63年型フォードギャラクシーはホットロッドのシーンでもとりわけ人気の高いモデル。
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レースのフィールドで活躍した63年型ギャラクシーはホットロッドのシーンでもとりわけ人気の高いモデル。中でもステーションワゴンは、ハイエンドでありながらSUVとしての魅力を備えて西海岸ではサーフ&ロッドのアイコンとしてお馴染み!
AMERICAN VINTAGE CAR HEAVEN -米国的旧車天国-
サーフ&ロッドを象徴する、ホットでカジュアルなクラシックロングルーフ
1963 Ford Galaxie Country Sedan
ギャラクシーは1959年から1974年までラインナップしたフォードの主力フルサイズカー。ライバルのシボレー・インパラはキャッチーなデザインでメジャーな存在となっているが、ギャラクシーは保守的ながら均整のとれたすっきりとしたフォードらしいデザインで魅力的。中でも63年型は、ナスカーをはじめNHRAのドラッグレースにおいても大活躍した戦闘力の高いモデルとしてホットロッドのフィールドでは不動の人気を誇る。
そんなタフなキャラクターを兼ね備えながらも、ステーションワゴンとしても最も象徴的な存在となっている。ホットロッドのフィールドにおいてはスターターを持たないドラッグスターのエンジン始動や、最高速仕様でハイギアのランドスピードレーサーのプッシュカーを兼ねるサービスカーに採用するケースが多い。現在でもそれぞれのレース場でサービスカーとして活躍するクールな63年型のギャラクシーワゴンを目にすることができる。
また、とくに西海岸ではサーフィンの人気とも連動して、ステーションワゴンの中でもウッディーはとりわけ人気が高い。50年代まではリアルウッドが使用されていたこともあり、維持するうえでも適した西海岸では、サーフィンやホットロッドのそれぞれのシーンの盛り上がりと共にニーズが高まったことで、サーフ&ロッドはカウンターカルチャーの一つとしても完全に確立している。
音楽のシーンでもビーチボーイズやディック・デイルによってサーフ&ロッドは一つのジャンルに発展し、ハリウッドムービーのテーマにもなるなど、西海岸を象徴するカルチャーとして定着した。
そうした影響によって、往年のステーションワゴン自体がアメリカ西海岸を連想させるアイコンにもなっている。開けた状態のリアガラスからロングボードをはみ出した状態で詰んだり、ロングルーフを活かしてキャリアに複数枚のサーフボードを積んだ姿は、なんとも絵になる。この車両はそんなサーフ&ロッドを連想させる1台で、実際にこの状態で西海岸から直輸入した。
全体的にオリジナルの状態を保持しつつも、カスタムメイドのウッドパネルや、ホットロッダー御用達の5スポークのビンテージマグを装着したカジュアルにしてホットなスタイルが西海岸的でクール!
クリーンながらも適度な使用感はステーションワゴンというキャラクターにマッチしてプラスに作用している。ブルー系のボディカラーとウッドパネルのマホガニーとのコントラストがギャラクシーのイメージにマッチ。ホットロッドにおけるマニアックな要素とウッディーワゴンとしてのカジュアルな要素がバランスする魅力的なクルーザー。
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初代より4灯式ヘッドライトによるシンプルなデザインは共通ながら、湾曲するグリルなど彫りの深い固有のデザインで63 年型が最も人気が高い。黄色いレンズの採用に往年のスーパーストックを連想。オプションのオーバーライダーがグリル&バンパーのクロームに映える。
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大きな丸型のテールレンズは59年の初代から引き継がれるアイコニックなパーツ。中でも63年型は先端部分が筒状になっているため、テール周辺がメリハリのある特有のデザインなのが魅力大。リアガラスは電動式でゲート内に格納され、ゲートが前傾するスタイル。
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63年型のフルサイズ車ではポピュラーな390エンジン(6.4ℓ)。トランスミッションはコラムシフトによる3速AT“クルーズ・オー・マティック”。定番の5スポークホイールは、スポーク幅がワイドかつエッジが効いた往年のETマグ。BFGのホワイトレタータイヤがマッチしている。
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ルーフには往年のステーションワゴンならではのルーフレールを装備。細かいピッチで9本入るカスタムメイド。2本のラックは社外品。サーフボードを積んだルックスが最高にクール!
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二つの丸型ゲージによるクラスターはテールに通じるギャラクシーらしいデザイン。ホーンリングのある大型の樹脂製ステアリングやダッシュ、ドアパネルなどもストックをキープしている。アクセルペダルが往年の人気パーツの足形タイプ変更されているのもこの車両の雰囲気にマッチしている。
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フロント&リアともにシートはベンチタイプ。さらにラゲッジにも格納式のシートを装備。外装にマッチしたブルーで統一されたインテリアも基本的にストックをキープ。ベンチシートは白をあしらって張り替えがされている。ヘッドレストのない開放感のある居住性が魅力。
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PHOTO:編集部
TEXT:石橋秀樹
アメ車マガジン 2024年2月号掲載
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