ビンテージ

新技術とボディのダウンサイジングにより アメリカ車の勢力図が一変

1970-1980_tobira

世代によって異なる0ビンテージの世界を凝縮

AMERICAN DAILY VINTAGE CAR
気軽に、楽しく、毎日乗れるアメリカンビンテージカー

クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。

1970-1980年代

オイルショックやマスキー法の成立など、時代の流れに翻弄されたのが、この時代。クルマ作りにおいても大きな変革期を迎えることになる。

1970-1980_tobira

大きなボディと大排気量エンジンという、これまでのアメリカ車の個性に大きな変化が訪れる。排気ガス規制やオイルショックによりクルマ作りが一変し、ダウンサイジング化が進んでいくのだ。その結果、新技術も開発されるようになり環境にも配慮したハイパワーモデルが登場。ベーシックなFFモデルも多数登場し、ラインナップにおいても大きな変革期を迎えた。

マスキー法の成立やオイルショックによる変革期

折からの好景気と安いガソリン価格、そしてハイパワー車に好意的という社会情勢を背景にこのまま大排気量ハイパフォーマンスという道を突き進むものと思われていたアメリカ車にとって、まさに青天の霹靂というべき大事件が起こったのは1970年のことだった。

この年、その成立はほぼ無理だろうと楽観視されていた過酷な排気ガス規制であるマスキー法が大方の予想を覆して成立、技術的に困難という指摘の下、法律の完全履行までには数年の猶予期間が設けられたものの、カタログデータで400hpオーバー(実力はそれ以上)を標榜していた過激なエンジンの数々は1971年を最後に市場から姿を消していかざるを得なかった。

さらに1973年に起こった第4次中東戦争を契機に原油の供給不安からガソリンを初めとする石油製品の価格が急騰、いわゆるオイルショックの勃発によってハイパフォーマンス車は完全にその息の根を止められることとなったのである。

また別の問題として交通事故時の安全性の問題からコンバーチブルの危険性が指摘され始めたこともあって多くのメーカーは自主的にその生産を打ち切ることとなり、結果的に大排気量大パワーのV8エンジンと魅マスキー法の成立やオイルショックによる変革期力的なコンバーチブルという、それまでのアメリカ車における個性の二つが姿を消すこととなったのである。1974年前後に登場した新型車の多くではボディのダウンサイジングも積極的に行われたことで、アメリカ車の勢力図は一変していった。

1975年以降は、エンジンの低出力化とボディのダウンサイジングという図式が変わることなく、1979年のイラン革命を契機とした第二次オイルショックでそれまで細々ながら残されていた7リッタークラスのエンジンも市場からは完全消滅を余儀なくされた。

しかし悪いことばかりでは無かった。従来からのアメリカ車での排気ガス規制対策とは基本的に圧縮比を下げ、ブローバイガスを大量に再循環燃焼させるというものだったのだが、1980年代に入ると燃焼の最適化において極めて効果が高かった電子制御燃料噴射技術と触媒技術が向上したことで一時は大きく失うこととなったエンジンパワーが次第に蘇り始めたのである。

こうした明るいニュースを背景にアメリカ車のラインナップも大きな変革期を迎える。ベーシックモデルではFF化が進む一方で、スポーツモデルでは伝統あるFRモデルが新たな技術とデザインコンセプトと共に登場。コルベットやカマロ、トランザムやマスタングといったかつての人気モデルもハイパフォーマンスカーとして再評価されることとなる。

■Text & Photos|アメリカンビンテージカーマガジン

アメリカンビンテージカーマガジン VOL.4


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