メキシコ生まれの特別なダッジ。絶対的レア車ラム顔のSUV
人とは違うクルマを求めレア車を探す読者も多いだろうが、90年代のSUVで間違いなくレア車といえるのが、二世代目のラムトラックの顔でSUVとなるダッジ・ラムチャージャーだ。
基本はラムトラック、消耗品は流用可能
2001y DODGE RAM CHARGER
もしかしたら、シルエット的に初代ダッジ・デュランゴと間違うかもしれない。しかしフェイスをよく見ると、二代目ラムトラック。ラムトラックをベースにSUV化したのが、ダッジ・ラムチャージャーだ。レアなアメ車は数あれど、この型のラムチャージャーはかなりのレア車として名高い。なにせ、「アメリカ」にはそんなSUVは存在しないのだから。
ラムのSUV版であるラムチャージャーは、74年に初代が誕生し北米でも販売。しかし、94年デビューのラムトラックをベースにする三代目(99~01年)は、当時のダイムラークライスラー・メキシコ工場で生産されるのだが、諸事情により北米で販売されることは最後まで叶わず、メキシコのみで販売されていた。
北米から車両を仕入れることがほとんどの日本では、当時ですら入手困難だったのは言うまでもない。噂によれば、これまで日本には数十台しか輸入されていないという話もあり、現在購入しようと思うと、いかに大変かは想像できるだろう。
しかし朗報だ。過去にガレージジョーカーが販売した、最終型の01年型ラムチャージャーが出戻りで入庫したのだ。入庫ホヤホヤで細かい修復が必要な部分も見受けられるが、完成を気長に待つ猶予はないだろう。なにせ、現在日本で販売しているラムチャージャーはこれ一台なのだから。
全長×全幅×全高:5036×2000×1939mmとなり、同世代のシボレー・タホ(4ドア)と比べると全長はやや短い。だが、2ドアのSUVとしては最大級だ。
ホイールはデイトナブラックの16インチ。タイヤはBFグットリッチ・オールテレーンT/A(275/70R16)を組み込む。
搭載するエンジンは5.9ℓV8。最高出力245hp、最大トルク46.2kg-mを発揮する。メキシコ産といえど、ベースエンジンはラムと同型だ。
インパネデザインはラムと全く同じで、オプションのウッドパネルを装着。フロントは折り畳み型ベンチシート。インパネ周辺に破損している部分もあるが、こうしたパーツもラムから流用できる。
ラムの荷台にシェルを取り付けた簡易的な構造ではなく、しっかりとしたSUV構造。ラゲッジスペースには横向きのサードシートが備わる。セカンドシートは前面に倒れフラットになる。
GARAGE JOKER【ガレージジョーカー】
TEL:0479-25-7740
HP:https://www.garage-joker.com
Photo&Text:相馬一4
アメ車マガジン 2023年10月号掲載
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