クーペ

同じC4コルベットでも前期と後期では異なる魅力を放つ

DSC_0154

DSC_0154

1994 CHEVROLET CORVETTE / BLACK
1989 CHEVROLET CORVETTE / RED

THE 90’s STRIKES BACK ナインティーズの逆襲

バブリーな時代のツーシーター、リアルスポーツカーは永遠の憧れだった

C3ほどビンテージな要素もなく、C5ほど洗練された現代風でもない。だからといって魅力があるかないかは、また別の話。「このカタチこそコルベット!」と愛してやまない二人のオーナーからその魅力について話を伺ってきた。

大阪在住の吉村さんが愛用する赤いC4(前期モデル)と三重県在住の若槻さん愛用の黒いC4(後期モデル)の2台を、ブルーリバーにコーディネートしていただき取材を決行した2020年2月中旬の日曜日。還暦を過ぎた若槻さんにわざわざ大阪までお越しいただくのは忍びないと三重県伊賀市の某所で待ち合わせ、C4前期と後期が初対面を果たした。

不思議なもので、初対面で年齢差があるにも関わらず、到着するや否やお互いのC4を眺めながらコルベット談議に花を咲かせていたのが印象的。なかでもエンジンの違いによる燃費の差やテールレンズの違い、オリジナル志向の若槻さんとは対照的な吉村さんのホイールのことなど、話はどんどんとエスカレートしていって尽きそうになかったので、少々割って入る形で取材を敢行したのは言うまでもない。

聞くところによると吉村さんはアストロから1年半ほど前に乗り換え、若槻さんは半年ほど前になんとネオクラシックベンツの560SELから乗り換えたとのこと。どちらも共通して言えるのは90年代のスクエアでバブリーな時代のフォルム造形美が好みという点。

1989 CHEVROLET CORVETTE

ちなみに取材をしている最中に発覚したことだが、1990年モデルのつもりで取材要請を進めた赤い前期モデルが、実は旧インテリアの1989年モデルだった。とはいってもエクステリアやエンジンに関しては1990年モデルと何ら遜色ないのでそのまま進めさせていただく。そんな吉村さんの前期モデルは若かりし頃に憧れを抱き続け、40代半ばにしてその憧れを現実に。当時人気を博したカマロやマスタングなどの4シータースペシャリティクーペとは異なる、2シーターのリアルスポーツカー然とした姿に魅了され、後に登場したC5C6、それにC7には見向きもせずに大本命であるC4一筋を貫き、数少ない中古車市場の中から探し当てたのが現在の愛車である。

特徴としては若干のローダウンとWORK L8のフロント19インチ、リア20インチ履き。前後異なるサイズでリアアングルのワイドフォルムを増したスタイリングは迫力満点。しかし攻めすぎたこともあり、フルバンプした際にインナーフェンダーとタイヤが稀に接触してしまうところがネックとなり、近々フェンダー加工を検討中。それにしてもお世辞にも燃費が良いとは言えないC4で片道30kmを毎日通勤に愛用しているとは中々の強者である。

1994 CHEVROLET CORVETTE

一方、黒のC4を半年前に手に入れた若槻さんは、漆黒ボディに赤いインテリアがお気に入りのポイント。喫煙に厳しい昨今、赤いLARKを堂々と車内で喫煙しながら当時らしく乗りこなす姿はなんとも懐かしく、〝ザ・昭和スタイル〟を貫く雰囲気は実に誇らしい。一世代前はアメ車に乗って煙草を燻らせながら片手ハンドルでワイルドに乗りこなす姿が度々映画に登場し、そんなシーンに魅せられた者も多かった。今考えると同乗者に気を使ってわざわざクルマを降り、車外でしか喫煙を許してもらえないなんて、なんとも窮屈な時代である。

唯一の難点と言えば小回りが利かないことくらいで、後期モデルのLT‐1エンジンは非常にパワフルで力強いトルクもあって、坂道の多い三重県を走っていてもまったく不足を感じさせないと満足の様子。人を乗せて複数でドライブを楽しんだり、荷物を積載してアウトドアや行楽地を楽しむためじゃなく、パーソナルスポーツカーとして個人で官能的なドライビングフィールを堪能することこそ、リアルスポーツカーの醍醐味。40代と60代の異なる世代でも、クルマとの向き合い方が共通しているからこそ初対面でも意気投合できるのだ。いずれビンテージモデルとしてC4が取り上げられる時代になった時、また二人のカーライフスタイルを取材してみると面白いかもしれない。本当の楽しみ方を知る彼らはきっと、50代、70代になってもC4を愛用していることだろう。

1989 CHEVROLET CORVETTE OWNER:Masaki Yoshimura

1989 CHEVROLET CORVETTE

1989 CHEVROLET CORVETTE

4本出しの社外マフラーが奏でるエギゾーストサウンドは、それこそ往年のアメ車らしいドロドロ感を色濃く残すもので、LT-1とは似ても似つかぬ別物。

90年代は割と国内メーカーのホイールを履くアメ車が多かった時代。現車は大口径化が進み始めた時代とは多少時系列が異なるが、WORKのL8ホイールをフロント19、リア20インチで異なるサイズ感を絶妙に履きこなすボトムスが個性的。サイズマッチングもお見事!

L98型のV8エンジンを搭載する前期モデル。後期のLT-1と比較すると燃費やパフォーマンスで若干劣るものの、メカニカルよりもノスタルジーなサウンドで実に味わい深いエンジン。なかでも低速のトルク感は後に誕生するモデルとは異なる心地良さがあり、オーナーがこの年代にこだわる理由も頷ける。

フォルムはC4前期で90年代初頭のモデルではあるが、インテリアは89年を境に一新される。現車は80年代独特の造りで室内はネオクラシックな雰囲気。ステアリングは小ぶりな物へ換装し、操作する感覚はまさにレーシングマシン!

1994 CHEVROLET CORVETTE OWNER:Wakatsuki

1994 CHEVROLET CORVETTE

1994 CHEVROLET CORVETTE

ほんのり大きめのサウンドとなる4本出しマフラーは、還暦を過ぎたダンディなオーナーにマッチしており、リアエンドをスポーティーに演出。

赤い前期モデルとは異なり、オリジナル志向の強い若槻さんのC4は、ノーマル車高にノーマルホイールを愛用。90年代中盤らしいデザインは独特で、大口径やコンケーブなど大胆なリムデザインがトレンドとなる現代のホイールとは異なる魅力を放つ。

5.7ℓV8 LT-1エンジンを搭載する後期モデル。715cc×8発のトルクフルな底力は、アルミ製サスアームやプラスチック製スプリングなど、軽量化と相まってスムーズな加速を実現。300hpを4速ATで走らせる感覚は、ジェントルな乗りこなしと荒々しさが絶妙に混じり合い、ワイルドダンディな大人にピッタリの仕立てと言えるだろう。

デジタルスピードメーターにアナログなスイッチがインパネを囲うようにレイアウトされ、まさにコックピット。バケットタイプのシートはホールド性も良く、赤いインテリアと黒いボディカラーのコントラストも実にクール&スタイリッシュに映える。

THANKS:BLUE RIVER
TEL:0725-56-6400

PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載


関連記事

  1. 1956 BELAIR、1956 ベルエア クルマは走ってナンボ!ビンテージカーだって快適・快速がイイ
  2. 0S7A8016 V8 351搭載のホットなランチェロGT【BUBU横浜】
  3. ガレージトップスピード いまチャレンジャーに乗るなら色にたかぶるベシ!
  4. 1998 シボレー アストロ、1998 CHEVROLET ASTRO 家庭用エアコンの出張分解洗浄業のサービスカーとして活躍するのがア…
  5. camaro_01_main 新型カマロのデビューすぐにカスタムの理由【ウイングオート】
  6. 1968 DODGE CHARGER、1968ダッジチャージャー ワイスピのリアル・ドミニクになるべくチャージャーをゲット!
  7. _DSC7910 特注エアサスを組み込み 広島カープの本拠地で完全着地【ジェットシ…
  8. 000 トランスポーターとして使い倒す!! シボレーアストロ / クルマ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

*

PAGE TOP
×