ダッジ成分が濃ゆい人も唸る、至高のチャレンジャーT/Aを紹介
1970 DODGE CHALLENGER T/A 340 SIXPACK
produced by Dollar-C
AMERICAN VINTAGE -色気漂う「アメリカンビンテージ」-
タイヤ以外はすべてオリジナル、リアルなナンバーズマッチ!
'70 DODGE CHALLENGER T/A 340 SIXPACK
produced by Dollar-C
ビンテージが好きな人にも色々なタイプがいるが、とくに熱狂的ユーザーが多いモパー乗りには、ナンバーズマッチにこだわる人が多いのでは?そんなダッジ成分が濃ゆい人も唸る、至高のチャレンジャーを紹介しよう。
数年の歳月をかけて説得し、ようやく譲り受けた1台!
ヘルキャットやデーモンなど、今の日本で絶大な人気を誇るチャレンジャー。ここまで人気が沸騰するとは思いもしなかったが、やはりその礎を築いた初代チャレンジャーの功績は非常に大きい。
マスタングの大ヒットを応用にして、1969年に初代モデルが投入されるが、当時はトランザムレース(正式名称はトランス・アメリカン・セダンレース)の黄金期。始まりは草レースの様な位置付けだったのが、いつしか自動車メーカーが有名ドライバーを起用し、本気のバトルを繰り広げる様になった。そしてそのレースの勝敗がセールスに直結するのだから、否応なしに各陣営ともハイパフォーマンスモデルを投入する様になって言った。

そんな時代の申し子と言うべきクルマが、このチャレンジャーT/Aだ。T/Aとはトランス・アメリカの略語で、まさにレースのレギュレーションをクリアするために販売されたホモロゲーションモデル。余談だがBFグッドリッチタイヤの製品名にT/Aと入るが、これもトランス・アメリカを意味しており、こちらはレースではなく大陸横断を指し示している。
残念ながらこのT/A、トランザムレースに参戦することはかなわなかったが、1970~71年の間に約2500台が販売されている。そんな貴重なクルマを三重のドルシーが、数年の月日をかけて日本に輸入。ビンテージアメリカン好きな人なら、ドルシー=コルベットの専門店と言うイメージをお持ちだろうが、圧倒的に台数が少なく、しかも新車同然の極上ミントコンディションの個体を見つけたら、手に入れたくなるのは至極当然と言えるだろう。

搭載エンジンは、340のV8をベースに、3つのキャブを組み合わせた340 6PACKを搭載。多くの人はご存知だと思うが、改めて説明させていただくと6PACKとは見事に割れた腹筋を意味しており、まさにマッスルカーには最高の褒め言葉と言える。
ドルシーの岩城さんは「R/Tグレードだったら購入していないですね。明らかにほかのグレードよりも力を体感できます。でも、低速走行時は中央のキャブだけ作動し、速度が高まると負圧で前後のキャブも作動するので、物凄いガソリンをガブ飲みするわけではないですよ」と語る。ちなみにこの個体、ロスのやや南にあるハンティントンビーチで見つけたそう。

コルベットを探している時に知り合い、一度アメリカまで出向いて説得したが、その時は首を縦に振ってくれなかった。だが、決して岩城さんは忘れたことはなく、およそ5年の歳月をかけようやく譲り受け、今年日本に持ち込んだとのこと。前ユーザーの手によって、隅々までレストアは施されており、非常に美しい状態。今まで何台かチャレンジャーは目にしてきたが、ウォーターホースやバッテリーにまでモパーのロゴが入り、正真正銘純正部品だけでレストアを実施。
これはもう、ほとんど新車と言っても過言ではないクオリティで、タイヤ以外はフルオリジナルをキープ。こんな個体が日本にあったのかと思うほどで、正直ミュージアムに入っていてもおかしくないレベルだ。

ボンネットの中央には、キャブにエアーを送り込むためのダクトを設置。素材はファイバーに変更され、可能な限り軽量化も追求する。トランザムレースのベース車両として計画されたグレードだが、リアサスペンションにトルクロッドなどは未装着。ボンネットと比べると特別感は乏しいが、トランクスポイラーを追加し、さりげなくT/Aのエンブレムを装着して、このクルマのアイデンティティをさり気なく主張する。

エンジンは3連キャブを追加した340 6PACKを搭載。440の方が排気量は多いが、なんとなくもっさりした印象を受けるそうで、岩城さんの好みは断然340の6PACKの方が力を感じるそうだ。ちなみにバッテリーやラジエターホースはモパーマークが入り、こだわり抜いたレストアと言える。

マフラーは両サイドからテールを覗かせるタイプを装着。単純に配管を短くすると抜けすぎとなりトルクが失われるので、一度リアデフ付近までメインタイコを引き伸ばし、そこから折り返してホイールベース部分から顔を覗かせるレイアウトを採用する。

シートやカーペットなど、あらゆる部分を新品パーツでリフレッシュ。ビンテージカーにありがちな追加メーターなどは設置せず、フルオリジナルをキープする。シフトノブなどに若干のヤレを感じるが、半世紀前のクルマと思えば非常に美しい状態。前オーナーの、チャレンジャーへの愛着が伝わってくる。



トランクルームも完全にレストア済み。さすがにテンパータイヤはリプロに交換し、車載ジャッキは錆を落とし、美しく再塗装を実施。本来真っ白になっているステッカー類もしっかり補修されており、半世紀前のクルマがそのままタイムスリップして来た様に見える。
THANKS:Dollar-C【ドルシー】
TEL:059-238-3088HP:http://www.dollar-c.jp/
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2021年 11月号掲載
最新記事
2026/05/08
ジープ初となる四輪駆動ハイブリッドモデル「アベンジャー 4xe Hybrid」爆誕
2024年9月にジープとしては初となるBEV(電気自動車)モデル「Avenger(アベンジャー)」が導入されたが、それから1年半後となる2026年3月5日に、今度はジープ初の四輪駆動ハイブリッドモデル「Avenger 4xe Hybrid」の発売を開始した。
2026/05/05
【ダイレクトイグニッション】アメリカン雑貨屋ではなく「こだわりのカーショップ」
ビンテージは生半端な思いで買うべきではない。理想と現実をしっかり伝え、ユーザーが本当に欲しいクルマを徹底的に探し出すダイレクトイグニッション。店舗内に飾られる無数の雑貨コレクションやビンテージカーは博物館レベルで、それらを眺めながら夢のアメ車購入を目指そう!
2026/05/01
【トミーモータース】最高の状態を常に保ち、最高の状態でユーザーに販売
国産&輸入車のSUVを中心に販売を行なうトミーモータース。様々な車種を扱う上で新設したのが、アメ車ビンテージ等を扱うトミーベースだ。ショールームに並ぶ光景はまさに博物館。最高の状態を維持する努力により、最高のコンディションで車両の購入が可能だ。
2026/04/28
【1998 シボレー コルベット コンバーチブル】リトラクタブルの美学を貫いた最後のコルベット
「個性的なデザイン、高い整備性、手頃な価格」として、90年代のアメ車をプッシュするガレージジョーカー。紹介するコルベットC5も「推し」の一台だ。流麗なボディシルエット、リトラクタブルヘッドライトという伝統を守り続けながら進化したC5は、名作モデルとして語り継がれている。









