【シェルビーF150スーパースネーク】より低くオンロードに特化したスーパースネーク

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アメマガ2023年7月号

華麗なるフォード

ガレージダイバン

東京都

シェルビーF150スーパースネーク

ハイパフォーマンストラックと言うジャンルを築いた、フォード・SVTラプター。そしてフォードは、そのラプターをも凌駕するシェルビー・F150スーパースネークを登場させた。最高出力は、なんと770馬力。並みのスポーツカーでは太刀打ちできない加速を備えた、まさにシェルビーの名に相応しいモデルとなっている。

華麗なるフォード


アクセル全開には、勇気が必要なり 0~100マイル加速は8.3秒を記録

2020 Shelby F-150 Super Snake

フォードのハイパフォーマンスモデルといえば、フォード特殊車両開発チームであるSVT(スーパー・ビークル・チーム)が設計したモデルが思い浮かぶ。その代表作がF150 SVTラプターだ。2010年に登場したラプターは、6.2ℓV8スーパーチャージャーを搭載し411hpを叩きだすなど、ハイパフォーマンストラックの地位を確立。

しかしそれでもまだ、モアパワーを求めるのがアメ車メーカーの向上心…と言うか、悪い癖。なんと今度は、あのシェルビー・アメリカンがチューニングを行なった、シェルビー・F150を16年に登場させたのだ。ラプターは、オフローダーとしてバハレースを勝つためのパフォーマンス仕様だったのに対し、シェルビー・F150は完全な街乗り仕様として開発。

 

搭載するNAエンジンは5.0ℓV8で395hpを発揮し、スーパーチャージャーを搭載する同エンジンでは、最高で700hpにまで向上するモデルも設定。そして年を追うごとに馬力は向上し、ガレージダイバンに入庫している20年モデルでは770hpにまで拡大されている(23年モデルは775hp)。

さらにこのモデル、単なるシェルビー・F150ではなく、ロワードサスペンションを搭載するなど、よりオンロード向け仕様にチューニングされたシェルビー・F150・スーパースネークだ。スーパースネークの称号が与えられるモデルと言えば、スーパーチャージャーなどで武装したマスタングがあり、もはやその存在は伝説級として語られる。そのスーパースネークの称号をシェルビーが与えたということは、いかにこのF150の能力が優れているかが分かるだろう。

 

F150・スーパースネークの特徴は、前述した5.0ℓV8スーパーチャージャー、ロワードサスペンションの他に、ラムエアーフード、ボリュームアップしたカスタムバンパー、シェルビーフロントスポイラー、フロントフェンダーベント、フェンダーフレアエクステンション、22インチホイール、ボーラデュアルマフラー。シートやフロアマットには、シェルビーではなくスーパースネークのロゴが入る。

気になるのはやはり走行性能。とはいえ、100マイル加速が8.3秒という異次元のパフォーマンスは、撮影を行った市街地で理解することは不可能で、アクセル全開にする勇気は到底なかった。その能力をリアルに体験できるのは、購入したオーナーだけかもしれない。

 

今後こんなパフォーマンストラックの登場は、恐らくないだろう。間違いなく、歴史に残るトラックとして語り継がれていくはずだ。

大きな開口部が特徴のラムエアフードは、オフロード仕様のシェルビー・F150と同じだが、肉厚のバンパーグリルとシェルビーフロントスポイラーはスーパースネークの仕様となる。

ボディサイドには空冷効果を高めるサイドベントや、スーパースネークのストライピングが入る。

スーパースネークの大きな特徴であるロワードサスペンション。ホイールはシェルビー専用22インチを履き、ブレーキは6ピストンキャリパー&スリットローターで強化されている。

マフラーはシェルビーのロゴが入るボーラのデュアルタイプになり、リアバンパーもそれに合わせた形状になっているのも、一般的なF150との違い。トノカバーやベッドライナーも標準装備。

搭載するエンジンは、ウィップル製スーパーチャージャーが備わるV8・5.0ℓ。パフォーマンスエアインテーク、カーボンインテークチューブ、ビレットスロットルボディなどでチューニングされ、最高出力は2020年型で770hpを発揮。0-60マイルを3.45秒、0-160マイルを8.3秒で駆け抜ける。なお、同型NAエンジンモデルの設定もあり、そちらは395hpとなっている。

シートはレッドのパイピングが備わるカスタムレザーで、スーパースネークのロゴ入り。ウッドとカーボンパネルがあしらわれたインテリアは高級感が漂う。ビレットレーシングペダルもスーパースネークの仕様。


THANKS:GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン】
TEL:03-5607-3344


PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン2023年7月号掲載


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