【1964y フォードサンダーバード】フィフティーズスタイルのクラシカルさに回帰

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アメリカンビンテージvol.01

1964y FORD ThunderBird
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プレミアムスペシャルティとしての個性とは

1964y FORD ThunderBird(フォード サンダーバード)

フォード・サンダーバードほど、デビューからモデルチェンジを経るごとにその性格が変貌したクルマも余りない。特に三代目は非常に先進的なスタイルを高く評価された一方、その後継たる1964年からの四代目は先進さの中にもクラシカルな良さを表現していたのが特徴だった。それもまたアメリカ車の多様性の表れである。

 

初代の2シータースポーツカーから豪華なフルサイズスペシャルティへと華麗な変貌を遂げた二代目以降のサンダーバードの中で、1964年からのモデルは、ある意味フィフティーズスタイルのクラシカルさに回帰していたのが特徴である。これはフルサイズのバンパー一体型のダイナミックなクロームグリルや、コンバーチブルトップを思わせるランドゥハードトップのデザイン、そしてフェンダースカートなどを見れば明らかだった。

 

ちなみに1963年型までの先代モデルは時代を先取りした宇宙的なスタイルをウリにしていたのだが、そこから大きくテイストを変えて来たのは、このカテゴリーのクルマの主要な顧客の好みがやはりクラシカルだったということの証明にほかならない。


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1964y フォードサンダーバード バックスタイル

これはインテリアを見てもわかるとおり未来的ながらどことなくクラシカルなのは、1950年代のコンセプトカーのそれに似ていたことが理由でもある。いずれにしてもサンダーバードのポジションは、同じフォード内のリンカーンとも異なる独自の上級ラインを目指していたと言って良いだろう。

 

エンジンは300hpを発生していた390ciのみでありオプションエンジンは用意されていなかった。その一方で装備品は極めて豪華かつ充実しており、現実離れしたショーカーチックなインテリアデザインと相まって所有する喜びに溢れていたことは間違えない。フォード・サンダーバードは後年に続くフルサイズスペシャリティの先駆として大いに意味がある存在である。

1964y フォードサンダーバードのスクエアなボディ一 1964y フォードサンダーバード ワイヤースポークホイール

テールデザインはシーケンシャルフラッシャーとスクエアなボディ一体型バンパーが近未来的なフォルムを形作っていたものの、ボディのプレスラインは1950年代を彷彿とさせるものであり、またオプションのワイヤースポークホイールに至ってはヨーロッパ的なクラシックカーのイメージを醸し出していた。

1964y フォードサンダーバード エンジンはFEビッグブロックのミドルレンジだった390ci/300hp 1964y フォードサンダーバード

エンジンはFEビッグブロックのミドルレンジだった390ci/300hp。このクルマの性格上、走りのパフォーマンスはある程度のレベルが確保されていれば良く、よりハイパフォーマンスを目指したオプションユニットは用意されていなかった。必要にして十分なパワーだったのだ。

1964y フォードサンダーバード ハンドル1964y フォードサンダーバード シートインテリア 1964y フォードサンダーバードのレトロな計器類 1964y フォードサンダーバードのデコラティブかつクラシカルなインテリアデザイン

1960年代半ばとしては、ややデコラティブかつクラシカルなインテリアデザインだった。これはデザインコンセプトがかつての先進ショーカーにあったためであり、スイッチやゲージ類の多さと相まって、航空機のコクピットを思わせるスタイルにまとめられていた。


問合せ:BUBU横浜
HP: https://www.bubu.co.jp/


Text & Photos|AMERICAN VINTAGECAR magazine
アメリカンカンビンテージ vol.01


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