豪快に扱われてきたハマーH2は繊細なチェックが必要

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アメマガ2021年10月号

2005y HUMMER H2 Type G

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2005y HUMMER H2 Type G

アメ車の屈強なイメージを大きく知らしめたのが、2003年に登場したハマー・H2だ。販売が終了した 2010年から約10年が経過し、憧れだったH2は価格的に買い頃かもしれない。H2の販売では多くの実績を誇る埼玉県のSICで、注目のH2を試乗してみた!

実走行不明の車両も多いため価格だけではなく、しっかり状態確認!

アメリカ軍で採用されていた高機動多目的車・ハンヴィーを、民生版として1992年に販売したのがハマー・H1。その後、ラグジュアリーSUVブームに合わせるように02年に登場したのがH2だ。軍用車両がルーツのH1とは違い、H2はベースをシルバラード(SUVでいえばタホ)であり、リアサスペンションも乗用テイストの5リンクコイルリジット(オプションでエアサスペンションも設定)。H1はお世辞にも快適といるクルマではないが、H2はH1になかったラグジュアリー性と居住性を備えたモデルだ。


日本では三井物産オートモーティブが03年より正規販売を開始。本国仕様とはグレード名が異なり、タイプS、タイプGが日本仕様となる。因みに本国のラグジュアリーパッケージが、タイプGに相当する。タイプS、タイプGでは見た目の違いが多少あるものの、完全ノーマル車が少ないH2では、その違いを見分けることはほぼ不可能だ。 H2は価格もラグジュアリーながら、高い人気を得ていた。そのため、実走行不明の「低価格H2」も多く出回った。その車両に大口径ホイールを組み込んで豪快な走行を繰り返せば、当然ながら故障のリスクは高くなる。今後H2の購入を検討する際は、実走行がしっかり分かる車両、または、ディーラー車が安心だろう。


今回紹介する05年型H2・タイプG(ディーラー車)は、長年高品質のH2販売に力を入れてきた埼玉県のSICのオススメモデル。走行距離は約8万kmで状態の良さはお墨付き。H2らしいカスタムも取り入れており、今すぐH2ライフを満喫することができる一台だ。

IMPRESSIONS 車幅・全高が大きくデカさを感じる走りはスムーズで意外に快適

2005y HUMMER H2 Type G

見た目は確かにデカい。だが全長は5m少々とそれほどでもなく、デカさを感じるのは、やはり2mを超える車幅と全高だろう。まずは道を選び、車幅感覚に慣れるしか無い。3トン近い巨体だけに動きはもったりの印象を受けるが、トルクが太く出だしもスムーズで加速レスポンスも高い。今回は市街地の試乗だったが、高速走行もストレスは感じないハズだ。大口径ホイール装着車は、ハブの負担が大きいので定期的な点検が必要というのも、頭に入れておこう!

もはやノーマルは存在しない?カスタムがH2の楽しみ方

2005y HUMMER H2 Type G

H2を購入したオーナーのほとんどがカスタムを着手したと思われ、今やノーマルのH2を見ることが珍しい。今回のH2も人気のビレットパーツや24インチホイールを装着するなどして、ある意味純正スタイル!?

H2の弱点とされるエアサスをコイルへ

撮影車両は05年型H2・タイプG。日本仕様では一番高いグレードになるタイプGは、1人乗りのサードシートが備わり、乗員は2+3+1の6人乗り。その他は上質レザーシート、サンルーフ装着や細かい外装装飾がタイプSとは異なる。06年にスペアタイヤが室内置きからリアスペアタイヤキャリアに変更。08年にはマイナーチェンジが行われ、エンジンが6.0Lから6.2L+6ATになり内外装でデザイン変更がされている。デザインについては好みになるが、H2の購入では08年が一つの境となることを覚えておきたい。


では今回のH2。細かいカスタムが目白押しだ。大きな部分で言えば、アシャンティ・24インチホイール、E&G3.5インチオーバーフェンダー、ステンレス4本出しマフラー、ビレットグリルガード、クローム加工サイドステップ、各種ビレットパーツ装着となる。また、純正エアサスペンションのコンプレッサー故障が多いことから、コイルに変更がされている。カスタムのみならず、H2の弱点とされる部分をしっかり対処しているモデルといえる。


純正消耗品の一部が生産終了となり、メンテナンスでは苦労が多くなりそうなH2だが、SICでは社外品の入手ルートも確保しており、今後も問題なく対応可能というから安心だ。価格やカスタムレベルだけではなく、購入後のアフターケアも含めてH2の購入を検討したい。

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サイドミラー後期型移植、レンズ類ブラックアウトペイント、ビレットグリルガード(ボディ同色)、ビレット牽引フック、ビレットフードラッチ、メッシュグリル、フロントバンパークローム加工、アンダーカバーブラックロゴなど、ボディ全体にビレットパーツが装着され、クローム加工がされている。


ホイールはアシャンティの24インチ。オーバーフェンダーは3.5インチワイドのE&G。タイヤサイズは325/45R24。 H2では王道となるステンレス4本出しマフラー、LEDテール、ビレットリアバンパーロゴインサート、ビレット牽引フック、ビレットフューエルドア、クローム加工サイドステップ。

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05年型であるため、いわゆる前期型のインパネデザイン。インパネ周りは、カーボン調3Dパネルキット&ビレットパーツで装飾。カロッツェリアサイバーナビ、バックカメラ、バイパーセキュリティが装着済。

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タイプGは専用の上質レザーシートとなり、1人用のサードシートが備わるのが特徴的。タイプGの純正サンルーフ、カロッツェリアフリップダウンモニター、ヘッドレストモニターが追加されている。


SPEC 全長×全幅×全高● 5171×2062×2012mm ホイールベース● 3117mm エンジン● V8 排気量● 6.0L 最高出力● 325hp/5200rpm 最大トルク● 50.5kg-m/4200rpm トランスミッション●4AT

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SIC【シアーズインターナショナル】

所在地:埼玉県草加市西町1273-1
TEL:.048-929-2222
URL:https://www.sic-jp.com
営業時間:10:00~20:00
定休日:火曜日

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埼玉県草加市の国道4号線沿いにあるSIC。1階が車両が並ぶショールームとファクトリーになり、2階のパーツセンターでは消耗品や社外パーツの販売を行なっている。販売車両のメインはH2で、常に5台以上の様々なタイプが並ぶ。長年H2を扱ってきた経験から、カスタムやメンテナンスの実績も豊富で、他県から来店するオーナーも多い。H2とは別に、レアなモデルが入庫することも多いので、H2以外の販売車両も要注目だ。

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H2用だけではなく、様々な車種の一般的な消耗品から、カスタムパーツを合わせて1万点以上の商品が並ぶSICのパーツセンター。パーツ購入だけで訪れても問題ないので、気軽に訪れてみよう。


写真&文/相馬一丈
アメ車マガジン 2021年 10月号掲載


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Hummer H2

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生産が終了して早14年が経過するものの、その名が廃れれることのないハマー・H2。熱狂的なブームが落ち着いたいま改めてH2を見てみてもやはりその存在感は半端なく、魅力的に映ってしかたがない。

今でも「いつかはハマーH2に乗りたい!」と思う人は後を絶たない。

2002年から2010年まで販売されたH2。ハマーを名乗るがH1とはまったく別物で懐疑的に見る人も少なくなかったが、セールス的には大ヒット。瞬く間にスターダムにのし上がって、不動の地位を確立した。

曲名にH2と入ったヒップホップを聞いたのがキッカケ

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