日本に2台だけ存在する 激レアなH1フリート
アメ車の中で、確固たるカテゴリーを形成するピックアップ。そのサイズ感やヘビーデューティ性に魅力を感じる人は少なくない。だがスカイオートが在庫するH1は、どんな道も走破できる究極のトラックと言えるだろう。
WE LOVE PICK UP TRUCKS
乗車定員はわずか2名!だがその可能性は無限大
2003 HUMMER H1 2DOOR Fleet
アメ車のピックアップトラックといえば、ラダーフレームを採用したSUVと共通設計されたモデルがほとんど。大きなボディサイズのお陰で、乗用車かそれ以上の居住性を備え、しかも様々な荷物が積載できるデュアルキャブが一般的。もちろんシングルキャブも存在するが、それらは基本的にスタンダードなグレードで、ビジネス(現場系のお仕事)で活用されることが大半だ。
それに対して紹介するH1の2ドアフリートは、ビジネスシーンと言うよりももっとヘビーデューティな雰囲気を匂わせている。H1がデビューした直後に一時期生産されていたが、この車両は2003年にわずかに製作されたうちの1台。装備などはいわゆる後期型に属しており、搭載エンジンは6.5ℓのディーゼルで、やや乗用車的になったインパネを採用。外装関係を見てみると、基本的には4ドアハードトップと大きく変わらないが、キャビンが短縮化。リアドアが存在する筈の部分はパネルで塞がれており、さながら軍用車のハンヴィーのような物々しい雰囲気を漂わせている。
ちなみにスカイオートの村上社長によると「後ろのルーフがないので、SUVモデルと比較すると400kgほど車両重量は軽くなっていますね。決して良くはないけれど、軽い分だけ燃費が向上していると感じますね」とのこと。なお燃料タンクはメインとサブの2つを装備しており、満タンにすればかなりの航続距離を実現する。
ピックアップトラックとして考えた場合、気になるのはそのベッド部分。フェンダーアーチの張り出しがかなり大きいが、それでもかなり広くしかもフラットな形状となっているので、様々なギアを積載可能。オーバーランドスタイルにアレンジすることはもちろん、牽引装置を搭載してフィフストレーラーを牽引するのもお手の物。まさにユーザーの工夫次第で、どの様にでもアレンジできる。2人しか乗れない本気のオフロードトラックは、究極の贅沢な乗り物かもしれない。
ヘッドランプがLEDに変更されている以外、外観はノーマル状態をキープ。前オーナーが車庫保管していただけに、20年以上前のクルマとは思えないほどの美しさを維持している。ちなみに走行距離はわずか3万km程度だ。
広くフラットな荷台を装備。長尺物やかなり大きな物を積載できる。ちなみに最大積載量は1450kgと、ハイラックスの約3倍!
6.5ℓのV8ディーゼルターボを搭載。エンジンの手前に見えるコンプレッサーを作動させることで、タイヤ内の空気圧を調整可能だ。
四輪独立懸架方式のサスペンションだが、ハブリダクション構造の採用で、406mmというケタ違いの最低地上高を確保。ブレーキディスクはボディ中央にあり、空気圧調整装置に対応したCTISのホイールを装着する。
各部のスイッチや、オーディオ&エアコンベントのレイアウトが後期型で変更。前オーナーの好みでグレーの内装部分に、ブラックのレザー調シートで装飾を施す。座席後方に空間があり、少しはリクライニングが可能だ。
THANKS:SKYAUTO【スカイオート】
TEL:048-976-1235
https://www.skyauto.co.jp/
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2024年6月号掲載
最新記事
2024/12/03
アメ車&ドイツ車を専門に扱う日本有数の解体ショップ【T&K インターナショナル】
MAINTENANCE of AMERICAN CARS
解体屋ならではの迅速な対応でアメ車乗りをサポート
2024/12/02
激レア!フルウィンドーのダッジスポーツマンの愛らしさ
いつかはウェストサイドなローライダー!そんなイメージを抱きがちなDJではあるが、本国では意外とそうでもなかったりする。現地で見たリアリティ溢れるカーカルチャーを、日本でサラッとこなすナイスガイを直撃!
2024/11/29
【ファニーガレージ】クルマ全般に精通しており、頼れるアニキのような存在!
自動車メーカーやアメ車専門店など、様々な経歴を持つファニーガレージ代表の森 博章さん。アメ車専門ではないが、常にユーザーに寄り添ってくれる、真のモータースと呼ぶのが相応しいお店だ。
2024/11/28
【GMCラリーSTX】真鍮&ウォールナットとGMCラリーのコントラストが映える
モノ選びは直感。既製品で存在しない物は作ってでも納得のいくモノを愛用したい。そんなこだわりの強いオーナーに好まれるビンテージバン。飾り過ぎはナンセンス。ありのままを受け入れる余裕が魅せる“濃い目のバンライフ”。