サンダーバードだけが放つ唯一無二の存在感
2003y FORD THUNDERBIRD
THE PICK UP TEST DRIVE
2003y FORD THUNDERBIRD
個性的なデザインが多いアメ車のなかでも、初代サンダーバードのデザインを復刻させて2002年に登場した11世代目サンダーバードは、ノスタルジックな個性の塊だ。日本では数少ないレアモデルだが、ガレージダイバンでは過去に多くのモデルを販売してきた実績がある。久しぶりに入庫した03年型を紹介しよう!
ダイバンはマスタングだけじゃない!最終サンダーバードも定期導入
マスタングの販売・カスタムでは関東有数のショップであるガレージダイバンだが、実はフォード・サンダーバードの最終型モデルの販売実績も多いことも注目したい。
初代サンダーバードは、1955年にシボレー・コルベットに対抗するべく、コンパクトな2シーターとして登場。標準で取り外し可能なグラスファイバー製のハードトップなどを備え、販売台数も想定を上回る人気モデルとなった。その後ボディは拡大傾向になり、フォードのスポーツスペシャリティモデルとしてモデルチェンジを繰り返していく。1997年に製造が中止され、サンダーバードの長い歴史に終止符が打たれたが、2002年に第11世代として復活。デザインは初代を復刻するレトロデザインで、丸目2灯やハードトップの丸形ウインドーなども取り入れられ、発売直後はプレミア価格となり大きな話題を呼んだ。しかし残念ながらその人気は長続きせず、05年で生産は中止となった。
僅か4年だけの生産となった最終モデルのサンダーバードは、2000年代のアメ車としては超レアモデル。基本的に本国で探し輸入することになるが、冒頭で述べたようにガレージダイバンではこのサンダーバードを過去に数台販売している。その希少な一台が下取りで入庫したのだ。このチャンスは絶対に逃さないようにしたい!
IMPRESSIONS 軽量ボディも影響して軽快で爽快な走りを堪能できる
アメ車では聞き慣れない3.9ℓ V8と聞くと非力なイメージがあるが、決してそんなことはない。1700㎏少々の重量で、280hpを発揮するのだから走りはかなり軽快で、オープンでの走行は爽快だ。試乗時に消耗品の交換が必要な部分があり、残念ながら控えめな試乗になってしまったが、万全な状態ならより気持ちが良い走りを堪能できたはず。でも何より一番は、信号待ちで視線をタップリ浴びること。この優越感は癖になりそうだ。
ハード・ソフト・オープンの三種類の姿に変わる
僅か4年だけ生産された11世代目サンダーバード。撮影車両はハードトップ・ソフトトップ・オープンに切り替えられる、03年型のリムーバブルトップモデル(プレミアム)。それぞれで見た目も変わるので、気分によって使い分けるのもありだ。
ハードトップの取り扱いは注意したい
1955年から続く長い歴史が97年に一旦は途絶えたフォード・サンダーバードだが、02年に11世代目として復活。初代モデルを復刻するデザインとなり、同年のモータートレンドカー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど幸先の良いスタートを切るが、その後は販売に苦しみ05年を最後に生産は中止となる。
グレードはデラックスとプレミアムの2種類だが、ソフトトップのコンバーチブルと、取り外し可能なハードトップを備えるリムーバブルトップがある。リムーバブルトップはソフトトップも備わり、オープン・ソフト・ハードの3種類のスタイルに変身する。ただし、ハードトップの重量はそれなりにあり、取り外し作業は一人では不可能だろう。また、取り外したトップは車内(トランク)には収納できないので注意したい。
エンジンは、ジャガーが設計したリンカーン・LSと同型の3.9ℓ V8。280hpを発揮し、5ATとの組み合わせにより、出だしからの加速も申し分ない。 撮影車両の走行距離は、18年落ちながら約2.6万マイル。外装はもちろん、インテリアにも大きなキズやヘタリも見られず、コンディションはかなり良好だ。現状で要整備が必要な箇所があるようだが、整備されて販売になるのでご安心を。この希少なモデルを購入できるチャンス、本当にお見逃し無く!
リムーバブルトップモデルとなり、ハードトップは取り外し可能。ソフトトップがシート後方に収納されており、センターパネルにあるボタンを押して操作し、手動でロックさせる。ハードトップは車内には収納できないので、外出先での取り外しは難しいだろう。
エンジンは当時傘下にあったジャガーが設計した3.9ℓ V8。リンカーンのアッパーミドルセダンであるLSと同型エンジン。02年型は252hpとなるが、03年型以降は280hpへと改良された(トルクも増加)。ミッションも03年型では改良され、全速トラクションコントロールの5ATが全グレードで標準装備となった。因みに、ボディカラーは03年に追加されたマウンテンシャドーグレー。ホイールは純正の17インチ。
03年型からは運転席・助手席ともにヒートシーターがオプションで設定できるようになり、撮影車両は装備されている。レザーシートは大きなヘタリもなく、全体的にかなりキレイな状態を保つ。
SPEC 全長×全幅×全高● 4732×1828×1323mm ホイールベース● 2722mm エンジン● V8 排気量● 3.9L 最高出力● 280hp 最大トルク● 286lb-ft トランスミッション● 5AT
試乗SHOP:GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン東京本店】
所在地:東京都江戸川区一之江8-4-5TEL:03-5607-3344
URL:http://www.daiban.com/
営業時間:10:00~19:00
定休日:月曜日
GDファクトリー千葉店
所在地:千葉県千葉市稲毛区長沼町208-1TEL:043-215-3344
東京都江戸川区に車両販売を行なう本店があり、千葉県千葉市に整備&パーツ販売を行なうGDファクトリーがあるガレージダイバン。様々な車種を販売していくなかで、マスタングの販売&カスタムでは多くのユーザーから支持を受けている。マスタングの在庫ラインナップは常に充実しているが、それ以外に店頭に並ぶモデルは個性的だ。高年式の特別モデルから、ヴィンテージモデルまでバリエーションは豊富。
写真&文/相馬一丈
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載
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