本国ではかつてステーションワゴンこそファミリーカーの定番だった。

ステーションワゴン

ビンテージ

OTHER

オールズモビル・カスタムクルーザー

BUBU阪神

THE VINTAGE

兵庫県

アメマガ2022年4月号

オールズモビル

1984 Oldsmobile Customs Cruiser

THE VINTAGE


1984 Oldsmobile Customs Cruiser

マダムの日常の足として普段使いしていそうな品の良さに惚れる

日本のファミリーカーと言えばミニバン。しかし、本国ではかつてステーションワゴンこそファミリーカーの定番だった。送迎からショッピングなど、日常使いで便利なワゴンの魅力を改めて振り返りながら、いかにビンテージ入門用として優れているかをリポート。

80年代を象徴するモダンなスタイリング!

アメ車のステーションワゴンと言えばカプリスワゴン、ビュイックロードマスターワゴン、エレクトラワゴン、それにワンサイズ小さいマリブワゴンやリーガルワゴンと、90年代中盤までは比較的多くのワゴンが各メーカーからリリースされていた。しかし2000年代に入るとキャデラック・CTSワゴンやダッジ・マグナム、300Cツーリングなどが残るのみとなり、GM系は時代の流れなのかSUVやクロスオーバーがその後継となり、ステーションワゴンは過去の産物の如くラインナップから消えてしまった。

1984 Oldsmobile Customs Cruiser

紹介するオールズモビル・カスタムクルーザーを見てみると、低くて長いフォルム造型美は筆者の様に昭和生まれからしてみると、一世を風靡したマークⅡバンやセドグロワゴンの様で懐かしい。まるでマークⅡバンの兄貴分の様なスタイリングに惚れ惚れしてしまうほどだ。ちなみにこのクルマは、BCDスタッフがカリフォルニアのオーナーから直接買い取った個体。フルオリジナルで丁寧に乗られており、当時物の純正オーディオをストックするインパネの状態やブラウン基調のインテリアもモデルイヤーの割にはグッドコンディションを維持。ベンチシートに4速コラムATはスパルタンに走りを楽しむマッスルカーとは一線を画す“脱力系”で、まったりと郊外を走らせたり波乗りやアウトドアの足として楽しむのに最適なキャラクター。

 

セカンドシートを倒すと昨今の様なシート部分の凹凸が煩わしい名ばかりのフラットではなく、完全フルフラットの広大なラゲッジスペースとなり、セミダブルサイズの布団を敷いて寝ても有り余りそうな広さを誇る。また、リアゲートは横開きとなるがスライディングパワーウィンドーなので、狭い駐車場で荷物を出す時も難なくこなせる優れもの。ロングのサーフボードをここからチョイ出しして走れば、カリフォルニアやハワイのローカル気分も味わえる。

1984 Oldsmobile Customs Cruiser

もちろんサーファーじゃなくても、ミニバンやSUVとは異なるワゴンならではのマイルド&メローなドライビングフィールは、昨今の自動車では味わえない面白さが満載。パワステ、パワーウィンドーなど、いわゆるフル装備が何不自由なく付いた“次世代ビンテージの大本命”として、ぜひとも有力候補に加えて欲しい一台だ。

DSC_7557 DSC_7591 DSC_7586 DSC_7581 DSC_7665

同年代のマリブワゴンやカプリスにも採用される角目ながら、オールズモビル特有の個性的なグリルデザインとボンネットマスコットが実に個性的。センター部分にマークのアクセントをあしらったスクエアなテールレンズやクロームのルーフラック電動で開閉するリアゲートウィンドーも好感度大!

DSC_7597

V8の5.0Lを搭載して4速AT×FR駆動の組み合わせとなる。サスペンションも柔らかくフルサイズボディをユッタリと流す感覚が似合うキャラクターだ。

DSC_7606 DSC_7627 DSC_7632 DSC_7621 DSC_7615

90年代より80年代、70年代と古くなればなるほどにアンティークな印象が強まるインテリア。84年型はちょうど70 年代を色濃く残したインテリアデザインであり、シートの形状やドアノブ、メーター周りなども実に味わい深い。ゲートはパワーウィンドーなのにその他が手動巻ってところもユニークだ。むしろクルクル回して開ける窓を楽しんでほしい一台!

DSC_7639 DSC_7637

まさにドア感覚で開閉するリアゲート。かつて5ドアワゴンと呼ばれていたことも頷ける。フル乗車でも余裕のラゲッジスペースは、セカンドシートを倒すことでさらに広大なスペースを確保できる。これだけ広ければアウトドアギアもたくさん積めるし、今流行りの車中泊なんかも十分に楽しめる。

1984 Oldsmobile Customs Cruiser 1984 Oldsmobile Customs Cruiser


BUBU HANSHIN【BUBU阪神】

TEL:06-6427-5151
HP:www.bubu.co.jp
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2022年4月号掲載

関連記事

RELATED


ベルエアを手にした10年前から徐々にフィフティーズの世界観に興味を持ち始めた

クルマを通じてその年代の音楽やファッションに興味を持つことは割と多い。だけど何もかもがその年代色に染まるなんてことはかなりレア。紹介するオーナーは夫婦揃ってロカビリー!ファッションからカルチャーまでフィフティーズの虜に!

オールズモービルのスーパーマッスルカー、ハースト/オールズ!

シニア向けで落ち着いたラグジュアリー指向の“オールズモービル”をグルービーな若者向けの“ヤングモービルズ”として仕立てたスーパーマッスルカー、ハースト/オールズ!GM社内規約400ci以内を超える455ci搭載も特別モデルならでは!

年々上昇傾向にあるビンテージトラックの大本命シボレーC-10はオリジナル志向高めが肝

ジーエム祭
'72 CHEVROLET C-10 CHEYENNE

独特なスタイリングが魅力的な、セミファーストバックなハードトップのデルタ88

1966 Oldsmobile Delta 88 Holiday Coupe

SNSで見つけた赤いスクエアボディのサバーバンに惚れて即決!

クルマとの出会いは一期一会。何気ないスマホの画面からでも〝ビビッ〟と来たらそれも運命。直感と個性を大切にするオーナーの意外な職業とクルマのギャップ! こうあるべきといったイメージを押し付けること自体がナンセンスだ。

 

最新記事


2023/06/02

-フリースタイルで行こう- #26 1/24ダイキャストモデルの世界

コラム

2023/06/01

北海道BUBUが展開するジープ札幌東は、クルマを購入するだけのお店ではない。

ジープ

ショップ

SUVは色々あるけれど、やっぱり四駆の代名詞と言えばジープ。そんなユーザーが日に日に増加しているが、北海道ブブが展開するジープ札幌東は、クルマを購入するだけのお店ではない。

2023/05/31

攻めの姿勢を貫くモンスターマシンシェルビーGT500の魅力とは

クーペ

フォード

2014年モデルを最後にシェルビーGT500のリリースが一旦は途絶えたものの、6年間の空白を経て復活を遂げた最高峰モデル。攻めの姿勢を貫くモンスターマシンの魅力とは?

2023/05/30

マグナム&300Cをベースにするフェイスリフト。

ボディワーク

ガレージジョーカーで今、プロジェクトが進行中だ。それが、マグナム&300Cをベースにするフェイスリフト。手始めにお互いのフェイスを入れ替えたモデルを披露するが、最終的にあの人気モデルのフェイスを移植する予定だ。

ランキング


2019/11/30

アイスチャージャーは2017年に公開されたワイルドスピード8に登場した車両だ!

クーペ

ダッジ

#F8 DODGE ICE CHARGER

2022/07/14

チャレンジャーとチャージャー、実はこの2台は双子の様な存在と言える。

セダン

クーペ

ダッジ

2019 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK WIDEBODY[SUBLIME]
2018 DODGE CHARGER DAYTONA392[YELLOWJACKET]

2021/03/15

大阪の老舗アメリカン雑貨のアンダーウッドブランドには同業者も買い付けに訪れる

ショップ

UNDERWOOD BRAND【アンダーウッドブランド】

2020/03/10

「究極のチャレンジャー」ヘルキャット・レッドアイが目指した『究極』とは一体なにか

クーペ

ダッジ

TRAGET THE CHALLENGER
2019 CHALLENGER SRT HELLCAT REDEYE WIDEBODY