無骨に乗りたいアメリカンフルサイズバンの筆頭ダッジラム

バン

ダッジ

アメマガ2022年3月号

ガレージダイバン

THE PICK UP TEST DRIVE

東京都

ラムバン

フルサイズバン

丸さがあるデザインが個性的で、高い人気を誇るダッジ・ラムバン。2003年に生産が終了したが、今も多くのユーザーが状態の良いラムバンを求め、高品質なモデルの注目度は高い。そうした熱視線を浴びそうな、グッドコンディションの98年型ラムバン・ショートがガレージダイバンに入庫したのでピックアップしていこう!

無骨に乗りたいアメリカンフルサイズバンの筆頭

THE PICK UP TEST DRIVE


1998y DODGE RAM VAN

チョット古い90年代のアメ車が熱いアメ車らしいフルサイズバンは大注目!

個性的なデザインが豊富に存在した90年代のアメ車は今、ジワジワと人気が上昇中だ。少し前までは、微妙に古いとされ敬遠されていたが、今ではその「チョイ古」が逆に新鮮に映り、購入を検討するユーザーが多いのだという。

 

80年代はアメ車の迷走期であり、70年代以前まで遡ると、気になるクルマはあるがメンテナンスを考えると所有する維持費がネックになる。90年代のアメ車は、今では見られない個性的なデザイン、しかも消耗品は今も手に入りメンテナンス性にも優れているとして、再び注目が集まっているようだ。

アメ車特有のカテゴリーでいえば、ピックアップトラックと、フルサイズバンだろう。トラックを日常で使いこなすにはハードルが高いかもしれないが、フルサイズバンは「大きさ」さえクリアできれば、荷物も人も運べ、キャンプなど様々なレジャーでも活躍できるクルマだ。

 

そうした観点から、90年代のフルサイズバンは特に注目が浴びそうな予感。候補はエクスプレス、エコノラインがあるが、丸っこいデザインが当時も人気だったラムバンが最右翼か。03年まで販売されていたため2000年代モデルも存在するが、94年から基本デザインが同じなので、言うなれば90年代デザインだ。

 

ガレージダイバンでは定期的にラムバンを仕入れているが、使いやすさを考慮してショートボディを積極的に扱っている。今回試乗を行なったのは、98年型ラムバン・ショートだ。

 

IMPRESSIONS
気になるサスペンションとブレーキは大きな不満は感じない

ラムバンに限らずフルサイズバン全体で言えるのが、大きさ故の足回りに掛かる負担。ヘタな車両に乗ると、フラつきが治まらず足回りから異音が聞こえてくるが、今回のモデルではそれがなかった。また、ブレーキの制動・フィーリングが鈍いのもラムの特徴ということもあり、中古モデルでは特に注意が必要だが、これまたしっかり止まってくれた。そこさえしっかり確認すれば、安心してアクセルを踏める。しかし見た目以上に出だしの加速があるので、踏みすぎには注意したい。

フルサイズバンの中でも一番のコンパクトモデル・ショート

フルサイズバンの特徴といえば、やはりその全長の長さ。それ故、大きさに躊躇してしまいがちだが、ラムバンには5m未満のショートボディが存在し、チョット短いボディが扱いやすいとして人気のモデルになっている。

 

まずはレンタカーで借りるのもあり

ラムバンの丸みのあるデザインに変わったのが94年。それ以降、最終型の03年モデルまで大きな変更はないが、98年にエンジン・内外装の改良がされ、正式にはマイナーチェンジだが、98年~03年型が第4世代とも呼ばれている。因みに、三角窓があるのが94年~97年だ。

今回の車両はシャシータイプが1500で、いわゆる「ショートボディ」。全長は5m未満で、フルサイズバンのなかでもコンパクトモデル。ボンネットも短く座席位置も高いため、見晴らしが良く運転はしやすい。スタンダードエンジンは3.9ℓV6だが、日本に並行輸入されたモデルのほとんどが5.2ℓV8で、今回のモデルもV8となる。基本的にノーマルのモデルだが、グリーンのボディカラーは純正ではなくオールペンされたもの。2列目用にサイドステップが備わる以外に社外パーツは装着されておらず、15インチのホイールも純正だ。

 

ラムバンは商用ユースのカーゴバンが基本となるだけに、車内の作りは簡素。豪華な装備を求めるならば、数は少ないがコンバージョンモデルを探してもらう選択肢もありだ。とはいえ、必要最低限欲しいETC、地デジナビ、ドライブレコーダー、カロッツェリアスピーカーは備わっている。

現在ガレージダイバンでは、レンタカーとしても利用できるので、まずは一度借りてみるのもありだろう。

ラムバンに設定されていたエンジンタイプは、3.9ℓV6、5.2ℓV8、5.9ℓV8 がある。日本に並行輸入されたモデルのほとんどがV8で、ショートボディには基本的に5.2ℓが搭載される。92年よりマグナムエンジンが採用され、電装系の信頼度がアップ。ただし、ディストリビューター関連が弱点とされるので、ショップで定期的なメンテを依頼したい。ホイールは、今となっては貴重のラムヘッドが輝く純正15インチ。これは捨てずに保管したい。

3列目が設置されていないため、リアスペースはかなりの広さが確保されている。2列目用に設置されたサイドステップは、ノーマルとはいえ車高があるのでかなり重宝する。リアハッチは1枚開きタイプ。

90年代後半の、ダッジならではのインパネデザイン。シートヒーターなど快適装備こそ皆無だが、基本的装備は備わっているので不満はない。他のフルサイズバンに比べダッシュボードが低めなので、前方視界は広い。後付で、地デジナビ・ETC・ドライブレコーダーといったアイテムもしっかり設置されている。

モケットシートの2+3人の5人乗り。2列目はフラットにリクライニングしないなどシンプル構造。経年劣化でヘタることの多い天井はキレイな状態で、もしかしたら過去に張り替えられた可能性もある。フロアにも大きな汚れも見られない。シート類は中古品が多く出回っており、キャプテンシートに交換や3列目設置など、アレンジすることも可能だ。


SPEC

全長×全幅×全高●4892×2001×2024㎜ ホイールベース●2776㎜ エンジン●V8 排気量●5.2ℓ 最高出力●225hp/4400rpm 最大トルク●43.6㎏ -m/3200rpm トランスミッション●4AT


試乗SHOP:GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン東京本店】

所在地/東京都江戸川区一之江8-4-5
TEL/03-5607-3344
URL/http://www.daiban.com/
営業時間/10:00~19:00
定休日/月曜日

東京都江戸川区に車両販売を行なう本店があり、千葉県千葉市に整備&パーツ販売を行なうGDファクトリーがあるガレージダイバン。様々な車種を販売していくなかで、マスタングの販売&カスタムでは多くのユーザーから支持を受けている。

 

マスタングの在庫ラインナップは常に充実しているが、それ以外に店頭に並ぶモデルは個性的だ。高年式の特別モデルから、ヴィンテージモデルまでバリエーションは豊富。

 

GDファクトリー千葉店

所在地/千葉県千葉市稲毛区長沼町208-1
TEL/043-215-3344
写真&文/相馬一丈
アメ車マガジン 2022年3月号掲載

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