コルベットヒストリー⑦【2014~2019 コルベットC7】

2014~2019 CHEVROLET C7
The CORVETTE HISTORY⑦
CORVETTE CHRONICLE
The CORVETTE HISTORY
2014~2019 CORVETTE C7
コルベットとして最後のFRレイアウトとなったC7
世界水準のスーパースポーツとしてさらに躍進すべく、ミッドシップまたはリアにアレンジすることが検討されながらも、コストを抑えるために、従来通りのFRでリニューアルされた。主力のユーザー層の大半が55歳以上という状況に対して、若いユーザーを取り込むべく、2012年に人気ゲームグランツーリスモ5でカモフラージュバージョンを発売。13年のインディ500では、12度目のペースカーとしてコルベットを利用するなど、積極的にアプローチ。68年型のC3以来、コルベット・スティングレイのネーミングを導入するなど、コルベットならではの象徴的なファクターを取り入れながらも、革新的にリニューアル。
C6をさらにダイナミックなスタイリングでアップデート。テールレンズは、伝統の丸型から、新型カマロから着想した角形にアレンジ。4本出しのテールパイプも含め、熱心なコルベットファンからは、批判的な意見が多かった。フェンダー、ドア、リアクォーターパネルの他に、フード、脱着式ルーフパネルもカーボンファイバー製。シャシーは新たなアルムフレームと「カーボンナノ」コンポジットによるアンダーボディパネルで構成。軽量素材の使用が増えたにもかかわらず、歴代コルベットにおいて、最も軽量のC6のZ06が1394kgなのに対し、C7のZ06は、なんと200kg増の1598kg。最もヘビーなZR-1は、1615kgにまで増加。それでも、新しいLT1(6.2L)スモールブロックV8は、455hpを発生し、0-60mphは3.8秒という速さを実現。トランスミッションは、マニュアルで7速、ATは8速となった。
C3からのラップアラウンドなリアガラスの廃止、カマロに通じる角形レンズ、4本出しマフラーなど、テールのデザインが最も大幅に変化。ルーフはカーボン製で脱着式。スタイリング的にも世界的スーパースポーツとしてのイメージが強まった印象のC7。
カーボンやハンドメイドの上質なレザーのコンビネーションによって飛躍的に質感が向上。シートはマグネシウムフレーム製で、コンペティション用と2種あり。8インチ・デュアルドライバー・スクリーンを採用。
エンジンは6.2Lの新型LT1。標準で450hp、Z06では650hp、スーパーチャージャーを装備するZR1は750hp。サスペンションは、独立した不等長のダブルウィッシュボーン、ファイバー製横置きモノリーフスプリング、磁気粘性ダンパーで構成。
PHOTO:石井秋良
Text:石橋秀樹
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載
最新記事

2023/09/29
アメ車と、仲間と戯れる、最高の空間を手に入れた夫婦
夫婦でそれぞれクルマを所有しているのは珍しいことではないけれど、それが共にアメ車となれば話は別。さらにガレージ、アメ車が10台以上止められる広い敷地、これはもうアメ車乗りの理想形が詰まっている!

2023/09/28
汚して使い倒してこそが、トラック(シルバラード)の正当な乗り方!
アメ車のことはまったく知らなくても、乗り出したことでどっぷりとハマるなんていうパターンはよくある。紹介する小野さんもそのひとりで、シルバラードに乗り出してからは充実したアメ車ライフを過ごしている。

2023/09/27
やっぱりGMが好きなので、迷わずシルバラードを選ぶ
それがいつのことか、どこだったのかまったく思い出せないが、街を走るアメ車の四駆を見て「カッコイイ!」と思った三河さん。その刷り込みが非常に強く残っていたことで、今にして思えばそれがアメ車ライフの始まりと言える。

2023/09/26
【グランドワゴニア / ラングラールビコン】392ciのV8を搭載する、正反対なキャラクター!
ここ数年、アメ車にもエンジンのダウンサイジング化の波が押し寄せている。だが、そんな時代の流れに抗うかのように登場した、ラングラールビコン392とグランドワゴニア。エンジンこそ同じだが、まったく異なる2台を紹介しよう。