JL&JKが強力レスポンスアップ! 全域トルクフルな走りにシビれる

スパルタンなイメージ漂うJeepラングラーJL&JKだが、現代のクルマがそうであるように、高度な電子制御されたパワーユニットが採用されている。それを逆手にとってチューンアップしてやろうというアイテムが「スロットル・コントローラー」。その効果は?
トルクバンドが広がり、かつ太くなったフィール
THROTTLE CONTROLLER
(スロットルコントローラー)
ヘルキャットやバイパーなど、ハイパフォーマンスなアメリカンスポーツカーのカスタム&チューンにもディープなノウハウを披露してくれる「ジャパン・レーストラック・トレンド」が、ジープのために熱いチューニングアイテムをリリースしてくれた。それが『スロットルコントローラー for ジープ』だ。
最近はジープに限らず電子制御スロットル、つまりアクセルとスロットルが機械的につながっているわけではなく、アクセルの踏み量をセンサーが検知して、コンピューターがエンジン制御を行なうという方式が一般的に採用されている。このため、とくにJKラングラーの時代はアクセルレスポンスの悪さが指摘されたのだが、このスロットルコントローラー(通称〝スロコン〞)はそれを改善するだけでなく、さらにアクセルレスポンスを向上させることで、走りのクオリティをスープアップする、というものなのだ。これは試してみるしかない!
てなわけで実装したのは18年型JLラングラー、3.6ℓV6搭載で、トランスミッションは6速MT。ちなみにタイヤは35インチのマッドテレーンを履いている。装着作業はレーストラック・スタッフの吉田萌さんにお願いしたが、イージーに装着できるのも、スロコンの魅力だ。
いよいよ実走。走行モードは3つ(パワー1、パワー2、エコ)選べるが、もちろん最強モードの〝パワー2〞をチョイス。すると、トルクの立ち上がりが強烈すぎて、MTだと扱いが難しくなる。1速ではたちまち吹けきってギクシャクしてしまうのだ。これはむしろATの方が相性は良さそうだ。たぶん強烈な発進加速を味わえることだろう!
しかしスピードに乗ってからは、トルクバンドが全速度域、全回転域に広がっているのが印象的だ。いつもなら4速まで落とさなければならない高速道路の登坂も、5速のままグイグイ加速! 一般道で交差点を曲がる時も、いつもなら3速だが4速のままOK、エンジンが粘ってくれる感じだ。うーむ、この効果。どうやらATのほうが、より強烈に感じられそうだ!
COMPONENT FITTING METHOD /取り付け方法
取り付けは吉田萌が担当します!
JLラングラーは電子制御スロットルを採用しているので、アクセルペダルの踏み込み量をセンサーで検知してCPUがエンジンを制御する。アクセルペダル上にセンサーとCPUをつなぐカプラーがある。
スロットルコントローラーはアクセルペダル上部のカプラーに割り込ませるように装着する。作業はまず、運転席の足もとの、アンダーパネルを外す。ボルト留めではないので、力を入れて外そう。
アンダーパネルを外すと作業はスムーズに行なえる。アクセルペダル上部の純正カプラーを外す。フックをつまみながら、やはり少し力が必要かも。ホントはケガ防止のためグローブ着けて、がオススメ。
スロットルコントローラー本体には、カプラーが2つ。これをそれぞれ純正の電子制御スロットルの配線に割り込ませるのだ。専用になっているので、どちらをどちらにハメるのかはすぐ分かる。
電子制御スロットルの純正カプラーに、スロットルコントローラーを割り込ませた状態。配線は室内のみでOKで、エンジンルームに配線の必要はない。本体とスイッチの設置場所を考えよう。
スイッチは運転席手元のパネル部、左手で操作のしやすい場所を選んだ。ステアリングコラムの横から引き出せるので、配線が見た目にも運転にも、ジャマにならないで済む場所なのだ。
スロットルコントローラー本体は5×5cmほどの平たいボックス。運転席アンダーパネルの内側にはそれなりのスペースがあるので、設置場所に困ることはなさそう。強力な両面テープで固定する。
スロットルコントローラーの設置には、配線のよじれや、純正の各種配線の絡みがないこと、アンダーパネルをはめた時にほかの機器の干渉がないことなどを確認しながら場所決めをしていこう。
手際よく装着作業を進めていく吉田さん。「DIYに慣れた方なら、ご自分でも簡単に取り付けられますよ!」とのこと。いえ、吉田さんに取り付けていただきたいのです! え? 指名料が必要?
装着作業が終了。配線の処理の美しさ(カバーで見えなくなってしまうけど)、装着の確かさなど、さすがプロの作業! ただしカバーをする前に、コントローラーの初期設定を行なっておこう。
製品の説明書にしたがって、コントローラーの初期設定を行なっていく。スイッチを押す回数、アクセルの踏み込み量(エンジンはかけずイグニッションだけON)など、ちょっと複雑なので注意。
RACETRUCK
THROTTLE CONTROLLER
for Jeep
アクセルセンサーのアクセルペダル側と車両側を繋ぐカプラーの間に割り込ませるように装着。スイッチをONすると、街乗りでストレスのない「パワー1」、強烈な加速を体感できる「パワー2」、燃費重視の「エコ」という3つの走行モードに切り替えられる。スイッチをOFFにすればノーマルモードも使用できるので、実質4モードが選べる。対応車種はJL&JKラングラーと、他Jeep車もOK。今回はMT車に装着したが、むしろAT車にオススメだ。
PRICE
¥41,800(税込、商品のみ)
¥55,000(税込、取付工賃込)
オプション・エコモード ¥1,650(税込)
THANKS:JAPAN RACETRUCK TRENDS
TEL:03-5661-3836
HP:https://www.racetruck-trends.co.jp/
PHOTO:Tomo's PHOTO
TEXT:高坂義信
アメ車マガジン 2025年3月号掲載
最新記事

2025/06/20
奥さんに内緒でプチカスタムマフラーエンド交換【PATRIOTを購入した話 ④】
軽自動車を愛車にする編集部カズの奥さんが、「軽じゃ友達と遠出できないから違うクルマに乗りたい。小さくて個性的なアメ車って無いの?」との発言からスタートしたクルマ探し。数ある候補から購入を決めたのはジープ・パトリオット。基本的にノーマルだが、やっぱりカスタムしたくなってきたのでピットインアクツへGO!

2025/06/18
【ダッジ チャージャー SRT8】アメ車界隈でもスタンス系が盛り上がってほしい
スポーティー系からフルサイズトラックまで所有してきたが、一貫しているのはシャコタンスタイルが好きだということ。タンドラをシャコタンフォルムにと計画したものの、それならチャージャーの方がと勧められて理想へと近づける。

2025/06/16
クルマのサビ対策に最適な逸品、電子サビ防止装置「ラストストッパー」
集中豪雨や台風、そしていよいよ本格化する融雪剤散布シーズンの到来など、クルマにとって過酷な環境である日本。これらが原因で発生したサビはクルマにゆっくりとダメージを与えていくため、サビを発生させないことが何よりの対策だ。科学・化学的に証明された理論を応用して、サビを電子の力で抑制するのがこの「ラストストッパー」なのだ。