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見た目以上に最強なスペシャルモデル Jeepラングラー・ルビコン【ルビコン・オフロード試乗!】

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

Jeep・WRANGLER UNLIMITED RUBICON
ルビコン・オフロード試乗!

THE AMERICAN 4×4 & TRUCK
タフでワイルドこそ、4駆&トラックの真骨頂

ラングラーが人気を圧倒するも、4駆&トラックの豊富なバリエーションがアメ車の醍醐味だ!
4×4&トラックの特集を決行すると、今や中心となるのがJK&JLラングラーで、とにかくその人気の高さは群を抜く。そんなジープを含むアメ車は、4×4&トラックのバリエーションが豊富で、タフ&ワイルドな風貌を持つモデルがゴロゴロしている。ラングラーはもちろん、様々な4×4&トラックの魅力を紹介していこう!

最強四駆上陸!

Jeep(ジープ)随一の最強モデル、RIBICON(ルビコン)誰かが「日本仕様のルビコンは見た目も変わらずも面白くない」…と言っているのを聞いたが、見た目じゃ図れないパフォーマンスを持っているところがルビコンのルビコンたるゆえんだ。ここでは、ラングラー最高峰モデル・RUBICONのすべてを試乗レポートにてお伝えしよう!

一見レギュラーモデル同様のルックスに、いい意味で裏切られる最強レベルの走破性を検証!

〝ルビコン〟の名はやはり、ダテじゃなかった!

2019年5月18日、Jeepラングラーに真打ちのグレード、ルビコンが加わった。そもそもラングラーは、前後リジッドサス、センターデフロック可能なフルタイム式4WD(オンディマンドタイプ)、ラダーフレーム構造といったヘビーデューティ4WDには必要不可欠なハードウェアを備え(それらはもちろんオフロード走破性をターゲットとしたチューニングが施され)、何も手を加えることなく、ハードなオフロードシーンをクリアできる…そんなジープの本流と言えるモデル。そんなラングラーの走りにさらにオフロードチューニングが施されているのが、このルビコンだ。

さて、日本国内仕様のルビコンは、4ドア・アンリミテッド、3.6ℓV6エンジン+8速ATをベースとして、4WDシステムにはレギュラーモデル同様にフルタイム4WDを採用する。…と、ここまではレギュラーモデルとそれほど違いがないように思えるがが、ここから大きく異なっている。

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

まず4WDシステムのローレンジのギア比は、2.717からナント4.0000へ変更された「ロックトラックフルタイム4×4システム」を搭載。ローレンジ付きモデルの多くがハイ/ローのギア比を2倍少々に設定し、それでも十分に減速をできて不整地でじわじわと走らせられるのに、ルビコンでは驚異の4倍となるギア比を提供しているのだ。さらに最終減速比はレギュラーモデルの3.454から4.100へと低くされている。表現としては少々おかしいが〝超〟極低速走行を期待できる。ここまでローギアード化されても一体どういったシーンで活躍が期待できるのか? と思われたかもしれない。

例えば、大荒れの下り急勾配。大きな岩が凶暴にむき出しとなり、タイヤがグリップを失った途端ズルッっと滑り落ちてリカバリーが不可能となるシーン…だが、ルビコンのローレンジの場合、タイヤはしっかりとグリップを確保したまま(つまり路面をしっかりとトレースしながら)、下りてくることができる。もちろん、逆にそういったシーンを下から上るような場合でも、瞬間的パワーだけに頼らず(つまり路面に確実にトルクを伝えながら、しっかりとトレースしながら)、ゆっくりと走れるという、オフロードでの理想の走りも期待できる。

…と、このローレンジだけでも十二分に特別だが、このロックトラックフルタイム4×4システムには、前中後のすべてをデフロックできる機能を採用。ご存知の通り、デファレンシャルギアは左右、もしくは前後のタイヤの回転差を吸収することができ、日常における快適性においては歓迎されるハードウェア。一方で、タイヤがグリップを失うとトラクションを伝えられなくなり、オフロード走行において重要となるトラクション確保という面では不利になるところもある…。そこで、日常を少々犠牲にしてもトラクション優先で活躍するのが、LSDやデフロックといったデフの作動制限装置なのだ。中でもデフロックはその名称からもお分かりのとおり、完全にデフをロックするためタイヤが浮いてグリップを失おうが、接地しているタイヤ側へ強制的にトルクを伝達するという走破性を提供する。そのデフロックがセンターだけではなく、リア、さらにはフロントにも付いているというのだから、その走破性は最強だ。ちなみにこの3つのデフロックは、つぃかに最強だが、本来、クリアするのを諦めた方が良いシーン…例えば、上り傾斜のかなりハードなロックセクションなども、強引に上がっていけてしまうため、気付いたらリカバリーが難しい状況にまで至ることもある。自らのドライブスキル、つまり引き返せるか否かまでの判断スキルを要する、ある意味上級者向けのデバイスだ。

さらにルビコンには、フロントのスタビライザーを解除できる「電子制御式フロントスウェイバーディスコネクトシステム」を装備。スタビライザーとは左右のタイヤが異なる位相で動くことを制限するものだが、簡単に表現すればコーナリングにおける動きを整えることで安定スタンスを提供してくれる役割がある。しかし、オフロードで理想のサスペンションの動きは、それぞれ伸びと縮みを自在になることであり、スタビライザーの存在は、走破性の面ではデメリットとなる。そこでスタビライザー機能を解除してしまおう! というのがこのシステムで、左右輪の動きが大きくなるモーグルでは、タイヤが外れるのではないかと思われるほどにサスペンションを伸ばし、一方でホイールハウジングに食い込んでしまうのではないかといわんばかりにサスペンションを縮め、ハードなシーンをクリアしていくことができる。

デバイスとしてはたったの3つに過ぎないが、いずれもオフロード走破性を語る上では大歓迎ともいえるものばかり。そして、最初にお伝えした通り、これらアイテムは、後付けが難しい。そう、ルビコンがオフロードにおけるハイパフォーマンスモデルと呼ばれる理由はここにもある。

ルビコン専用ハードウェアを紹介しながら、そのハイレベルなオフロードパフォーマンスについて語ってきたが、実際テストドライブすると、その走破レベルの高さだけでなく、ドライビングのしやすさ、そしてそこにある安心感に驚かされるはずだ。

オフロードシーンに足を踏み入れる際、まず行なうのはトランスファーレバー操作。日本仕様のラングラーはハイレンジにおいてフルタイムモード(オンディマンド式/4H AUTO)、パートタイムモードを備えているが、その切り替えは走行中でも可能(時速72kmまで)。ルビコン専用デバイスのいずれかを活用するには、車両を停止しトランスミッションレバーをNにシフトして、トランスファーレバーをローレンジへシフトしておく必要がある。シフトすることで、そのギア比は4.000とハイレンジの4倍となり、さらにスイッチ操作によってスタビライザー解除、そしてデフロックを行なうことができる。

どのデバイスを使うかは、シーンに応じてセレクトすることになるが、まずとりあえずは4Lへシフト、そしてスタビ解除、それでもクリアできないならばデフロック(リア→リア+フロント)の順が理想だ。今回のジープ試乗会では「オフロードポテンシャルを余すことなく体感して欲しい」という意図からオフロードコースが設定されていたが、今回の試乗車にはラングラー・ルビコンだけでなく、グランドチェロキー、チェロキー、そして、レネゲードも用意されており、つまり、ラングラー・ルビコンにとっては役不足といえるコースレベルであったのは否めない…。

モーグルはスタビライザーを解除しなくてもタイヤを大きく浮かせずにクリア。リジッドサスペンションによるコンペンセータ効果(一方のサスを伸ばすともう一方のサスを強制的に縮める効果)をしっかりと実感でき、有効性を感じた。ロングホイールベースのアンリミテッドでも、グランドクリアランスはさすがに十分であり、ボディへのヒットを気にせず走れたのも良かった。改めて感心したのはフロントアプローチだ。それは角度(アングル)ではなく、バンパーが高い位置にあること、そしてフロントタイヤ前がクリアであることだ。アプローチアングルの数値を誇り、バンパー高を確保していないSUVが多い中、数値だけではなく、実質のクリアランスにこだわったラングラーのデザインに、ジープらしさを感じた。

難なくクリアできるモーグルだったが、あえてスタビライザーを解除すると、十分と思っていたサスの伸び縮みはさらに大きくなり、タイヤをしっかりと路面に押し付けてトラクションを確保。サスだけを自在に伸び縮みさせてキャビン(ボディ)を水平に保つという、オフロード走行における理想のスタンスをしっかりと作り上げる。実はオフロードランでこのボディを水平に保つことは、走破性期待だけではなく、安心感と安全性にもつながる理想だ。路面からタイヤを浮かせて、ボディを大きく傾けながらも、トラクションコントロールによって無理矢理といわんばかりに前進させることを良しとするSUVが増える中、やはりヘビーデューティ4WDはこうでなくっちゃ、と再認識できた。

ルビコンのオフロードパフォーマンスをアシスト、いや、ルビコンを語るに必要不可欠な存在が、BFグッドリッチのマッドテレーンKM2だ。市販品はすでにKM3では? と思われたかもしれないが、まずルビコンに採用が決まったのはこのKM3がデビューする前のこと。しかし、このKM2はアメリカ本国でチューニングされて設定されており、パターンこそKM2だが、その乗り味(特にオンロードにおける快適性)はKM3に近いものだった。

もちろん、ラングラーそのものが乗り味の質感を高めたことがベースにはあるが、オフロードにおけるトラクション性能だけでなく、MTでLTタイヤが日常でも十二分に使えることに驚いた。乗り心地についてもタイヤが起因した固さはあるが、そこにゴツゴツ感といった不満は見当たらない。むしろ、ダンパーサイズにゆとりを与え、かつ剛性感を高めつつ、オフロードにおけるしなやかさをチューニングしたサスペンション設定は、レギュラーモデルより快適と思える状況が多かった。

このルビコン、オフロード走破性を期待する人はもちろん、日常遣いを優先し、時にオフロードを走るユーザーにもオススメのモデルだ。装備内容も本革シートや安全装備など、ラングラーとしてはフル装備状態であり、そういった面からもリーズナブル感がある。

見た目以上に最強なスペシャルモデル Jeep ラングラー ルビコン

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

MTタイヤ、ボンネットフードのデカールなどで、ルビコンたる特別感を表現するも、見た目にはハイパフォーマンスモデルのアピール度は少々物足りないか。しかし、サイドシルを保護するロックレールなど、派手さはなくともオフロード走行に必要なアイテムをしっかりと装備。ボディカラーはホワイト、ブラック、パンプキン、明るいグレーを設定。257台限定発売のルビコン・スカイワンタッチパワートップ(624万9629円)にはヘラヤライエローも設定されている!

インテリアには、レザーシートやオーディオなどほぼサハラ同等の内容だ。RUBICON専用品としてはロゴ刺繍が入ったレザーシート、レッドの加飾パネル(ボディカラーによってシルバーとなる)などを装備する。

オフロードに特化した上でオンロードも快適に!

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

対地障害角はスペック上の数値としても優秀だが、実際にオフロードを走るとグランドクリアランスは数値以上に優れていると感じる。また、北米仕様ルビコンは最低地上高が277mm、対して国内仕様ルビコンは最低地上高200mmとされている(バンパーの違いや計測ポイントの違いなどもあるのだろう)。もちろん200mm以上を謳う乗用車ベースSUVとの走破レベルは雲泥の差で、ラングラーの圧勝である。

燃費(JC08 モード)9.0L/km 3.6L V6
最高出力 284ps/6400rpm 最大トルク 347Nm/4100rpm

ビコンに搭載されるエンジンは、現行型グランドチェロキーに続き、先代ラングラーから採用されているた3.6ℓV6エンジン。単に流用されえいるのではなく、バルブリフトタイミングシステム(VVT)、可変バルブリフトシステム(2ステップ)を採用。クールドEGRによってノッキングを抑えて圧縮比11.3実現したことなど、改良のトピックは多い。またこうしたフィーリング向上をしながら、燃費は約6%改善。

上の写真は現行型の日本デビュー当初、アンリミテッドのスポーツのみ採用していた2.0ℓターボエンジン。現在はサハラにも展開。低回転域におけるラグもトルク不足も感じさせず、レギュラーガソリン仕様ながら高回転までパワーがある。

これぞまさにオフローダーの証、極低速クロールを実現するシステム

速トランスファーケース搭載、前後デフなど、ルビコン専用となる「ロックトラックフルタイム4×4システム」。2WD(FR)のほか、ハイレンジとして4WD(パートタイムモード)、4WD(オンディマドモード)のふたつ、Sらにローレンジ4WD、そしてNの5モードを備える。ちなみにローレンジのギア比は4.000と、レギュラーモデル…いや、全SUVで手に入れられない極低速のローレンジを実現。また、センターだけでなく、リアとフロントまでをデフロックすることもできる。

BFGoodrich Mud-Terrain T/A KM2

BFGoodrich Mud-Terrain T/A KM2

BFGoodrich Mud-Terrain T/A KM2

国内仕様のルビコンに組み合わせられるタイヤもポイントの一つで、装着されているのはBFグッドリッチのマッドテレーンKM2(LT255/75R17)だ。オフロードでのポテンシャルは容易に想像がつくが、実はオンロードにおける快適性が高いことも特筆点。もちろん「MTかつLTタイヤながら…」という前提付きだが、MTだから仕方ないと諦めてきたゴツゴツとした乗り心地、コォーといったロードノイズ、独特のパターンノイズを感じることは少ない。

コイルリジッド(前/ 後)

タフさやけん引といった用途が期待されるラングラーゆえに、ラダーフレーム構造は必須ともいえるもの。その堅牢さゆえにデメリットとなる重量については、先代モデル比で約45㎏もの軽量化を果たしているという。なお、本文中で解説しているが、オフロード走破に有利に働く構造のリジッドサスペンションを採用。言うまでもなく、ヘビーデューティモデルには必須のメカニズムだ。

ちなみに、サスペンションももちろんルビコン専用でオフロードパフォーマンスを期待できるチューニングが施されている。ダンパーは容量も大きい上に赤く彩られていることで、レギュラー仕様との違いをしっかりとアピール。

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

今回の試乗コースは、スタビライザーを解除するまでもなくクリアできるシーンではあったが、あえて解除してモーグルを走行してみた。ホイールハウジングに食い込むかのようにサスペンションを縮め、反対側はタイヤが外れてしまうのではないかといわんばかりに伸ばし、路面をとらえている。言うまでもなく、トラクションを稼ぐことができる上に、ボディスタンスが水平に保たれていることもポイントだ。これが、オフロード走行の理想たるスタンスをしっかりと生み出している。

ルビコン専用デバイス

フロントのスタビライザーを解除できる電子制御式フロントスウェイバーディスコネクトシステムを採用。オフロードで自在にサスペンションを動かすことを可能とし、ラングラーのオフロード走破性をより引き上げてくれるスペシャルデバイス。

■ラングラー・ルビコン変速比・減速比

ルビコン試乗アメ車-2 のコピー

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

唯一無二、と言っても過言ではないルビコンだけがローレンジギア比は、オフロードではかなり有利。

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

始祖たるCJシリーズなどを見れば分かる通り、コンパクトサイズを特徴としてきたラングラーだったが、先代JK型で大幅にサイズを広げた。これがいわゆるロングホイールベース・4ドアモデルとして、現行型アンリミテッドにも続いている。具体的には全長4870mm、全幅1895mm、全高1845mm(ルビコンは1850mm)。本国でいうフルサイズ手前のボディだが、日本では大きい呼ばれるサイズ感だ。その分、室内の居住性を高めているのは言うまでもない。

主要諸元表&価格

ルビコン試乗アメ車-2 のコピ

TEXT /吉田直志
PHOTO /浅井岳男


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