ウシオオートモービルに入庫して大幅に進化した令和版フェイススワップを敢行!

メンテナンス

EVERYDAY with GMC JIMMY

アメマガ2021年11月号

ジミー

ウシオオートモービル

仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

EVERYDAY with GMC JIMMY


仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

地肌を半分露わにした姿、もはや昭和のヒーロー物「キカイダ―」の如し(笑)

39インチ履きで2.1mの壁、超える? 超えない? どーすんのって盛り上がった前回。実はそれ以前に問題を抱えつつも、修復よりもリフトアップを優先してしまったのが本音。実は10年以上前に作業したフェイススワップが寿命を迎えてご臨終寸前…。そこで再びウシオオートモービルに入庫して大幅に進化した令和版フェイススワップを敢行!


K5でなく、あえてのGMCジミー【1987 GMC JIMMY】


ファイバー成型では限界、怒涛の再生計画を一挙公開

石井のジミーと言えば最終モデルなのに丸目ってところがアイコン。実はこの丸目製作を行なった時は29歳。今や40代となった年齢からも想像がつくとおり、17年間ジミーを愛用している。「まだ乗ってるん!?」「しぶといなー」「好っきゃなー?」なんて言葉も、もはや褒め言葉。多少のガタはご愛嬌とさえ感じてしまう程沼にハマってしまった。しかしさすがにボンネットのおハゲちゃんだけはどうにかしたい。

DSC_9057

頭髪のハゲと同レベル、いやそれ以上にお恥ずかしい。幸い車高が高いので、対向車からもボンネットは見えにくく「ハゲとるやないかーい」的なツッコミはなかったものの、運転席から見えるその姿は、昭和のヒーロー「キカイダ―」そのもの(笑)。

 

さすがにこれはヤバいなと長期入院覚悟でウシオオートモービルに相談。飯塚氏は開口一番に「昔の自分はここまでしかできなかったんやな…」と嘆いたが、僕にとってみれば「いや、普通に考えてここまでやってくれるお店ないっす!」と改めて感謝。ボンネットの造型やグリルのフィッティングは既に大満足だったので、そのまま補修かと思いきや、「もっかい1から作らせてくれへん?今やったらもっと良いのができる!」と頼もしいお言葉。心の中で「知ってるー?」と叫びつつも常に忙しそうなので遠慮してきたが、いい機会なので心機一転お色直しを決行!


DSC_9043 IMG_8240

ラジエターサポートの全幅も異なり、グリル形状に合わせてボンネット先端が大きく張り出したデザインとなる70年代後期の丸目フェイス。当時はウレタンとFRPで成型したものの、エンジンの熱でファイバーと鉄が分離。クラックした箇所からジワジワと侵食されて鉄板の錆びが長い年月を経て進行。

 

新たに作ったファイバー部分の裏側を見るとその原因は明白。ちょっと塗装が割れたくらい大丈夫! と放置しすぎたことで結果的に取り返しがつかないレベルまで腐食させてしまった。

IMG_9220 IMG_9222 IMG_9225 IMG_9226 IMG_9230 IMG_9233 IMG_9231

ボンネットを全剥ぎして裏骨も外して、錆びている部分をすべてリフレッシュ。純正のボンネットからナチュラルなアールで先端の板を曲げて合わせていく。

 

付き合わせ溶接のためボンネットを切断してピンで固定し、両サイドとセンター部分の左右4つに下側の板の5枚を溶接して繋ぎ合わせる。重ねて溶接するとブラインドが発生し、後で叩いて修復も難しいのでTIG溶接による付き合わせ溶接。

 

むしろウシオオートモービルではこれがスタンダード。その後ハンマー&ドーリーで狙いどおりのアールへ調整して整える。


IMG_9218

ボンネット補修に続き、車体側のモール取り付け部分も再び製作。L曲げの板に穴が開いた単純構造に見えて緩いカーブがかかったデザインのため、ワンピースで製作するのは至難の技。そこを松本氏がレーザーで切ってブレーキで追って、クラフトフォーマーでナチュラルなカーブラインを造型。

IMG_9236 IMG_9242 IMG_9247

ボンネットを開けなきゃ見えない部分で、開けて見ても溶接跡すらないレベルなので気づいてもらえないかも。そんな部分までこだわりを持って作業に勤しんでくれるウシオオートモービルの2人に感謝感激雨嵐。で実際、言われるまでホントに気が付きませんでした(笑)。

DSC_1228

実は前回記事で39インチ履きした時もローアングルに徹して、ボンネットが見えない様に工夫を凝らして撮影していたが、やっと堂々と自然な目線で撮れるようになった。

 

買ってポン付けでどうにかなる代物ではなく完全ワンオフ一点物だけに、お値段を聞かれると引かれる金額かも知れないが、カスタムってそもそもこうしたこだわりの連鎖であって、市販品に換装する作業はドレスアップじゃないかなと。何だかクルマもアングルも、言動までもすべて上から目線ですみません(笑)。

 

でも今回改めてそう感じた次第であり、ショップ(作る側)とオーナー(乗る側)の信頼感ってすごく大事だなと確信した。

DSC_1225


自粛期間中の「おうち時間」を利用してリフレッシュ!GMCジミー

一筋縄ではいかないリフトアップ計画が一歩前進!GMC・ジミー!

タイヤ直径約1m!ダンプトラックとほぼ同等のサイズ感でワイルドライドを堪能


USHIO AUTOMOBILE【ウシオオートモービル】

大阪府八尾市上尾町2-26
TEL:072-996-1484
HP:http://www.ushio-2k.com
営業時間:AM10:30~PM8:30
定休日:水曜日

CADデータと同様のカットが可能になるCNCレーザー加工機を新たに導入し、鉄やステンレス、アルミの複雑な加工に対応。写真のグラマンの様に、純正と見分けがつかないレベルのフェンダーを再生することも可能だ。正確な切断を短時間で行なえて、データを保存しておけば数年先に万が一補修が必要になった際もまったく同じ物をカット可能。職人の巧みな技術も去ることながら、本国ではスタンダードとなりつつある最新機器の導入も抜かりない。


Photo &Text:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 11月号掲載

関連記事

RELATED


自粛期間中の「おうち時間」を利用してリフレッシュ!GMCジミー

仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

第一の課題はこのエアバッグランプ点灯を解消することだ【REFRESH PROJECT】

CHEVROLET TAHOE

2018年末にDIY塗装したラプターライナートップ、今回はプロにお任せでお色直しでオールホワイトトップ化

仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

クルマのサビ対策に最適な逸品、電子サビ防止装置「ラストストッパー」

集中豪雨や台風、そしていよいよ本格化する融雪剤散布シーズンの到来など、クルマにとって過酷な環境である日本。これらが原因で発生したサビはクルマにゆっくりとダメージを与えていくため、サビを発生させないことが何よりの対策だ。科学・化学的に証明された理論を応用して、サビを電子の力で抑制するのがこの「ラストストッパー」なのだ。

マザーズは、トータルカーケアブランドでとして確固たる地位を獲得している

世界最大規模の自動車パーツショーであるSEMA SHOW 2024に出展したマザーズ。伝統を踏襲しながら革新を続けるマザーズは、トータルカーケアブランドでとして確固たる地位を獲得しながら世界中にファンを広げている。

 

最新記事


2025/12/18

若い世代にも手が届くチャレンジャーR/Tをベースにカスタム

クーペ

ダッジ

独創的なボディパーツを提案し、唯一無二の世界観を創造するLUXZのEDGE CUSTOMS。13年間掛けて現在の境地に辿り着いたが、その始まりとなるのがこのM-LINE となる。

2025/12/16

【キングオブカスタム2025】2日間に及ぶ大イベント!北海道最大級のカスタムショー!

イベントレポート

KING OF CUSTOM 2025
北海道 えべつRVパーク
2025.08.23.24

2025/12/11

【ジープオーナーズミーティング】Jeepがあるから楽しい。仲間といればもっと楽しい!

イベントレポート

Jeep owner's meeting in SAGA vol.3
佐賀空港グランド

2025/12/09

【WHAコーポレーション】ユーザーと一緒になって、ジープを楽しむ専門店!

SUV

ジープ

ショップ

日本国内でジープは正規販売されているが、アメリカ仕様は日本にないボディ色やエンジンなどがラインナップされる。正規輸入車は確かに乗りやすいが、それを差し引いてもUSモデルに乗りたい人たちが、WHAコーポレーションの扉を叩く。

ランキング


2022/07/25

フルモデルチェンジしたタンドラは常識を覆す快適な乗り味を手に入れている

ピックアップトラック

逆輸入車

IMPRESSION
2022 TOYOTA TUNDRA 1794 Edition TRD Off-Road Package

2025/12/18

若い世代にも手が届くチャレンジャーR/Tをベースにカスタム

クーペ

ダッジ

独創的なボディパーツを提案し、唯一無二の世界観を創造するLUXZのEDGE CUSTOMS。13年間掛けて現在の境地に辿り着いたが、その始まりとなるのがこのM-LINE となる。

2022/06/06

究極の選択!トヨタのSUV&トラック「タンドラ vs セコイア」魅力対決

ピックアップトラック

SUV

逆輸入車

トヨタの”アメ車”といえば、二大巨頭である「タンドラ」と「セコイア」。このSUVかピックアップは甲乙つけがたく、どちらを購入するか迷ったことがある人も多いのではないだろうか。そこで、今回はタンドラ&セコイア専門店であるコロンブスに協力を得て、二つの魅力をしっかり検証していこう!
Text & Photos|アメ車MAGAZINE編集部

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger