もっとも輝いていた頃のゴージャスなアメ車たち

ビンテージ

GORGEOUS 60's

アメマガ2019年10月号

絢爛たる60年代


GORGEOUS 60's 絢爛たる60年代

1964 Chevrolet Chevelle、1964 シボレー シェベル
アメリカが、そしてアメリカ車がもっとも輝いていた1960年代。この60'sには誰もが知る名車が誕生したり、すでに存在していたクルマも深化していったり、マッスルカーが登場したりと、まさに華やかな時代だった。今回は存在感はもちろん、スタイリングやポテンシャルなど総合的にも不動の人気を誇る60年代のアメ車の魅力に迫ることにしよう。

先進的なスタイリングと高いポテンシャルが魅力の60'sカー

1908年にT型フォードがリリースされたことによって、自動車が一般に広く普及して以来、アメリカは自動車産業において圧倒的な存在感を示してきた。

100年のアメ車史の中には、時代の変化に応じて様々なタイプのモデルが誕生し、モータースポーツと連動して、ホットロッドやカスタムなどのモーターカルチャーも発展し、アメリカを象徴する文化の一つとしても、深く根を下ろしている。そこでは様々なトレンドやスタイルが存在し、それに応じてベースとなるモデルの人気も変動する。

カーホビーの頂点ともいえるロッド&カスタムでは、改造車の領域を越えたコーチビルドカーとして、ゼロから全てを構築する壮大なプロジェクトも珍しくないが、それでもデュースこと32年型を筆頭とする戦前のフォード車が主流。時間の経過とともに、ビンテージの基準も、ファンの世代も移行しており、近年では90年代も堂々とビンテージの仲間入りをしている。

実際に四半世紀が経過しており、当時は当り前のように存在したポピュラーなモデルでも、現存数が激減し、現在だからこそ、魅力的に映ることも多い。それぞれの時代のトレンドが、モデル自体に色濃く反映されているだけに、フィフティーズ、シックスティーズ、セブンティーズといった具合に、10年単位による年代ごとに明確なスタイルがある。

そのため、アメ車ファンというと、そもそもアメリカンカルチャーのファンになり、その延長としてクルマもアメ車を求めるというケースも多い。楽しみ方のスタイルが多様化する中でも、60年代のアメ車は、スタイリング、ポテンシャル、現在を基準にした性能や信頼性、さらには、維持する上でのパーツ供給も含め、総合的な魅力で不動の人気となっているのだ。

豪華さを極めた50年代から、より先進的なスタイリングと高いポテンシャルがポイント。60年代といえば、月面着陸を達成するなど、宇宙開発が盛んだったため、工業製品をはじめ、ファッションや玩具においても宇宙や未来を意識したものが目立つ。シックスティーズカーには50年代よりも現実的ながらも、当時ならではの仮想未来感に、現在見ると特有のレトロフュチャーなスタイリングが魅力的。

そして、モータースポーツが観戦から参戦へとみじかになり、「マッスルカー」も誕生した。エアコンなどの快適装備も標準化され、1台のクルマとして、現代でも通用する高いポテンシャル、信頼性、耐久性においても理想的と言える。


70年代ではマスキー法の制定によって非力化が進み、80年代は、より経済性が重要視されていくだけに、自由度の高いスタイリングにしろ、クルマそのものの乗り味を楽しむ上でも、シックスティーズカーが最も魅力的と言えるのだ。

年式が古い割には、そもそもの出荷数が多いこともあり、比較的現存数が多く、メカニズムを共有するなど、設計の面でのメリットが大きい上に、人気が高いこともあり、リプロダクションパーツや、アップグレードパーツが充実しているのもポイント。

ルックス、性能ともに、現代でも通用するだけに、ストックでレストアしても楽しめて、アップグレード品においては、コンプリートシャシーまでリリースされていおり、最新のGTカーと肩を並べるレベルで楽しむことも可能なのだ。

1961 Buick LeSabre “Moonblessing”(ビュイック ルセーバー)

1961 Buick LeSabre “Moonblessing”、ビュイック ルセーバー

記事の詳細を読む


1964 Chevrolet Corvette STING RAY(シボレー コルベット スティングレイ)

1964 Chevrolet Corvette STING RAY、1964 シボレー コルベット スティングレイ

記事の詳細を読む


1966 Pontiac GTO(ポンティアック GTO)

1966 Pontiac GTO、1966 ポンティアック GTO

記事の詳細を読む


1966 Buick Riviera Gran Sport( ビュイック リビエラ グランスポーツ)

1966 Buick Riviera Gran Sport、1966 ビュイック リビエラ グランスポーツ

記事の詳細を読む

1965 Ford Mustang(フォード マスタング)

1965 Ford Mustang、1965 フォード マスタング

記事の詳細を読む

1964 Chevrolet Chevelle(シボレーシェベル)

1964 Chevrolet Chevelle、1964 シボレーシェベル

記事の詳細を読む


Text & Photos|アメ車MAGAZINE
アメ車マガジン 2019年 10月号掲載


最新記事


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2024/07/24

アニメを見て惚れたマスタング、今では押しも押されぬ爆速女子へ

クーペ

フォード

名探偵コナンに登場したマスタングに惹かれてカーボックスを訪れたオーナーさん。一番ド派手なエレノア仕様を選び、チャレンジャー・ヘルキャットに乗る旦那様は走りで負けたくないライバルだ。

2024/07/23

仮契約までしたけどLBスタイルに惚れて変更【ダッジチャレンジャー】

クーペ

ダッジ

過去2回、LBワークスで武装したチャレンジャーに乗ってアメマガ主催イベントamZに参加したみっちさん。軽自動車が長年の愛車だった彼女が、初めてのアメ車としてチャレンジャーを手にするストーリーとは。

ランキング


2024/07/26

物静かな青年が次第に豹変、マスタングにもっと刺激が欲しい!

クーペ

フォード

燃費が…維持費が…。マッスルカーに憧れを持つも、アメ車へのネガティブな思いが強く決断できずにいたオーナーさん。そんな彼が、彼女の後押しによって購入を決めるのだが、次第にアメリカンマッスルの魔力に染まり豹変していく。「音も見た目も刺激が欲しい!」

2024/07/25

ポストビンテージバンの大本命として人気高騰中【シェビーバン ビュービル】

バン

ビンテージ

シボレー

70年代の丸目を筆頭に、フルサイズバンの中でも80年代までの個体がビンテージバンとして人気を博してきた。しかし紹介する個体の様に90年代中頃まで基本コンセプトは変わらない。むしろ熟成された最終モデルこそベストバイ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger