AMERICAN DAILY VINTAGE CAR
気軽に、楽しく、毎日乗れるアメリカンビンテージカー
クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。
フレームオフレストアにより美しく生まれ変わった極上品
クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。
レース活動が活発になり、ハイパフォーマンスカーが次々に登場。大排気量エンジンなどメカニズムにおいても大きな進化を遂げ、後年の「マッスルカーブーム」を作るきっかけとなった時代でもある。
愛知県を拠点にヴィンテージ・アメリカンを専門に扱う「KGベース」にインパラ・クーペがある。本国でフレームオフレストアされたものを見て仕入れたというこのインパラは、ショーカーとしてすぐにでも入賞できそうなコンディションで大切に保管されている。
オリジナルの雰囲気を残しつつ、すべてを完全にレストアしたビンテージ・アメリカンは、普段使いでも安心して使用できるという唯一無二の魅力がある。 パーツの流通量に優れ、専門知識も有する本国のビルダーが、フレームからレストアを実施したこのインパラ・クーペは、シートの形状以外はオリジナルが残っていないというほどのフルカスタム仕様。
このままショーに出展しても通用するレベルだ。 取材車はKGベースの代表が本国で直接見て仕入れたもの。同店は、仕入れの質が極めて高いことに加えて、頻繁に渡米することから、オーダーありきの仕入れにも柔軟に対応できるという魅力がある。このインパラの美しさは、同店の審美眼が正しいことを実感できるほどの魅力を持っている。 足回りはホッチキスで仕上げてある。ボディ下部も美しいコンディションが維持されている。
フレームオフレストアが施されており、エンジンもすべて磨き抜かれ、メッキ部分は鏡面のようだ。エンジンは350をベースにチューンされたものに載せ替えられており、355相当のパフォーマンスとなる。
当時のテイストを残しながら、しかし美しくレストアされている内装。すべてブラックレザーに張り替えられている。カーエアコンは今のところ装着されていないが、購入時に希望があれば、もちろん対応できる。
インパネのメーター類は定番ともいえるオートメーターにフルカスタムしてあり、美しいクローム。
電動ファン、ベルトなどのゴムパーツ、樹脂パーツも含めて、まさに「フルレストア」と表現するに相応しいコンディション。
クーペだが後席も相応に広い。シートの形状はオリジナルを踏襲しているが、すべて貼り直されてリファインされている。また、室内の天井部分はアルカンターラを採用。トランクルームもオリジナルは鉄がむき出しだが、内装加工が施され、現代的に使えるようカスタムされている。
インパラのデビューは1958年モデルから始まる。当初はフルサイズの最上位である、ベルエアに用意されたパッケージのひとつとしてインパラの名が生まれ、翌年には独立したモデルとなった。 インパラはすぐに人気モデルとなったが、その理由は豊富なオプション設定にあったと言われる。ベース価格をライバルよりも抑え、必要な装備をオプションでそろえられた。
1965年~1970年には第四世代を数え、この1965年にはインパラのパッケージとしてカプリス・パッケージが設定され、やがてカプリスが単独モデルとして独立した。ベルエアから生まれ、カプリスを生んだ、シボレーの一時代を支えた傑作というわけだ。インパラは2ドアモデルとして誕生したが、代を重ねるごとに4ドアもリリースされるようになった。独立していったカプリスは4ドアに設定されたパッケージだった。カプリスの独立後もインパラは引き続き高級モデルとしてリリースを続けている。
アルミはBOSSの18インチをインストール。ブレーキにはレース・ストリート用として採用されることが多い名門WILWOODの6ポッドを装着している。
■取材協力:K.G. BASE
所在地:愛知県春日井市味美町1-55-1 A棟
TEL:0568-29-9929
http://kg-base.com/
■Text & Photos|アメリカンビンテージカーマガジン
アメリカンビンテージカーマガジン VOL.4
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