【シェビーバン】一番愛着を持てるから、自分のクルマは自分で作り上げる

極太タイヤを履き大胆にケツ上げしたシェビーバン。その迫力ある姿だけでも見応えがあるのだが、一番の見どころは、木の温かみを感じるDIYで製作したインテリアだ。
AMERICAN CUSTOM COOL RIDES
テーマはビンテージの山小屋、夫婦で車中泊も恒例行事
'88 CHEVROLET CHEVY VAN
ハイエースのカスタムで、某カスタム雑誌に何度も登場した経験を持つ鈴木さん。だがそんなハイエースも「やり尽くした」と思うようになり、「新しい箱」を探し求めて昔から好きだったアメ車の88年型シェビーバンを7年前に手に入れる。
鈴木さんのカスタム信条はDIY。「ショップに頼むと、どうしても細かい部分で妥協する部分が出てくるので、だったら自己責任で自分の理想を追求しようと。ま、カッコイイこと言ってますけど、お金の節約です(笑)」。重整備や車検こそショップに依頼するが、インテリアはもちろん、サイド出しマフラーも自ら溶接しワンオフ製作し、今後はオールペンにも挑戦する予定だとか。
そんなリニューアルを控えたケツ上げシェビーバンは、リアに31タイヤを履いて2インチブロックでリフトし、フロントはドロップスピンドルで3インチダウン。そこに合わせるホイールは、センターライン・コンボプロでF15×8.5J、R15×12J。
これだけも大きなインパクトを与えているが、やはり一番の見どころはインテリア。「ビンテージの山小屋」をイメージした室内は、天井・床・壁の内張りを全て取り外し住宅用羽目板で総張り替えされ、リビングと寝室に隔てた壁の設置、壁はブロックタイルでアクセントを与えている。照明の配線は木材裏に隠さず、アイアンペイントを施した配線パイプをむき出しにして設置。「最初はどんな雰囲気にするかは考えていなくて、とりあえず内張りを全部剥がしてから、さてどうしようって(笑)」。
そこから木材を全面に張っていくことを決め、思い付きのまま施工して現在の姿になったようだが、過去に3度大きな改装をしたように「常に手直しで、完成はありません」と鈴木さんは語る。今度会うときは、もしかしたガラリとインテリアが変わっている…かもしれない。


リアはブロックで2インチアップ、フロントはドロップスピンドルで3インチダウンさせ、リアタイヤには31インチをセット。ホイールはセンターライン・コンボプロの15×8.5J、15×12J。かなりヤンチャなサウンドを響かせるサイド出しマフラーは、鈴木さんが自作したもの。ケツ上げの迫力ある車体を操作するのは、ムーンの超極小(20パイ)ハンドル。
配線パイプをアイアンペイントし敢えて見せる




内張りを剥がしコンパネを敷いて、その上から住宅用の羽目板を置いてビス止め。オイルステインを使ってビンテージ風を表現。照明の配線は、配線パイプに入れてパイプをアイアンペイント。この剥き出し感がまた、味のあるデザインだ。材料は基本的にホームセンターで購入し、トータルの費用は約10~15万円ぐらいのようだ。
OWNER 鈴木さん
7年前に初めてのアメ車としてシェビーバンを購入。長男が67インパラ、次男が85ダッジバンを所有し、6人のお孫さんがいるおじいちゃん。超絶ロングフォークチョッパーのハーレーも所有。自家用溶接機やコンプレッサーなども保有し、ワンオフパーツ製作が日課。奥様と一緒にシェビーバンに乗って車中泊するのも恒例になっている。
PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2024年3月号掲載
最新記事

2025/06/13
【2008 トヨタ セコイア プラチナム】逆輸入車を代表するプレミアムSUVの大本命
かつては逆輸入車のムック本が発行されるなど一世を風靡した逆輸入車。中でもセコイアは当時のSUVシーンにおいてエスカレードやナビゲーターと肩を並べるプレミアムSUVの大本命だった。

2025/06/06
【フォードマスタングGT】派手さの中に垣間見える、繊細な拘りも見逃せない
日本のカスタム技術をフルに取り入れ、SEMA SHOW出展を果たしたジェットシティのマスタング。その雄姿に触発され、「世界基準」のマスタングに乗るべくジェットにカスタムを依頼したオーナーさん。その全貌が遂に公開された!