファミリーカーとして愛用しており、お子さんの送迎からショッピングまでヘビーローテーションで活躍中。こんなバンに仕立てて欲しいとご要望の方は是非、HONESTへ相談してみると良いだろう。
'92 シボレー スポーツバン




太めのホワイトウォールタイヤにオリジナルセンターキャップのアクセントがお洒落な足元を始め、フロントヒッチを駆使したインパクト強めにアレンジした92 年型スポーツバン。ルーフトップテントやサイドオーニングを完備しつつも、4層のベージュ×アイボリーカラーが映える78年型純正色のツートンカラーでマイルドな雰囲気へと誘う。自社でオリジナルオーダー可能なボウタイエンブレムは、様々な柄、デザインでオーダーも可能だ。


ファットバイクに対応するYAKIMAのサイクルキャリアをリアではなくフロントにセットすることで、観音開きのリアゲートを開閉する際に煩わしさを感じることなくストレスフリーで実用性を高めている。そんな機能美はさておき、そのビジュアルやインパクトがとにかく粋!
世界初、ABS ハードシェルトップに固定式のラダーが装備されるワイヤレスリモコン電動ルーフトップテント。実際に開閉するシーンを見せてもらったが、ただ眺めているだけでテントが完成するので、超楽々! またアルミボディ、PVCカバーを採用するサイドオーニングはシルバーコーティング素材で紫外線を防ぎ、雨や風、雪にも強い耐久性を備えた逸品!
'94 シボレー シェビーバン




大きなルーフラックが付いている様に見える“脱ハイルーフルック” なアレンジが斬新な94年型シェビーバン。枠で囲むだけじゃなくHONEST のロゴをアクセントに加え、フロントにKCフォグを8発大胆にレイアウト。センターラインのディープリムにマッドテレーンタイヤが似合う様にフロントバンパーにもフォグを追加するなど、四駆らしさを際立たせつつも硬派にならない絶妙な塩梅が実に好印象!




元色はシルバーで、わりと定番のハイルーフコンバージョンだった個体をオーナー自ら天井、内貼り、フロアまで粉まみれになりながら総剥離。フローリングやウッドの装飾とブルー、グレー、ホワイトの内装はまるでハワイアン雑貨の店内みたいな雰囲気で、DIYで製作したベッド部分は下側にスライド機構を設けた大きな引き出し型収納にアレンジ。留め具は本物の革製ベルトを代用し、シートは台座のみ活かしながら自社製シートカバーを装着可能な国産ミニバンのシートへ換装するなど、自由自在なアレンジが際立つ。
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン2023年8月号掲載
最新記事

2025/06/13
【2008 トヨタ セコイア プラチナム】逆輸入車を代表するプレミアムSUVの大本命
かつては逆輸入車のムック本が発行されるなど一世を風靡した逆輸入車。中でもセコイアは当時のSUVシーンにおいてエスカレードやナビゲーターと肩を並べるプレミアムSUVの大本命だった。

2025/06/06
【フォードマスタングGT】派手さの中に垣間見える、繊細な拘りも見逃せない
日本のカスタム技術をフルに取り入れ、SEMA SHOW出展を果たしたジェットシティのマスタング。その雄姿に触発され、「世界基準」のマスタングに乗るべくジェットにカスタムを依頼したオーナーさん。その全貌が遂に公開された!